背景 : 脳卒中患者のリハビリテーション(リハ)において,リハ関連職種が患者の病態を正しく評価することはリハ目標の設定や効果的な訓練を行うために重要である.リハ関連職種に対して職場内卒後教育プログラムを実施し,脳卒中患者診療への自主性の変化を検討した.
方法 : 回復期リハ病棟に勤務するリハ関連職種に対して,脳卒中患者の症例報告や神経学的診察の手技を中心とした卒後教育プログラムを週1回の頻度で計35回行った.プログラム開始時・終了時・終了6カ月後にリハ関連職種が患者背景・バイタルサイン・身体所見・神経学的所見・検査所見・疾病の基礎知識を得ることへの自主性を自己評価し,各評価項目を時期別に比較した.
結果 : 開始時より終了時に自主性が向上した評価項目は患者背景・神経学的所見・検査所見・疾病の基礎知識であった.開始時より終了6カ月後に自主性が向上した調査項目は患者背景・身体所見・神経学的所見・検査所見・疾病の基礎知識であった.
考察 : 脳卒中患者診療に関する職場内卒後教育プログラムは,リハ関連職種が医学的所見を得ることに対する自主性を高めることに役立つと考えられた.
抄録全体を表示