医学教育
Online ISSN : 2185-0453
Print ISSN : 0386-9644
ISSN-L : 0386-9644
31 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 橋本 信也, 斎藤 晴比古, 青木 誠, 畑尾 正彦, 河野 友信, 桜井 秀也, 松村 理司, 西崎 統, 大村 敏郎, 鈴木 荘一
    2000 年 31 巻 3 号 p. 153-157
    発行日: 2000/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    日本医学教育学会生涯教育委員会では, 医師の生涯教育の評価の検討の一環として米国医師会が行っている認定賞Physician's Recognition Award (PRA) について検討した. 1997年版AMA-PRAの会員向け小冊子 (翻訳) を検討し, さらに本委員会で作成したPRAに関するアンケートを日本医師会のご好意で米国医師会に送付し回答してもらったのでその結果も報告した. 米国医師会ではPRAを医師の生涯教育の根幹をなすものと位置付けており, 医師が国民に対し, その職責を遂行するための医療水準を維持するのに必要であることを謳っている. それにもかかわらず現実はAMA-PRAの取得率は低く, 米国医師会がPRAの充実に努力している現状を理解することができた.
  • 日本医学教育学会医学基礎研究者養成/大学院教育ワーキンググループ
    庄司 進一, 福井 次矢, 濱口 秀夫, 堀 原一
    2000 年 31 巻 3 号 p. 159-165
    発行日: 2000/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    1999年度現在, わが国で大学院医学系修士課程研究科を有する6大学のアンケート調査を実施し, 現状の分析と将来への展望を試みた. 6大学は共通して医学基礎研究者の養成を目的にし, その社会的ニーズは高い. さらに医学関連分野の高度専門職業人養成も目的に挙げているのは4大学あり, その社会的ニーズも今後ともに高いと考えられる. しかし, 一部の国公立大学院への志願者数は増加しているが, ほかの大学院では志願者の増加のために広報活動にさらに力を入れる必要がある. 社会情勢の変化で就職は難しくなってきており, 社会のニーズに対応したコース開設が必要であろう. まだ建物や備品など充足している現状ではない. MPHの提言は京都大学で実現しつつある.
  • 高橋 敬, 斎藤 健司, 三田 光男, 加藤 和男, 樫本 威志, 名和 橙黄雄, 堀内 三郎
    2000 年 31 巻 3 号 p. 171-179
    発行日: 2000/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    近年, 多くの医科系大学において情報化能力の育成, すなわち情報リテラシー教育の重要性が強く認識され, 教育環境の基盤整備が進められつつあるが, 教育科目としての情報科学は歴史が浅く, 一方で日々ダイナミカルに変化する領域であるため, 有効な教育シラバスの確立が難しい学科である. 本稿では, 平成10年度より新たに始められた岩手医科大学における情報リテラシー教育の取り組みの概要やシラバスの作成基準について紹介するとともに, 今後の情報リテラシー教育への課題を提示する.
  • 入試成績と学内成績の関係
    大桑 良彰
    2000 年 31 巻 3 号 p. 181-193
    発行日: 2000/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本学では平成2年度から, 5つの選抜区分によるユニークな入学試験を行って来た. この入試成績と学内成績との関連を調べ追跡調査を行った. 解析に際しては, 先入観にとらわれたり恣意的な調査にならないよう, 全ての組み合わせを網羅して解析するよう心がけた. 入試成績と学内成績の相関, 選抜区分別の学内成績, 留年者や退学者などについて考察した. 入学後の結果に対し, 全体的に最も信頼できる指標は平成2年を除く小論文と思われる. 平成2~9年のうち前半では, 理系と指定調書の成績が良く後期が悪いようである. 後半では, 小論文の成績が良く, 後期と指定調書が悪いように思われる. また, 最近の理系もあまり信頼できる指標でないと思われる. 文系は医学部に適応してストレートに進級する者の学内成績は高いが, 適応できず留年を繰り返したり退学になる者の割合が多いようである. なお面接は, 平成9年以外はおおむね有効のようである.
  • 西村 理, 今中 孝信, 入田 和大, 石丸 裕康, 伊賀 幹二, 奥村 秀弘, 小泉 俊三
    2000 年 31 巻 3 号 p. 195-198
    発行日: 2000/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    目的;「当院総合診療方式」による卒後初期臨床研修の意義を外科系医師の立場から明らかにする. 対象および方法; 1976年から1996年の間に「当院総合診療方式」による初期臨床研修を修了し, 現在は外科系診療に従事するもの (30名) に本研修に関するアンケート調査を行い, 回答のあった22名を対象に外科系医師から見た本研修の評価を試みた. 結果; 本研修を選択した動機は「generalpracticeの習得」が最も多く (15名), 2年間の研修で20名が「目標を達成した」と回答した. 総合病棟勤務では「教育スタッフの不足」の指摘もあったが (12名),「受け持ち患者数」への評価は高く (「適当」19名), 全員が現在の診療に「役立っている」と回答した. 結論;「当院総合診療方式」による初期臨床研修は全身管理を目指す外科系卒後臨床研修に有用である.
  • 坂本 敦子, 犬伏 美雪, 小宮 良輔, 高山 啓, 武井 英樹, 磯部 光章
    2000 年 31 巻 3 号 p. 199-202
    発行日: 2000/06/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    クリニカル・クラークシップの一環として, 5年次生を対象に行われた医療面接実習に, 低学年の医学生が標準模擬患者として参加した. 低学年の医学生が標準模擬患者であることは, 医師役学生にとって, 医療面接の技法を学ぶ上で刺激となり, 医師役・患者役学生双方にとって, 患者の立場を理解することに役立つものであると考えられる.
feedback
Top