医学教育
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特集 : コロナ禍より生まれた医学教育イノベーション 【巻頭言】
特集 : コロナ禍より生まれた医学教育イノベーション 【教育実践研究】
  • ―コロナ禍での新入生蘇生講習会と基本的診療技能実習―
    三原 弘, 廣川 慎一郎, 伊井 みず穂, 若杉 雅浩, 帯田 孝之, 石木 学, 岸 裕幸, 北 啓一朗, 関根 道和, 足立 雄一
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 187-192
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     コロナ禍で集合型の医行為訓練が困難となり, 新入生蘇生講習会と基本的診療技能実習をビデオ学修・評価とICTを利用して対面指導なしで実施した. 蘇生講習会は自宅でビデオ学修後に, マネキンを用いて自身の実施を撮影し, 後日Zoomでグループ・ピア評価を行ったところ, 自己評価の有意な上昇が観察された. 基本的診療技能実習もビデオ学修をしながら自身のペースに合わせて実施を撮影し, 後日教員がビデオ評価, フィードバックを行った. 例年四肢脊柱実習は実施できていなかったが, 対面指導がないために, 逆に可能となった. 今後, 学生による動画登録と教員による動画評価のタイミングのずれの調整や更なるシステム構築が必要である.

特集 : コロナ禍より生まれた医学教育イノベーション 【短 報】
  • 染小 英弘, 塩尻 俊明
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 193-201
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

    背景 : 研修医採用試験での対面面接と比したオンライン面接に対する受験者と面接官の認識とその相違を調査した研究は少ない. 方法 : 当院のオンライン面接参加者 (受験者96名, 面接者24名) に対してアンケートを実施した. 結果 : 受験者の72.9%, 面接官全員が回答した. 能力のアピール・評価は差なし, 熱意・人柄については対面面接が優位とする回答が優勢であった. 今後について24.3%の受験者は対面を希望し55.7%はできれば対面が良いがオンライン面接も可と回答した. 面接官の41.7%は全面的にオンライン, 37.5%は対面とオンライン両方行うべきと回答した. 結論 : 今後もCOVID-19の流行状況によりオンライン面接の実施は有用であろうが検討の余地がある.

特集 : コロナ禍より生まれた医学教育イノベーション 【実践報告―新たな試み―】
  • ―医学部1年次生におけるKeynote, Slack, Power Point, Zoom等を併用したチーム・個別学修―
    角南 なおみ
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 203-207
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

    背景 : 2020年のCOVID-19発生を受け, 本学医学部1年次生のコミュニケーション授業の対面と実習が中止となった. 方法 : 授業内容を刷新し, Keynote, Slack, Power Point, Zoom等を使用した授業プロジェクトを有志学生とともに立ち上げた. 結果 : 新入生に対し, "正解のない問いを探求する" "学生をつなぐ" というテーマのもとICTを使用して実践された. 考察 : 新たなコミュニケーション授業におけるICT活用は, 1) 新入生同士をつなぎ, 2) チーム課題を通して関係構築の場を提供し, 3) チャット機能による参加者全体の双方向的交流に役立った. これらの実現には, 学生のフィードバックと協力が重要であった.

  • 米岡 裕美, 柴崎 智美, 柴崎 由佳, 加藤 寿, 石橋 敬一郎, 中平 健祐, 森 茂久
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 209-214
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     埼玉医科大学では, 健康増進と保健指導の体験と異世代コミュニケーションを目的として小中学校教育体験実習を行っている. 2020年度は, グループごとに異なる学年とテーマを担当し10分間の保健指導動画を作成する内容で遠隔実施した. 遠隔で行うことで, 動画作成の前に, テーマ及び対象学年の子どもの理解を深めるグループワークを行う時間が取れ, 使用するツールの指導やPCを使った学生間の作業が容易となった. 学生は例年以上に, 保健指導のための知識を習得し, また, 対象者を具体的にイメージし伝え方を工夫することを意識していた. 他方, 真剣に実習に取り組む姿勢を学生から引き出すためには, 学校との連絡が重要である.

  • 柴崎 智美, 金田 光平, 植村 真喜子, 荒木 隆一郎, 鮫島 俊介, 木下 理恵, 鈴木 郁子, 丸木 和子, 石橋 敬一郎, 椎橋 実 ...
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 215-220
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     埼玉医科大学では, 施設で生活する重度の心身障害を持つ人とのコミュニケーションを目的として医学部1年生の体験実習を行っている. 2020年度はCOVID-19感染拡大に伴い施設での実習が中止となったため, この体験実習を遠隔で行った. 言語以外のコミュニケーションツールしか持たない人が施設内からZoomに参加し, 学生とコミュニケーションをとった. これまでも感染症流行により実習が中止されることがあったが, 遠隔で行うことで, 環境に影響されず実施できた. また, 従来と比べても相手を深く理解し, 非言語的コミュニケーションの重要性に気づき, 学修意欲の促進に繋がるという利点があった.

  • 石橋 敬一郎, 柴崎 智美, 杉山 智江, 米岡 裕美, 荒木 隆一郎, 植村 真喜子, 大西 京子, 山田 泰子, 川村 勇樹, 中平 健 ...
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 221-226
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     COVID-19感染拡大に伴い全学年登校禁止となり, 遠隔授業を開始した. Early Exposure Programとしての病院見学・医師業務見学は, 医学部低学年にとって大切な実習と考え, 遠隔でのバーチャル病院見学・医師業務見学を行う事とした. Zoomを用いて, 1年生のバーチャル病院見学は6月に, 2年生のバーチャル医師業務見学は12月に実施した. 従来の実習と比べて現場の臨場感を肌で感じる部分は少ないが, 学修内容の増加, 学修機会の公平性の担保, 主体的な学修の促進ができるという利点があることがわかった. 両者の長所をうまく組み合わせたハイブリッドの病院見学・医師業務見学が有効であると考えられる.

  • 柴崎 由佳, 柴崎 智美, 金田 光平, 大西 京子, 杉山 智江, 荒木 隆一郎, 川村 勇樹, 佐藤 寛栄, 岸野 亨, 小峰 美仁, ...
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 227-233
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     埼玉医科大学医学部では, 薬剤部とリハビリテーション部での他職種業務見学実習を行っている. 2020年度はCOVID-19感染拡大により, 医学部3年生が実際の医療現場で実習することは困難であった. そのため他職種業務見学実習は, 他職種の実際の業務の様子やインタビューした動画の視聴, Zoomを用いたグループワーク, 他職種との質疑応答等を遠隔での実施とした. 従来の実習と比較して, 配属先の環境や学生の準備性に関係なく, これまで学べなかった専門職の役割, 視点を学ぶことができ, また, 学生が自ら学びを深める機会を増やすこともできた. 今後バーチャルと実現場での体験を併用した実習を考えたい.

  • 田中 淳一, 照屋 周造, 近藤 猛, 柴田 綾子, 藤井 達也, 米岡 裕美
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 235-240
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     キャリア教育では主体的な参加を引き出す工夫が重要であり, 我々はそのための対面形式のワークショップを実践してきた. しかし, コロナ禍で, 手法の変更を余儀なくされた. そこでオンライン形式で100人以上の学生が主体的に参加できるように, 1冊の本を短時間に複数人で読むアクティブ・ブック・ダイアログ®を活用したキャリア教育を行った. この手法で, 各自が担当パートを読み, グループメンバーと協力して, まとめ, キャリア理論の学習につなげた. またオンラインツールを活用し, 複数の講師が離れた所で, 双方向のやりとりを交えながら, 教育実践ができた. 今回の経験を振り返り, 他でも活用できると考え, 報告する.

  • ―認知的徒弟制の枠組みを用いた学生によるシナリオ作成とその成果―
    山本 恭子, 塩田 星児, 中川 幹子, 北野 敬明, 宮崎 英士
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 241-245
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     コロナ禍の臨床実習で直接患者に接することなく身体診察について学べる課題として, 鑑別診断を考えながら行う身体診察 (Hypothesis-driven physical examination : HDPE) に注目した. 選択実習の学生とともにHDPEのシナリオを作成し, そのシナリオを用いて実習最終日にHDPEを実践した. シナリオ作成はオンライン, HDPEは対面のハイブリッドで行った. 学生は相互学習で正しい診察手技やマナーを学ぶことができた. また, 協同学習によりコミュニケーション, 生涯学習能力も醸成することができた. 認知的徒弟制の枠組みでのシナリオ作りの支援・HDPEの実践の両面で, 学生自身の内的モチベーションに働きかける相互学習により学習効果を高めることができた.

  • 野平 知良, 三苫 博
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 247-252
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     COVID-19パンデミック下でオンライン臨床実習を実施するにあたり, 以前より計画していた産婦人科臨床実習における行動医学教育の導入を試みた. 本学第5年次の医学生40人に対し, 2週間のローテーション型臨床実習でシナリオを用いたCase Based Learningを行った. シナリオは「行動医学テキスト」中の各項目をテーマとした産婦人科症例で, Zoomによる実習時間内のディスカッションと時間外の自主学習でカリキュラムを構成した. 実習後, 学生から「それまで座学の知識であった行動医学が, その後の実習でも意識して臨むことができるようになった」など意識の変容を示唆する感想が寄せられた.

  • 織田 順, 三苫 博
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 253-258
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     救急医学の見学型実習で, 全天球カメラを用いて救急初療の様子を記録し, 学習の助けとなる字幕や診療情報を加える編集を行い, VR/AR技術を用いてVRヘッドセットで視聴する動画教材を開発した. 学習者は対象の診療場面の基本知識を予習した上で視聴した. 指導医はミラーリング画像による視線の動きから学習者の理解度を把握し, リアルタイムにフィードバックを行った. VR/AR技術に, 予習動画教材と視聴中の理解度の計測を組み合わせることにより, 見学型実習に能動的な要素を取り入れることができた. また本システムは安価に活用することが可能で, 教育施設を越えたプラットフォームを構築することも期待される.

  • 黒崎 久訓, 福岡 範恭
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 259-262
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     救急救命士養成教育における内因性疾患のシミュレーション教育に, iPadのアプリを使用した模擬除細動器を導入した. その結果, シナリオのリアリティが高まり, 生体を傷病者役とすることができるようになったことで, これまでとは異なる形式でのシミュレーション教育が可能となった. 救急救命士養成教育における模擬除細動器の使用は, 学生のモチベーションを高め, 教育効果を向上させる有用なツールとなり得る.

  • ―反転授業を活用した完全オンライン型臨床研修指導医講習会―
    近藤 猛, 錦織 宏
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 263-269
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     これまで臨床研修指導医講習会は原則として2泊3日の合宿形式で行われてきたが, コロナ禍のために完全オンライン形式で実施した. 長時間の同期型オンライン学習による参加者の負担を避ける目的で, 事前課題を課してそれに基づいたディスカッションを行う反転授業形式の非同期型オンライン学習も採用した. 同期型講習実施日の5週間前から事前課題を順次提示し, 同期型講習は2020年11月13日 (金) 17時から14日 (土) 18時まで, 参加者45名に対して行った. 全参加者が課題を全て提出し修了した. 事前課題を活用した反転授業型のオンライン指導医講習会は, 多忙な臨床医を拘束する時間を大幅に削減できる可能性がある.

特集 : コロナ禍より生まれた医学教育イノベーション 【招待論文】
  • 津田 万里, 森屋 宏美, 浦野 哲哉
    原稿種別: 研究論文
    2021 年 52 巻 3 号 p. 271-277
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2021/07/22
    ジャーナル フリー

     COVID-19パンデミックの現在, 全世界で遠隔診療が急速な発展を遂げている. 日本は他の先進国に比べ遠隔診療の導入が伸び悩んでいる. 先進国の多くは国策として遠隔診療の発展に注力している. 日本でも以前から遠隔診療は存在したものの, あくまで対面式診療の補助的役割に過ぎなかった. それがCOVID-19の感染拡大により遠隔診療で初診から受診が可能となり頓用以外でも新規処方ができるなど, 規制が大幅に緩和されたのをきっかけに急激に導入が進みつつある. ここでは遠隔診療の導入が進んでいる国と, 日本の遠隔診療に関する背景と現状を比較し, 本校における遠隔診療に対する学生教育を紹介した上で, これからの展望を概説する.

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