背景 : 研修歯科医が主体的に診療に参加するようになる成長のプロセスを明らかにする.方法 : 16名の研修歯科医を対象に臨床研修中の成長について半構造化インタビューを行い, 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチにより分析を行った.結果 : 研修の早期は指示通りの診療をしていた. その経験を振り返ることや指導医からの助言を通して診療の方法が確立した. そして自己の能力の理解が進んだ. 1口腔の診療を考えるようになり主体的に診療に参加できるようになった.考察 : 学習者が主体的に診療に参加するためには, 教育者は診療の現場で学習者が個々の問題を解決するように促す足場や支援を提供する必要がある.
目的 : 本研究では卒前に多職種連携教育を受けた学生が身につけた能力を明らかにし, 教育的な示唆を得ることを目的とする.方法 : 学生のポートフォリオを質的に検討した.結果・考察 : 卒前の多職種連携教育により学生が身につけた能力は [患者中心のチーム医療の実践] , [多職種連携のための価値観/倫理の涵養] , [多職種連携のための円滑なコミュニケーション] , [多職種の役割/責任の理解] , [自己の専門職の役割/責任の理解] , [チームとチームワーク] の6つの要素から形成された. これらの能力を修得するためには, 多職種連携教育を通じて多職種連携実践をする能力を確実に身につけられる卒前教育プログラムの必要性が示唆された.
初期臨床研修後の専門医教育は,医師教育の根幹にある. 我が国の専門医制度は, 当初, 各学会が独自に設立したものであったが, 2014年の日本専門医機構発足に伴い, 標準化が図られている. 2018年4月から新整備指針に基づく新専門医制度がスタートする. プロフェッショナルオートノミーによる専門医の質保証を行い, 国民に信頼され受診の良い指標となる制度作りが目指されている. 学部教育同様, 卒後教育においても国際標準が求められる時代となりつつあり, 卒前・卒後を通じた医師のアウトカム設定, 研修現場での評価の実現が望まれる.