衛生動物
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11 巻, 4 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1960 年 11 巻 4 号 p. Cover6-
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
  • 阪口 浩平
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 165-167
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    Last year the author had an opportunity to make a short trip to Tsushima, Nagasaki-ken. Very little is known about the flea-fauna of this island although the other fauna such as mammal-, bird-, and winged insect-, had been fairly well investigated by many authors. Tsushima is located between Kyusyu and Korea. The mammal-fauna had been discussed by Thomas (1908), Kuroda (1920), Kishida (1925) and Tokuda (1941) from the zoogeographical view point. As all the above mammalogists insist, as for the similarities of its fauna among the adjacent lands, it has more elements in Kyushu than in Korea. The present brief report will endorse moreover such interpretation from the side of the parasite-fauna.
  • 堤 千里
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 168-172
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    数種の蛾の幼虫に生ずる未記録の毒毛について, その形態, 叢生部位, 皮下組織構造, 刺螫機構, 毒毛による実験的皮ふ炎の観察を行なつた.桜の新芽の害虫として知られるウメスカシクロバ(Illiberis psychina)幼虫には, 長さ最長300μ, 径7.5μで先端鋭く尖り, 側壁に竹の節状の環輪を持ち, その基部がフラスコ状に球形に膨らんでいる中空の毒毛が生ずる.その内部には皮下の細胞から分泌される淡色の液体が充満している.針状部の側壁はぶ厚く, 暗褐色であるが, 球状部は極めて薄く淡色である.この毛の皮下組織はタケノホソクロバのと酷似する.毒毛に連る1個の生毛細胞, 1個の毛窩細胞, 数個の表皮細胞が集つて塊状を呈し, これは普通の体毛の皮下組織と異る.毛が人の皮ふへ刺入すると, 球状部が凹み, 内部の液体が皮内に注入されて皮ふ炎が生ずる.皮ふ炎はタケノホソクロバのものより弱い.林檎や梨の害虫であるリンゴハマキクロバ(Illiberis pruni)の幼虫にも, 前種と酷似した形の刺毛が見られる.毛長350μに達し肉眼でも認め得る.この毒毛による皮ふ炎は前種より大きい.以上2種のマダラガ科幼虫の毛と類似の毒毛がヒトリガ科に属するヤネホソバ(Eilema yokohamae)幼虫に見出された.毒毛は球状部が細長く, 針状部に短い側棘を有する点で前2種のと異る.皮ふへの刺人により, 激しい痛みと膨疹が生じ, タケノホソクロバより更に強い皮ふ炎を起す.マイマイガ(Lymantria dispar japonica)1令幼虫には, 基部から全長の1/3の長さの部位が球形に膨れた, 丁度駒込ピペット形を呈する毛が生じ, この毛によつて, 軽い皮ふ炎が起ることが分つた.球状部の側壁は針状部に比し薄く, 刺人時の圧力でこの部が凹み, 内部の液体を皮内に注射する.毛の皮下組織は生毛細胞が長い点を除き, 普通の体毛の場合とほぼ同じであった.なお, この毒毛は2令以後の幼虫には生えていない.サカキの害虫として知られるホタルが(Pidorus glaucopis atratus)の幼虫には, 側棘が短く全体に暗褐色を呈する堅く太短い刺毛が生ずる.この毛は前種と外観全く異り, 普通の体毛に近いが, 1本の毛の基部周辺の表皮はやや膨隆し, この部の皮下組織はウメスカシクロバと似た構造で, 1個の生毛細胞, 1個の毛窩細胞とこれを取巻く数個の細長い細胞が塊状を呈し, これが更に表皮細胞と連つている.この周囲は内皮で囲まれているので, 刺毛の先端が人の皮ふにさゝる時の圧力で内部に貯留する毒液を毛端から溢出させ, 皮ふ炎を起させるものと考えられる.これに酷似した毛はシロシタホタルガ(Chalcosia remota)幼虫にも生ずる.以上の様に科, 属を互いに異にする幼虫に, 類似した形の毒毛が生ずること, 又外形を全く異にする毛が類似の刺螫機構を有することは興味があると思われる
  • 山口 杲
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 173-180
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1958, 1959両年度にわたり, 京都市北区において, タケノホソクロバArtona funeralis(Butler)の生活史を, 野外観察と飼育実験の両法によつて追究した.結果を以下に要約する.1.本種は1年間に3世代を営み, 第3世代の蛹態で越冬する.2.越冬蛹は5月中旬〜6月中旬に羽化, 産卵し, 第1世代は5月下旬〜7月中旬, 第2世代は7月下旬〜9月上旬に営まれ, 第3世代は10月下旬に蛹化して越冬にはいる.3.卵期間は各世代間にあまり差がなく, それらを平均すれば7.3日であつた.各世代の平均孵化率は, それぞれ85%, 80%, 80%であつた.4.幼虫期は5令で, 各令の平均所要日数は, 第1世代の第1令5.8日, 同第2令5.3日, 同第3令5.2日, 同第4令6.1日, 同第5令7.4日, 第2世代ではそれぞれ, 4.7日, 4.0日, 4.9日, 6.0日, 8.4日, 第3世代ではそれぞれ, 5.5日, 6.6日, 8.9日, 7.9日, 11.5日であった.全幼虫期間の平均所要日数は, 第1世代29.8日, 第2世代28日, 第3世代40.4日であり, 蛹化率は夫々55%, 65%, 57.5%であつた.5.前蛹期は第1世代1.1日, 第2世代1.1日, 第3世代2.2日, 蛹期はそれぞれ11日, 11日, 187日(越冬)であつた.羽化率はそれぞれ, 47.5%, 56%, 11.5%であつた.6.雌成虫は原則として羽化後1日経つてから交尾し, さらに1日経過してから産卵する.成虫期の寿命は雌1〜6日, 雄1〜9日, 平均寿命はそれぞれ3.5日, 4.0日であつた.雄は雌より1〜2日早く羽化する.7.卵はタケ或いはササの葉裏に整然と並べて産みつけられ, 卵数は第1世代20〜182(平均90), 第2世代20〜268(平均140), 第3世代26〜145(平均81)であつた.8.幼虫は第1〜2令は完全な集団をなして行動し, 第3令に達すると分散し始め, 第4, 第5令では概ね単独に生活する.9.蛹化は腐竹, 腐木の内側, 板塀, 軒先等で行われ, まゆは濃褐色, 扁平楕円形の薄い蝋質の板で, 皿を伏せたような形に蛹を被う.10.本種幼虫が野外でイネを食害する例を観察したし, また飼育室内でも本種成虫はイネの葉に産卵し, それから孵化した幼虫はイネを食べて終令に達し得ることが確認された.11.以上の他, 成虫の交尾習性, 幼虫の移動性, 眠性, 卵内発生に及ぼす湿度の影響等を観察記載した.
  • 堤 千里
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 180-
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
  • 緒方 一喜, 永井 尚三郎, 小清水 憲雄, 加藤 幹夫, 和田 明
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 181-188
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1959年9〜10月, 川崎市北部郊外において, イエバエMusca domestica vicinaとキンバエ類(大半はPhaenicia cuprina)の記号放逐分散実験を行つた.マーキングはP^<32>を餌に混入し, 放逐点で捕集したハエ成虫になめさせる方法をとつた.1)記号放逐数は, イエバエ約14, 250匹, キンバエ類約600匹, その他約150匹である.回収は, 放逐点を中心に半径1kmの地域内に39カ所のトラップを配置して行つた.2)記号個体回収数はイエバエ456匹, キンバエ25匹で, 回収率はそれぞれ3.2%, 4.2%であつた.3)距離と分散の関係をみるとイエバエでは, 放逐点で347匹(76.0%), 100m帯で107匹(23.4%), 400m, 500m帯でそれぞれ1匹を回収した.キンバエ類は, 放逐点で4匹(16.0%), 100m帯で20匹(80.0%), 700m帯で1匹を得た.これらの多数活動範囲はさほど大きくない印象を受けた.方向と分散の関係をみると, 100m以遠でとれた3匹は, いずれも, 東西方向に走る街道筋で回収されている.北方向は, 幅250mの水田地帯に阻まれ, 南方は丘陵地帯が障壁になつて飛来が少なかつたのかもしれない.4)100m以内のトラップにおける記号個体の捕獲率の経日変化をみると, 放逐点では急激に減少したが, 100m帯では3日目と7日目の間の差は著しくなく, 拡散して行く様子がうかがわれる.16日目以降は全く回収できなかつた.5)色素法とアイソトープ法のマーキング方法の比較考察を行つた.一長一短あるが, 大量処理の場合はアイソトープ法がすぐれているように考えられた.
  • 朝比奈 正二郎
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 188-190
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    本邦に産するゴキブリ類の研究に当つて, 先ず筆者は既知の種類のリストを作つた(Asahina, 1955).これは戦前までの知見を集めただけのもので, 学名の誤つたものや確実に産しないものを含み, 訂正すべき点が頗る多いので, こゝに重要な家住性害虫に属する種類について整理を試みることにする.冒頭に於て, 標本資料について始終変らぬ御援助をいたゞく同学同僚諸賢に深謝の意を表し, 筆者のゴキブリ分類学に懇切な指導を与えられるLund大学のK.Princis博士に敬意と謝意とを表したい.
  • 朝比奈 正二郎
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 190-
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
  • 大森 康正, 斉藤 奬, 松井 繁巳
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 191-193
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    本年(1960)6月中旬頃, 新潟市山ノ下地区に黒い小さなハエが非常に多く発生しているという情報が同市東保健所に入つた.その後, 本種は一時下火になつたかのように見えたが, 梅雨の明けた7月中旬頃から山ノ下地区から約1kmはなれた市内沼垂の貯木場付近一帯に再び大発生し, 近くの民家に侵入して住民を悩し始めた.本種は同定の結果, Drosophila virilisクロショウジョウバエと判明した.新潟市内のショウジョウバエについては筆者らの一人斉藤が1957年に調査しているが, 今回の発生は当時の採集量に比べて問題にならぬくらいの大発生である.筆者らは今回の異常発生について発生源その他を調査し, 併せて殺虫剤散布も試みたので, その成績を紹介したい.
  • 井上 義郷
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 193-201
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1955年, 名古屋市におけるドクガの異常発生地を現地調査した結果, その幼虫対策としては彼等の棲息地の各種の条件やドクガのbiotic potentialが小さい点などから, 殺虫剤の航空撒布が一つの有力な駆除手段と考えられるに至つた.しかし, 当時この試みに関する研究は乏しかつたが, 被害防止の上から現実の駆除が緊急問題であつたので, 名古屋市当局はこれが実施を決定した.そこで実際の駆除と同時に航空撒布の資料を得るために次のような実験を試みた.(1)まず, ドクガ幼虫に有効な殺虫剤を明らかにするための予備試験を実験室で行い, γ-BHC, DDT共に通常圃場で用いられる農薬撒布量で充分な効果の期待し得ることを知つた.そして更に天敵にたいする影響や薬剤費などの経済性の考慮を加え, 使用薬剤としては名古屋市当局はγ-BHC 3%粉剤を選択した.(2)ベル47G型ヘリコプタを使用して1955年および1956年の2回にわたつて航空撒布を実施し, その一部に実験区を設定して, 駆除効果と密接な関係のある粉剤の分散および落下量の測定を粉剤試験紙法で実施した.その結果, ドクが幼虫対策には10a当り薬剤3kgの撒布を目標として, 時速45〜48km, 高度2.5〜10mの範囲の飛行条件でかなり良好な粉剤の分散の得られることがわかつた.(3)実際に測定された程度の粉剤の落下量で, 果してドクガ幼虫に殺虫効果を期待し得るかどうかを野外試験ならびに実験室内のモデル試験で検討し, 前記の飛行ならびに撒布条件で, ほぼ満足すべき殺虫効果の得られることを知つた.(4)なお, 附随的に実験室で行つたチヤドクガ幼虫にたいする小実験の結果から, その殺虫剤感受性はドクガ幼虫と同等及至はそれよりやや高いように考えられた.
  • 安富 和男
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 202-205
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    イエバエならびにアカイエカの終令幼虫を供試して, 塩素系および有機燐殺虫剤に, S421すなわち, octachlor dipropyl etherを混入した場合の効力に関する実験をおこなつたところ, 次のような事実が認められた.(1)塩素系殺虫成分, すなわち, DDT, γ-BHC, dieldrinにS421を5分の1量から等量(1 : 0.2〜1 : 1)添加すると, 抵抗性のアカイエカ幼虫にたいする効力の増強が顕著にみられた.(2)γ-BHCにたいして, S421を5分の1量から等量添加したものは, γ-BHC単剤に比べて, 抵抗性イエバエ幼虫にたいしても, 感受性系統の幼虫にたいしても, 顕顕な効力増大が認められた.(3)有機燐剤, すなわち, diazinon, およびDDVPにS421を5分の1量添加した場合, 抵抗性イエバエ幼虫にたいして, 若干の効力増大がみられ, diazinonにS421を5分の1量混入した場合, アカイエカ幼虫にたいしても, 若干の効力増強が認められたが, 有機燐剤にS421を加えた場合の効力増強の程度は, 塩素系殺虫剤の場合に比べると著しくない.
  • 尾崎 博, 満井 喬, 熊野 博昭
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 206-210
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    0.5%DDVP, 0.1%pyrethrin, 0.5%diazinon, 5.0%tech. DDT, 0.5%lindane, 0.5%chlordane, 0.5%dieldrinの7種の薬剤をとり上げ, イエバエ成虫, チャバネゴキブリ成虫にたいする噴霧, 接触両法によるKT-50を油剤の形で比較した.その結果1)イエバエ成虫にたいする噴霧での速効性の順位はDDVP≒pyrethrin>tech. DDT>diazinon>lidance>dieldrin>chlordaneであり, 2)チャバネゴキブリ成虫にたいする噴霧法では, pyrethrin>DDVP>lindane>tech. DDT>diazinon>dieldrin>chlordane.3)イエバエ成虫にたいする接触では, DDVP>pyrethrin>diazinon>lindane>dieldrin>chlordane>tech. DDT.4)チャバネゴキブリ成虫にたいする接触で, DDVP≒lindane>diazinon>pyrethrin≒dieldrin>chlordane>tech. DDTである.5)噴霧と接触のどちらの試験法においても, チャバネゴキブリにたいする効果とイエバエにたいする効果の比較的な値は, 薬剤の種類によつて著しく異る.6)噴霧法による場合チャバネゴキブリにたいするよりもイエバエにたいして効果的である薬剤順位は, tech. DDT>DDVP>diazinon>dieldrin≒lindane≒chlordane>pyrethrin.7)接触法による場合に, チャバネゴキブリにたいするよりもイエバエにたいして効果的である薬剤順位は, pyrethrin>DDVP>dieldrin≒chlordane>tech. DDT>diazinon>lindane8)イエバエにたいする速効性に関して, 噴霧接触両方法による差の著しいものは, 噴霧法で比較的速効を示す薬剤として, pyrethrin, tech. DDT, 接触法で比較的速効を示すもの, chlordane, dieldrin.9)チャバネゴキブリにたいする速効性で, 噴霧, 接触両法間の差が著しいものの中, 噴霧法で比較的速効性のもの, pyrethrin, tech. DDTであることを報告した.
  • 和田 明, 加藤 幹夫, 鈴木 猛
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 210-215
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1)川崎市内の下水溝に発生するアカイエカCulex pipiens pallens幼虫にたいして, diazinon 5%乳剤を, 水量にたいして原体0.5ppmの割合で撒布し, その残効性および, それに関連する効果の概要を求めた.2)薬剤撒布後卵塊数は減少の傾向を示し, 2〜3日後に最低になるが, 以後増大して, 6日後には, ほぼもとのレベルまで回復する.3)若令および老令幼虫は, 薬剤撒布の1日後にminimumに達した例がもつとも多いが, サナギは, 2日後にminimumに達した例がもつとも多い.4)この量のdiazinon撒布が有効であつた例について, 撒布してから再出現までの期間を求めると, 若令幼虫で平均4.2日(3.7〜4.6日, 信頼限界), 老令幼虫で7.1日(6.3〜7.9日), サナギで8.6日(7.8〜9.4日)になる.この結果から, この量のdiazinonの撒布では, 本来の残効性はほとんど認められないか, せいぜい2〜3日であり, また実際駆除にあたつては, 約1週間おきに撒布をくりかえすことが必要なことを知つた.5)実験地の条件別に, 薬剤撒布の効果を比較検討した結果, 構造がコンクリートであるか素掘りであるか, また草つきの多少は, いずれも効果にほとんど関係がないこと, 流れのある水域では, 効果が低い傾向が認められることを知つた.また, 深さが効果に影響を与えないことから, 下水溝の薬剤撒布は, 表面積を基準にするよりも, 水量を基準にする方がより合理的であることを推定した.
  • 原稿種別: 付録等
    1960 年 11 巻 4 号 p. 215-
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
  • 長田 泰博, 田中 寛, 佐藤 金作, 成毛 彦吉
    原稿種別: 本文
    1960 年 11 巻 4 号 p. 216-217
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    これまでわが国の都市の建物内外に棲息する鼠は普通Rattus rattusおよびR.norvegicusを優占種とするものであり, Musについてはその棲息状況が明らかでなかつた.最近東京郊外に, Musを優占種とする比較的新しい鉄筋コンクリート造りのアパート集団があることを知り, これを調査した.これらアパート内で, 捕そ器により6頭のハツカネズミMus musculus(3雌, 3雄)を, 付近の草地からドブネズミR.norvegicus(1雌)を得た.質問法, 視察法によつても, このアパート集団にはMusが広く分布することを確かめた.なお本種の屋内侵入孔は1〜2cmの小さいもので, 今後の防鼠建築は, この点を考慮して設計されることが望まれる.
  • 原稿種別: 付録等
    1960 年 11 巻 4 号 p. 218-219
    発行日: 1960/12/25
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
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