医学教育
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40 巻 , 6 号
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原著-探索的研究
  • 山脇 正永, 大川 淳, 田中 雄二郎
    40 巻 (2009) 6 号 p. 399-410
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    有効な医師育成制度の確立を目指して,卒前診療参加型臨床実習と医師臨床研修の学習目標の達成度を比較し,卒前及び卒後の臨床医学教育における学習目標を分析し卒前から卒後への医師育成のプログラム・モデルを考察する.
    1) 本学診療参加型臨床実習学生87名の学習目標の学習状況について,当院1年目研修医57名のそれと比較した.評価は厚生労働省が示した医師臨床研修学習項目の行動目標(21項目)・経験目標(232項目)を用いた.
    2) 学生の行動目標の達成率は医療の社会性を除き概ね良好であった.経験Aでは医療面接・OSCE項目の身体診察法,臨床検査,画像診断,医療記録がよく達成されていた.
    3) 経験率80%以上の症候は,全身倦怠,食欲不振,体重増減,浮腫,発熱,呼吸困難,嘔気嘔吐,便通異常,疾患では,貧血,心不全,虚血性心疾患,不整脈,動脈疾患,高血圧,上部消化管であった.
    4) 本研究では学生と研修医とで学習目標を共有することができる点,行動目標及び一部の経験目標については卒前の学習項目にできる点が明らかになり,一貫した卒前卒後教育に資すると考えた.
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  • 高橋 理, 大生 定義, 徳田 安春, 萱間 真美, 福井 次矢
    40 巻 (2009) 6 号 p. 411-417
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    世界レベルで関心の高い医師のプロフェッショナリズムは,社会との関係性が十分考慮されることが重要であるといわれている.しかし,医療を受ける側・患者の視点から考える医師のプロフェッショナリズムの構成概念を実証的に検討した研究は少ない.
    1)東京と大阪の市民各6人を対象に約2時間グループインタビューを行った.
    2) インタビューの逐語録を質的・帰納的に分析し市民が認識する医師のプロフェッショナリズムを構成する要素を探索した.また,それらを欧米の医師憲章と比較した.
    3) 探索の結果,医師のプロフェッショナリズムと関連すると考えられる要素は,(1)患者への献身・奉仕 (2)公正性 (3)医師の社会的責任 (4)企業との適切な関係 (5)患者との適切な関係,の5つに分類された.
    4) 欧米の医師憲章とは重なる要素もあるが,抽出されなかった要素も認めた.患者との適切な関係では,医師への謝礼に関して患者間で相反する意見もみられた.
    5) 医師のプロフェッショナリズムについて社会から理解を得るためには,わが国の市民の認識を考慮した構成概念が必要であろう.
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  • 別府 正志, 奈良 信雄, 鈴木 利哉, 磯部 光章
    40 巻 (2009) 6 号 p. 419-424
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    近年,シミュレータを用いたスキル訓練が急速な広がりを見せている.しかし,実際にシミュレーション教育が臨床技能習得の向上に有用かどうかの定量的な検討はなされていない.シミュレーション教育をさらに発展させるには,教育効果の評価が望まれる.スキルスラボが主体となって心臓聴診のセミナーを開催し,有効性,課題を検証した.
    1) スキルスラボの効果的で効率的な運用を目指し,スキルスラボ管理室が主体となり,セミナー形式で一連の訓練を企画・立案・実施した.
    2) 医学科学生16名に対し,講義60分,実技60分からなるセミナーを3回施行した.全員にセミナー前・直後・5カ月後に,記述式調査,筆記試験,実技試験を実施した.
    3) 学生によるセミナーの評価は高かった.学生の心音聴取スキルに関する自己評価は有意に改善し,5カ月後も維持された.セミナー前後で学生の心音シミュレータの利用頻度が向上した.
    4) 実技試験の成績は,セミナー前に比し直後に有意に向上し,それが5カ月後にも維持されていた.筆記試験は直後は向上したが5カ月後にはセミナー前の状態に戻った.
    5) 今回行ったセミナーは,学生の聴診スキルの向上に資するものであることが示唆された.また,利用機材等の有効利用にも有用であった.
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総説
  • 錦織 宏
    40 巻 (2009) 6 号 p. 425-431
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    1) 2005年に英国で2年間のカリキュラムによる新しい卒後初期臨床研修制度(Foundation Programme)が導入された.
    2) Foundation Programmeでは最初に各地域のFoundation Schoolsに応募する2段階のマッチングによる研修選抜が行われる.
    3) Foundation Programmeにおける研修医の評価は,医学教育理論に基づいて,妥当性の高さという特徴を持ち,かつ学習と評価が融合されたLearning Portfolioによって行われている.
    4) Foundation Programmeは英国の社会民主主義的な医療制度の影響を強く受けており,ここから英国の医学教育を「社会民主主義型の医学教育」と表現することが可能かもしれない.
    5) 現在の日本では,プロフェッショナルとしての医師や医学教育専門家が,社会民主主義型と新自由主義型のバランスのとれた卒後臨床研修制度のあり方について,医学教育現場と乖離しない実現可能な形で提案することが求められている.
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opinion
  • Hideki WAKABAYASHI, Luis A DIAZ, David RUBENSTEIN, Alan LEFOR, Yasuo K ...
    40 巻 (2009) 6 号 p. 433-437
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    1) We conducted a workshop to discuss the definition of the term "physician scientist", what thought processes and competencies are expected, and how to better help physician scientists develop through medical schools.
    2) The definition of a physician-scientist is a physician who both provides patient care and approaches unsolved questions in understanding the mechanisms of diseases and developing new treatments.
    3) Essential conditions for a medical school to cultivate physician scientists include providing good role models for physician scientists, making efforts to stimulate students' motivation, and supporting collaboration among physicians and scientists on the faculty.
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資料
報告
  • 半谷 眞七子, 亀井 浩行, 飯田 耕太郎, 松葉 和久
    40 巻 (2009) 6 号 p. 445-455
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    薬剤師は,患者を全人的に理解し,患者の薬物療法を援助するために患者に如何に対応するかを常に考える必要がある.本研究では,薬剤師としての知識・臨床でのイメージをもたない1年次の学生に実施したロールプレイによるコミュニケーション教育が,学生にどの様な教育効果を及ぼしたかを検証した.
    1) 1年次薬学生248名を対象に4段階に分けたコミュニケーション教育;(1)コミュニケーションの基本理解,(2)薬剤師と患者のコミュニケーションの体験,(3)大学院生と患者の応対の観察,(4)同級生と模擬患者の応対の観察を実施した.各学習課程において,振り返りの時間を設けて,学生は「気づき」を記述した.
    2) 今回実施した段階的なコミュニケーション教育における薬学生の「気づき」の内容は,(1)患者とのコミュニケーション,(2)患者の気持ち,(3)薬剤師の役割,(4)自らの態度・技能の4つのカテゴリーに分類された.
    3) 低学年のコミュニケーション教育に,段階的に薬剤師と患者のロールプレイを導入することで,9割以上の学生は「薬剤師に何故コミュニケーション能力が必要であるか」が理解でき,薬剤師の役割の理解につながった.また医療の中で「患者」は如何なる存在であるかを意識することが出来た.
    4) 以上の結果より,低学年の薬学生に患者を理解させる教育は専門教育に必要不可欠であることが示唆された.
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  • 鍋島 茂樹, 鰺坂 和彦, 増井 信太, 森戸 夏美, 柏木 謙一郎
    40 巻 (2009) 6 号 p. 457-461
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    1) 一年次研修医に対して3回の内科初診外来研修を行い,質問表を用いてプログラムに対する評価,自己評価を記入してもらい解析した.
    2) プログラムに対する研修医の評価は肯定的で,ほぼ全員が必要かつ有益であると解答した.自己評価に関しては,知識・技術・態度の各学習領域で,1回目より3回目の研修で自己評価の平均点数が上昇していた.
    3) 研修医は,この研修を通じて入院診療と異なる外来診療の特徴を理解し,臨床研修の方法として効果的であると感じていることが示唆された.
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  • 宮本 潤一, 阿部 満子, 名和 肇
    40 巻 (2009) 6 号 p. 463-467
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    1) 東京医科大学では,新しいマネジメントシステムとしてバランスト・スコアカード(Balanced Scorecard : BSC)に取り組んでいる.
    2) 医療現場ではマネジメント改革に対する期待は高いものの,それを実現するために必要な教育は,医療従事者にとって大きな負担である.
    3) これからの医療現場に求められるマネジメント能力を満たすためには,より効率的にマネジメント教育を行うことや,職種間で統一的にデザインされた教育プログラムが必要である.
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  • 栗原 康輔, 堀 浩樹, 小早川 雄介, 坪谷 尚季, 岡村 聡, 世古口 さやか, 駒田 美弘
    40 巻 (2009) 6 号 p. 469-473
    公開日: 2010/09/01
    ジャーナル フリー
    1) 2007年8月,2008年8月に三重大学病院小児科を受診する小児がん経験者37名とその家族51名を対象にしたサマーキャンプを60名の学生ボランティアが中心になって実施した.
    2) キャンプ後に実施した無記名アンケート調査(回収率81%,N=47)から,学生はキャンプ参加に対して自己の役立ち感や学習的価値を求めていることが示された.
    3)学生は,キャンプ活動参加を通じて,小児がん経験者や家族の思いへの理解を深めていた.
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