医学教育
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33 巻, 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 橋本 信也, 松村 理司, 相澤 義房, 青木 誠, 今中 孝信, 西崎 統, 櫻井 秀也, 佐藤 敏信, 田邊 政裕, 徳永 力雄
    2002 年 33 巻 6 号 p. 429-436
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    医師の生涯教育活動は, 日本医師会や日本医学会分科会などにより活発に行われているが, プライマリ・ケアを担う地域の医師に対して, 大学病院や臨床研修病院がどのように生涯教育を行っているか, その実状を知るためにアンケート調査を行った. 調査は全国医科大学および臨床研修病院の教育担当責任者 (403名) にお願いした (回答率58.1%). 質問要旨は次の通りである. 1) 医師の生涯教育の目的について, 2) 貴病院における生涯教育活動を行っている組織について, 3) 貴病院における生涯教育活動の方法について, 4) 医師の生涯教育の評価について. その結果, 大学病院や臨床研修病院が地域の医師の生涯教育推進のために熱心に取り組んでいることが理解できた. また, こうした地域の基幹病院の教育担当責任者が, 生涯教育の目的, 方法, 評価などについて深く観察しながら生涯教育を進めていることが分かった.
  • 杉浦 ミドリ, 伴 信太郎, 藤本 豊士, 鈴木 治彦, 北小路 隆彦, 塚越 敬子, 中村 麗亜, 山下 暁士
    2002 年 33 巻 6 号 p. 437-441
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    学生による授業評価アンケートへの教官の意識およびフィードバック状況把握のため, 平成12年に「平成10年度授業アンケートに関する調査」を行った. 対象教官は420名で回答数138名 (記名回答127名) であった (回収率33%). 平成10年度授業担当教官127名中, アンケート結果を「すぐに見た」のは103名 (81.1%),「次回の授業に役立った」のは100名 (78.7%) であった. 全回答者中124名 (89.9%) が, アンケートに意義があると答え, 109名 (79%) がアンケートの再度実施に賛成した. 学生への大規模アンケート実施には困難が多いが, 上手く機能すれば学生教官双方にとって良い効果が期待される.
  • 平 葉子, 藤崎 和彦, 今中 孝信
    2002 年 33 巻 6 号 p. 443-447
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    天理よろづ相談所病院において初期研修病棟である総合病棟では, 日常の患者ケアの過程で初期研修医と看護師との間に衝突が起こりやすいという問題があった.この原因を明らかにするために, 卒後2年目の研修医12名にインタビューを行うとともに, 参加観察を並行して行った.これらのデータを含めて分析した結果, 衝突が生じやすい要因として以下の3つが分かった. 1) 研修医, 看護師ともに経験が浅いと, 自分の仕事に手一杯で余裕がなく, 相手の状況の大変さを理解できない. 2) 看護師は, 研修医が能力不足のために判断できず迷うような状況においても, 早く決断することを迫る傾向がある. 3) 医師は正確な診断をつけることを優先するのに対し, 看護師は患者の安楽を優先しようとする.
  • バロン パトリック J., ブルーヘルマンス ラウール
    2002 年 33 巻 6 号 p. 450-453
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
  • 田川 まさみ, 花島 具子, 田邊 政裕
    2002 年 33 巻 6 号 p. 459-465
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    良い医療を提供するためのチーム医療の重要性が認識され, チーム医療教育は提言されたコア・カリキュラムの中にも基本事項として取り上げられている.われわれはチーム医療を理解し実践できる医師の養成を目的とし, 4年次学生を対象に, 事例の問題解決を目ざした多職種が関与する診療計画作成を行う授業を, 専門医, 看護師, カウンセラー, ソーシャルワーカー, 栄養十および看護学部研究科生の協力, 指導の下に行った.その結果, 専門職の役割の理解とコミュニケーションの基礎を築くことができたが, 機能的なチーム医療を理解するための指導の必要性が指摘された.
  • 久保田 まり, 水間 正澄
    2002 年 33 巻 6 号 p. 467-474
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究は, 医療系臨床実習指導者が, 実際にどのような指導行動を重要視して医療人の養成に携わっているのかを同定するために, 意識調査を行った.73項目から構成されるインベントリーを用いて, 看護・理学療法・作業療法領域の臨床実習指導者230人を対象として, 質問紙法により調査した.因子分析の結果,「明確な説明と演示」「レベルにそった指導」「思考の促進」「心理的学習環境の調整」「実習機会の提供」「公正な対人態度」「医療従事者としての役割モデル」「近づきやすさ」「学生の個別性の配慮」「専門職としてのスーパーバイズ」の10因子が得られた.このうち, 特に, 指導者は臨床実習において「公正な対人態度」「医療従事者としての役割モデル」「学生の個別性の配慮」を重視していた.
  • その教育と実践上の諸問題
    増田 康治, 山本 博道, 吉田 素文
    2002 年 33 巻 6 号 p. 475-478
    発行日: 2002/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    過去10年間, 医学部学生を対象にターミナルケアに関する教育を集中講義形式で行ってきた. 20時間以上の時間を用い, 20名以上にもおよぶ講師による講義形式の教育であったが, 教育内容を紹介するとともに, 実践上浮上してきた問題点について考察した. カリキュラムのさらなる改善のためには, ターミナルケアを目的にした独立した講座の設立の必要性が明らかになった.
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