生成AIは, 研究立案から論文の執筆・投稿に至るまでの論文執筆の各段階を効率化し, 創造性を高める有力なツールである. 本稿では, 生成AIの概要と基本的な仕組みを解説し, 研究テーマ設定, 文献レビュー, データ解析, 文章校正などにおける活用方法と今後の展望を概説する. 生成AIの特性を理解し, 適切なプロンプト設計と批判的吟味を行うことで, 有用性を最大限に引き出せる. しかし, 不正確な情報の生成 (ハルシネーション) や過度な依存による執筆スキルの低下といったリスクもあるため, 倫理的基準の整備と慎重な活用が求められる. 適切に使えば, 研究者の生産性や論文の質を高め, 日本の学術論文全体の発展にも寄与すると期待される.
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