医学教育
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46 巻 , 4 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
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特集
  • 中村 千賀子
    46 巻 (2015) 4 号 p. 299-307
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

     行動科学について, その起源, 大学設置基準の大綱化などから, 現在の医学教育におけるその意味や役割を考える. 現代の疾病構造をふまえ, 全人的医療を支える人間関係を視点として, 行動科学教育の基本的要素を整理し, ラボラトリー・トレーニングを利用した態度学習の具体例についても述べる.

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  • 星野 晋
    46 巻 (2015) 4 号 p. 308-314
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

     医学教育において準備教育は, 臨床で求められる専門知識・技術以外の諸分野の視点・方法について, 生涯にわたって学びつづける学び方を学習する過程である. この準備教育において, 社会科学は重要な柱の1つである. 少子高齢化や慢性疾患への疾病構造の変化により, 今後「暮らしの現場のケア」の領域が拡大する日本において, 社会科学的なアプローチの重要性はさらに増すであろう. 社会科学は医療のおかれている現状や変化の動向を理解する視点や方法を提供し, また臨床現場にあっては, 患者や利用者たちが, 暮らしや人間関係との関わりにおいて何をなぜ問題としているかを知る視点や方法を提供する. そのような社会科学的アプローチを学ぶには, 高年次もしくは卒後研修において, 事例性の概念にもとづくケース・スタディやPBLを繰り返す必要があると考える. そのような教育を可能にするためには, 今後医療専門職と社会科学者が協働して, 教材や教育手法を開発する体制を整えなければならない.

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  • 樫田 美雄
    46 巻 (2015) 4 号 p. 315-321
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

     現代社会は, 後期資本主義社会であり, 社会構造そのものが連続的に変動している. そのため, 特定の社会構造を前提とした状況認識は, 陳腐化してしまう. したがって, 現代の医学教育の課題は, 社会の変動に対応して, 世界認識を柔軟に変えていく力を育てることである. 原則を知識として記憶して現場に当てはめる作業は大事ではない. 21世紀の医学教育者は, 医学生に, 現場から生活文化をデザインする態度をこそ, 身につけさせるべきである.

     21世紀では, 患者の生活文化は, 医療の現場化によって支えられる. 病院の世紀 (20世紀) には, 入院生活をモデルに, 均質化され, 標準化されていた医療の技術と判断が重要だった. しかし, 21世紀には, 医療技術は, 療養者の生活文化に, 埋め込まれていくことだろう. すなわち, 21世紀の医学教育は, 人間の多様な生活文化を理解する行動科学教育を基盤になされる必要があるだろう.

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  • 道信 良子
    46 巻 (2015) 4 号 p. 322-328
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

     日本の医学教育は今, 大きな改革の波のなかにあり, 日本の医学部における人文・社会科学教育も見直しを迫られている. 筆者は, 人類学を専門として, 研究や教育においてフィールドワークを活用してきた. 本稿では, 医学教育において人文・社会科学の視点を育成する一つの方法として, フィールドワークが有効であることを示す. その知見にもとづき, フィールドワークが人文・社会科学の視点の育成に留まらず, 医療者として求められる基本的な資質の育成につながることを論じる. すなわちその資質とは, 同じ文化共同体を生きる人びとに共有される共通感覚である. 共通感覚は, さまざまないのちが共存する自然環境のなかで, 自分も同じ世界を生きているという感覚的体験を通して育まれる.

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  • 若林 英樹
    46 巻 (2015) 4 号 p. 329-334
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

     心理・行動・社会的な要因の健康や病気への影響は明らかであり, 医療におけるそれらへのアプローチは重要である. 医学教育のグローバルスタンダードの観点からも, 行動科学・社会科学分野を強化した医学教育カリキュラムが必須である. 米国の同分野の教育内容は6つのドメイン, 健康と病気における心身の相互作用, 患者の行動, 医師の役割と行動, 医師患者の相互作用, ヘルスケアにおける社会的・文化的な課題, 健康に関する政策と経済からなる. わが国の文化・社会背景を考慮し, 行動科学・社会科学を医学教育カリキュラムに導入するため, 教育アウトカム, 方略, アセスメント, 教員養成の開発を進める必要がある.

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  • 河本 慶子
    46 巻 (2015) 4 号 p. 335-342
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

     医師臨床研修は, 医師としての基盤形成の時期に, 患者を全人的に診ることができる基本的な診療能力を修得することにより, 医師としての資質の向上を図ることを目的としており, その基本理念には「医師としての人格のかん養」と「基本的な診療能力を身に付ける」ことが掲げられている. 特に, 「医師としての人格のかん養」は壮大で医師人生の経過を通じて培う分野でもあり, この時期のプロフェッショナル教育 (行動科学教育) の必要性は高い. また, 臨床研修期間において最大限の学びと資質向上を図るためには, 医学部教育において, 素地を育成しておくことが重要と考えられている. 本稿では, 臨床研修制度の概要・到達目標・修了認定・今後の制度の見直しを紹介し, 医師としてのあり方を再考する機会としたい.

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  • 和泉 俊一郎
    46 巻 (2015) 4 号 p. 343-348
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

     ECFMGの声明が発端になりWFMEの Global Standardsに医学部が注目し, その中の要件である「行動科学・社会科学」が, 本邦では大学ごとの特色に応じて教えられてきたために, 卒前教育のなかで体系づけられていなかったことからクローズアップされた. 少子高齢化の日本の社会は, これまでの専門医療・病院志向ではなく "生活者としての視点" も持つ医師が求められている. また初期臨床研修必修化から10年経過し "医師としての人格をかん養" の要件である各種のコンピテンスを明確化し, 学習する医学教育が求められている. プロフェッショナリズム・医療倫理・NBE・医療安全等を包括して学習するための, 実学としての "医療社会・行動学 (仮) " を, 実践に必要な教材や方略等を含めて学部教育内で整えなければならない.

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提言
原著
  • 望木 郁代, 桑畑 綾香, 白石 泰三, 堀 浩樹
    46 巻 (2015) 4 号 p. 355-363
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

    目的 : 医学教育における有効な倫理教育を検討するために, 医学部医学科学生の生命倫理観・死生観を評価した.

    方法 : 医学科第1, 2, 4, 6学年学生, 他学部第1学年学生を対象として質問紙調査を実施した.

    結果 : 医学科学生と他学部学生との比較では, 入学間もない時点で, 生命倫理「安楽死」「ヒトクローン」, 死生観「死への恐怖・不安」「人生における目的意識」「死への関心」への態度に差が認められた. 医学科学生では, 生命倫理「着床前・出生前診断」「遺伝子診断」「生殖補助医療」, 死生観「人生における目的意識」への態度に学年間で差が認められた.

    結語 : 医学科学生の生命倫理観・死生観は, 大学入学時すでに他学部と差があり, 学年ともに変化している. 医学科学生の特性をふまえての有効な倫理教育プログラムの構築が, 今後望まれる.

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  • 川上 ちひろ, 西城 卓也, 藤崎 和彦, 鈴木 康之
    46 巻 (2015) 4 号 p. 365-371
    公開日: 2017/03/03
    ジャーナル フリー

    背景 : 問題をもつ学習者の問題は体系的に示されてない. 教育者が, その問題を適切に理解するため, 問題をもつ学習者を表現する英語用語と定義を集約し, その問題を因子ごとに分類する.

    方法 : 系統的文献検索

    結果 : 用語にはdisability, learning disorders, at-risk, difficult, problem, struggle, underperform, unprofessional unsafe, gifted, outstandingが同定された. 問題因子は, 学習者の特性, 認知, 態度, 技術に大別された.

    考察 : この分類は教育者が問題を的確に理解する一助となる.

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