医学教育
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44 巻 , 5 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
特集
  • 錦織 宏, 道信 良子
    2013 年 44 巻 5 号 p. 273
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
  • 道信 良子
    2013 年 44 巻 5 号 p. 274-278
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
      文化人類学は,人間の総合的な理解を目指す人類学の一領域であり,世界各地のさまざまな民族や文化的集団を対象に,その文化的な営みを探究する学問である.人間の行動の「意味」に着目する医療人類学の研究は「説明モデル」という概念枠組みを創出し,その知見は臨床にも応用されている.「社会」に着目する研究では,医学・医療のグローバル化や,医療・医薬経済の進展,世界におけるその国の位置づけといった政治的情勢も視野にいれて,健康や病気について考える.文化は,人間の行動に影響を与えるルールであると同時に,人びとがその場の状況に応じて即興的・創造的に行う「実践」でもあり,実践の現場から学ぶ必要がある.
  • 飯田 淳子
    2013 年 44 巻 5 号 p. 279-285
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
      医学・医療福祉系大学教育において,文化人類学が果たしうる役割の第一は,異文化(他者)理解の視点の提供・養成である.文化相対主義およびホーリズム等の視点は,文化的能力の基盤として位置づけられるだろう.第二に,文化人類学は,例えば「正統的周辺参加」論のように,医学・医療福祉系教育において理論的な貢献もしてきている.第三に,人類学の方法論であるエスノグラフィーは,今後,医療福祉分野における質的研究においてさらなる活用の可能性をもっている.今後の医学・医療福祉系教育を考えるにあたり,人類学者と医療者との建設的な対話の促進が望まれる.
  • 小田原 悦子
    2013 年 44 巻 5 号 p. 286-291
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
      作業療法は1917年に設立され,作業を使って障害,病気の人が社会に復帰するように援助する専門職としてアメリカで教育が始まった.作業療法の設立者が専門職を人間の健康は日常の作業によって形成されるという包括的な見方に基礎づけたことを反映し,学生教育は幅広いものであった.その始まりから,臨床家の教育に影響する健康の概念に関する2度の大きな転機があった.1.リハビリテーション医療との密接な連携によって保護されたが,伝統的な医学モデルに影響を受け,医療診断に基づいた臨床を発展させた.2.健康のより広い概念,参加モデルへ再度移行した.作業療法研究者,教育者の視点から,第2の転機における文化人類学の貢献を述べる.
  • 道信 良子
    2013 年 44 巻 5 号 p. 292-298
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
      近年,日本の医学・医療系教育において,学生が地域の暮らしの現場に出向いて行う体験型の学習が広く取り入れられるようになっている.本稿では,地域における体験型実習に,文化人類学のフィールドワークの視点と方法論がどのように応用可能であり,どのような効果を生むのかということについて,ある医科大学における事例をもとに論じる.フィールドワークをとおした学びの意味は,現場で体験したことを,感覚的経験として身体に記憶させることである.そして,その身体感覚を自分がもっている理解の枠組みにあてはめて説明するのではなく,その後の振り返りのプロセスにおいて新しい発見につなげていくことである.
  • 馬場 雄司
    2013 年 44 巻 5 号 p. 299-306
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
      看護学生と文化人類学専攻学生に対する教育経験を比較し,特に後者に対して行った,竹楽器の製作を通じて,人・自然・健康のかかわりを体験する学習の有効性について論じる.看護職のような特定の専門をめざさない学生を対象とする竹楽器作りの実習では,より生活に根差した普遍的な立場から,医療・福祉の原点を考えることが目指される.全ての人がもっている「生活の感覚」を維持するための教育につながるこのような場の開拓は,医学教育においても,その専門教育と同時に重要な営みである.生活の営みに踏み込んだ中から「生活」の理解のあり方を提供していくことが,文化人類学の役割と考えられる.
  • 錦織 宏
    2013 年 44 巻 5 号 p. 307-309
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
      特集の最後に医学/医療者教育から文化人類学に期待することを二点にまとめた.一点目は文化相対主義の視点の提供である.本邦の医学教育には欧米至上主義的な姿勢が見られることが多い.医学の持つ一般化可能性の高さを文化や制度に依存する医学教育に持ち込みがちな医学教育者に対して,文化相対主義的な視点での議論の促進を期待したい.二点目は臨床の文脈での文化人類学教育の展開である.医療面接教育における解釈モデルの教育を先例とし,医師・医療者にとって必要な文化人類学の知見は何かという視点を持って,臨床の文脈での教育を期待する.またその際には文化人類学者側の医療者理解が必要となる.
原著
  • 阿部 恵子, 藤崎 和彦, 丹羽 雅之, 鈴木 康之
    2013 年 44 巻 5 号 p. 315-326
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
    目的 : 医学生のEIとEmpathyの性差及び学年差を検討した.
    方法 : 370名にTEIQue-SFとJSPE-S日本語版を用いた横断調査を行った.
    結果 : TEIQue-SFの総合点は,有意差はなかったが学年毎に低下する傾向があった.JSPE-Sで4年次が低く,6年次は高かった.TEIQue-SFで男子が,JSPE-Sで女子が高かった.TEIQue-SFの4因子比較では,男子に社交性が高く,学年差はなかった.2調査票間で弱い相関があったが,JSPE-SとTEIQue-SFの1つの因子である自己管理とは相関がなかった.
    考察 : 医学生のEIとEmpathyは学年毎に低下傾向にあることが示唆され,情動育成に加え自己管理教育が重要と考える.
教育実践研究
  • 窪田 敏夫, 小林 大介, 西村 京子, 岩切 詩子, 島添 隆雄
    2013 年 44 巻 5 号 p. 327-334
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
    背景 : 薬局実務実習で実施する服薬指導実習を改善するため,学生の視点からの改善点とその優先順位を抽出することを目的とした.
    方法 : 初年度の薬局実務実習を終了した薬学生32名を対象として服薬指導実習の充足度と修得度に関する質問紙調査を行った.充足度に対する改善項目の抽出には顧客満足度分析を用いた.
    結果 : 充足度に対する優先的な改善項目として「服薬指導実施回数」「服薬指導実施期間」「実習生の積極性」「薬剤師による実習生の質問・発言の促し」が抽出された.修得度は到達目標の内容によって違いが認められた.
    考察 : 服薬指導の機会や学生の積極性を向上させる実習の構築を大学と薬局が連携して進める必要がある.
総説
掲示板
  • 石川 和信, 菅原 亜紀子, 小林 元, 奈良 信雄
    2013 年 44 巻 5 号 p. 311-314
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
    全国80大学医学部を対象に医学教育におけるシミュレータ活用の現状に関する全国調査を実施した.平成25年1月までに75校(94%)から回答が得られた.スキルスラボはほとんどの大学(71校 ; 95%)に設置されていたが,床面積,室数(レイアウト),利用状況,人的資源には,大きな差異が認められた.また,汎用されている74種類のシミュレータについて,保有状況と活用状況を調査した.静脈採血・注射シミュレータ,呼吸音聴診,成人BLS,心音・心雑音聴診,血圧計,縫合,AEDトレーナーが90%を超えて保有され,これらの保有率の高いシミュレータが卒前教育に広く活用されていることが明らかになった.
  • 岩田 健太郎, 北村 聖, 金澤 健司, 丹生 健一, 苅田 典生
    2013 年 44 巻 5 号 p. 358-363
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
    背景 : 指導医講習会は「能動的,主体的」であるべきだが,神戸大学病院でのそれは受動的なものであった.
    方法 : 参加者がより能動的,主体的になるよう,内容をより現場にあい,自由なものに変更をしてきた.この変更内容をまとめ,変更前後(平成20年度と24年度)の受講者のアンケート結果を比較した.
    結果 : 講習会の内容はより自由な内容となり,KJ法などは用いられなくなった.参加者の評価をスコア化すると,以前に比べて概ね評価は高まったが,研修時間に関しては有意差がなかった.
    考察 : 指導医講習会の質的改善が試みられ,受講者の満足度は改善した.今後も質的改善を重ねていき,その質の評価も行うべきだと考える.
  • 藤倉 輝道, 志村 俊郎, 高柳 和江, 吉村 明修, 阿曽 亮子, 井上 千鹿子
    2013 年 44 巻 5 号 p. 365-367
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2015/07/06
    ジャーナル フリー
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ニューズ
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