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3 巻, 3 号
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  • 小川 靖男
    1978 年 3 巻 3 号 p. 154-163
    発行日: 1978/05/01
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    筋小胞体は筋肉においてCaを遊離することにより収縮を惹起し, またATP存在下にCaをとりこむことにより筋肉を弛緩する. 骨格筋より得た分離筋小胞体は他の膜成分と同じに主として脂質とタンパク質とからなる. タンパク質はすでに分離精製されているATP ase protein, calsequestrin, high affnity calcium-binding Proteinのほかは極微量の2, 3の成分からなるにすぎない. 筋小胞体のCaとりこみの性質が, 今までに明らかにされた3つの主成分タンパク質の性質から如何に説明され得るか検討を加えた. 分離筋小筋体ではATPなどのヌクレオチドの他にカルバミルリン酸などの非ヌクレオチド性リン酸化合物でCaとりこみが見られ, しかもATPと同じ部位に作用するにもかかわらず, 筋小胞体のCaに対する見掛けの親和性が異なることについて, ATPase proteinの結果からは説明困難である.またCa遊離については再構成実験ではほとんど研究されていない. さらに機能に重要な脂質の役割についても考察した.
  • 光合成系光化学反応の1モデルとして
    豊島 喜則
    1978 年 3 巻 3 号 p. 164-178
    発行日: 1978/05/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    極性脂質の二分子層膜構造は生体膜の到るところに存在し, その基本構造を形成していると見なされている. 緑色植物や藻類における葉緑体や光合成細菌のクロマトフォアなどにも脂質膜構造があり, その中に光化学反応中心や電子伝達系を包含し, それらの構造を規制することにより機能発現を支えている. 脂質膜それ自身は物質の透過障壁となり, 光および化学エネルギーとして供給された仕事をイオン分布などの非対称性という電気化学的ポテンシャルへの変換を可能にしている. 本稿では, 二分子膜に光合成関連色素類を埋込み, その光応答性の解析から, 光合成初期過程である光による電荷分離の機構を探ろうとする研究例を紹介する. 人工脂質二分子膜のうち, 黒膜系では膜の電気的な光応答性が定常光およびパルス光照射により解析され, リボゾーム系は主として膜界面での光化学反応, および脂質二分子膜中での色素の存在状態の究明に用いられている.
  • 下山 雄平
    1978 年 3 巻 3 号 p. 179-188
    発行日: 1978/05/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    脂質分子に安定な有機ラジカル (nitroxide) をラベルし, 電子スピン共鳴 (ESR) スペクトルを観測するスピンラベル法は生体膜の構造と機能を調べる上で感度の良い手法である. ESRスペクトルを決定する分光学的諸因子の詳細な解析により, 膜中の脂質分子の秩序度やゆらぎに関する情報が得られる. これらの分光学的諸因子の原理とその膜系への応用を解説し, 脂質分子の流動性, 膜融合, 相転移, および相分離についてのスピンラベル法による知見を述ベる.
  • 仲川 勤
    1978 年 3 巻 3 号 p. 189-205
    発行日: 1978/05/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 四朗, 高橋 紀久子, 近藤 保
    1978 年 3 巻 3 号 p. 209-213
    発行日: 1978/05/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    Surface electrical properties of poly (phthaloyl L-lysine) membrane to be used for artificial red blood cells were investigated using microcapsules made of poly (phthaloyl L-lysine) as samples. Both of the surface potential evaluated from potentiometric titration and the zeta potential determined from electrophoresis of the microcapsules were a function of the pH and the ionic strength of the suspending medium and under the physiological conditions they had values high enough to prevent the microcaps ules from forming aggregates. The addition of poly (diallyl dimethyl ammonium chloride), a cationic polyelectrolvte, caused the aggregation of the microcapsules under the same conditions while no aggregation was found to occur when bovine serum albumin whose isoelectric point lies at pH 4.8 was added.
  • 原 一郎
    1978 年 3 巻 3 号 p. 222-229
    発行日: 1978/05/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
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