衛生動物
Online ISSN : 2185-5609
Print ISSN : 0424-7086
ISSN-L : 0424-7086
8 巻, 4 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
  • 原稿種別: 目次
    1957 年 8 巻 4 号 p. Toc6-
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    1957 年 8 巻 4 号 p. Toc7-
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
  • 長花 操, 外山 寛樹
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 183-187
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    我々は昭和26年に引続き昭和27年, 28年にも米子市内で屋内に入る蚊を採集し, その季節的消長を調べた.
  • 高橋 純雄, 大鶴 正満, 水落 守, 岩野 豊八
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 188-191
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    昭和31年5月から10月まで新潟県内の4市8郡において主にLight trapと電燈用虫取りカバーによる夜間採集, 1部の地区ではBiting collection (人おとり)を行つて, ヌカカの分布調査を実施した.採集したヌカカはCulicoides属について分類を行い, C. arakawae, C. arcuatus, C. aterinervis, C. circumscriptus, C. erairai, C. matsuzawai, C. odibilis, C. pictimargo, C. ponkikiri, C. pulicaris, C. sigaensis, C. sitinohensisおよびC. unguisの13種, 他に未同定の1種, 計14種を認めた.これらのヌカカの分布状況は, 海岸に沿う平野部およびこれにつづく丘陵地帯では, C. arakawaeが優占し, 東頚城郡の稀食塩泉地帯および佐渡の海岸部ではC. circumscriptusが多数を占めていた.また山間の福島県に接する奥只見方面では, C. matsuzawaiが多数採集された.特に県内でヌカカによる被害の著しいことで知られている東頚城郡松之山村の温泉地帯においては, 被害の実態と幼虫の調査を併せて行つた.同地で昼, 夜間に人おとり採集で得られたヌカカを調べたところ, C. circumscriptusが主要種であることがわかつた.その日週活動は日中よりも, 日没時に来襲の山が認められ, 夜間にも人家内へ侵入刺咬することを知つた.この地区におけるヌカカの主要発生源は, 温泉の廃湯を川へ流すために設けられた幅約50cm, 延長約1, 500mの廃湯溝で, 多数のC. circumscriptus幼虫がその泥床中から採集された.なおこの廃湯はNa Cl含有量約3%, pH 8.5〜10.0, 廃湯の温度は流し口附近36.5℃, 中流25℃前後である.
  • 北岡 茂男
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 192-198
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    イエバエは人畜衛生上に広範な関連を持つているため, 化学的駆除の一形態として殺虫剤の適用方法が種々研究されていると共に, 殺虫剤の効力検定のみを目的としても甚だしばしば用いられている供試昆虫の一つである.殺虫剤の生物試験のための昆虫が備えるべき諸条件として, 一年を通じて実験室内の飼育が容易であり, 世代が短かく一時に大量の供試数が得られ, 累代飼育により抵抗性とその変異の幅が変らず, 生活力, 繁殖能力が減退しない事等が重要な事であり, イエバエは以上の条件のかなり多くを持つていると考えられる.大量飼育に適した幼虫の培養としては, Richardson (1932), Basden (1947), Frings (1948), Hafez (1948), Moreland & McLeod (1947)等が報告し, Peet-Grady法のC. S. M. A.培基, 我国では長沢(1952)の豆腐粕培養等がかなり一般に用いられている様である.イエバエの発育, ひいては外的要因に対する抵抗性に大きな影響を与えるものは, 培基の種類, その水分量, 飼育密度等で, 長沢(1952)は馬糞培基と豆腐粕培基で飼育した成虫のpp′-DDTに対する抵抗性に一定の傾向の差がある事を報告し, また, 石倉・尾崎(1953)はアズキゾウムシのBHCに対する抵抗性が飼育密度により変化する事を認めている.本報告は小動物用固型飼料とフスマよりなる培基でイエバエ幼虫を種々の密度で飼育した際の蛹の体重, 蛹化率, 蛹化継続日数に及ぼす影響を調べ, 密度効果に見られる相の変化と, 飼育最適密度について考察を行なつたものである.
  • 緒方 一喜, 鈴木 猛, 長田 泰博, 平社 俊之助
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 198-205
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    1)北海道芦別市三菱鉱業社宅地区で, 1957年7月ハエの発生源調査を行つた結果, 当地区の屋内活動成虫の優占種であるFannia canicularisの発生源としては, たくあん桶が最も重要である事を知つた. 2)芦別地区で109戸のたくあん桶調査対象中, 56戸にF. can.を, 28戸にMuscina stabulansを見出した. 3)同時に行つた一般発生源調査では, ごみ箱からPhaenicia sericata, Ophyra leucostoma, M. stab., F. can., Sarcophaga peregrina, Lucilia illustrisの6種を得たが, 前3種が比較的多かつた.便池からは, Calliphora lata, S. pereg., S. similis, F. can., F. scalaris, M. stab.の6種を得たが, 前3種が比較的多かつた.畜舎の調査では, 豚舎からM. stab., Lucilidae sp., 鶏舎からF.can., O. leuc., 兎舎からO. leuc., 堆肥からSarcophagidae sp.を得たが, 何れも少数であつた. 4)芦別の調査で, F. can.の大きな発生源としてたくあん桶が重視されたので, ついで北海道美唄市(炭鉱住宅地), 小樽市(一般住宅地), 余別村(漁村), 及び秋田県大曲市(農村), 東京都中目黒(都市住宅地)神奈川県海老名町(農村)に於ても同様の調査を行つた. 5)たくあん漬の普及率は, 都市より農漁村に於て高く, また, F. can.の発生率は北になる程高い傾向がみられた. 6)たくあん桶から見出されたハエ幼期は, F. can.とM. stab.の2種で, 種類は少く, 発生量は甚だ大であつた. F. can.の単独群集か, F. can.+M. stab.の混合群集で, M. stab.の単独群集はみられなかつた. 7)たくあん桶の内部の状況によつて, F. can., M. stab.の発生率, 発生量に違いがみられた.すなわち, F. can.はかすのみ, 或はたくあんとかすを一緒にして放置してある場合に最も発生率, 発生量大で, 使用中のものはこれにつぎ, 残りかすの場合は非常に少かつた.つまり, かすが多少黒色に変化して来たもので, 水分がそれ程多くない状態に多い. M. stab.はたくあん, かすともに放置の状態に最も多く, 使用中, かすのみ, 残りかすの順序に少くなつた. M. stab.はF. can.に比し, やゝ水分を含む状態を好むようであつた. 8) F. can.の発生源について論じたが, 北海道でのF. can.の最大の発生源はたくあん桶だとしても, 本州以南, 或は都市部では, 便池, 或は動物の敷わらもかなり重要な発生源だと考えられる.特に便池の場合は, やゝ乾燥した糞便から好んで発生すると推定されるが, これについては, 更に詳細な調査の結果をまちたい. 9)最後に, タクアン桶からのハエの発生防止対策を論じた.
  • 井上 義郷
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 205-208
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    (1)一つのモデル試験法を考案して, 各種殺虫剤のチヤバネゴキブリ成虫に対する残留効果を検討した.(2)この試験方法で, 供試虫に対して95%以上の効果の得られた期間を殺虫剤の有効持続期間とみなせば, Dieldrin 0.5%油剤のそれは6カ月, Diazinon 0.5%油剤ならびにDDT 5%とγ-BHC 0.2%混合油剤のそれは2カ月, γ-BHC 0.5%油剤のそれは15日前後であると云うことができる.また, DDT 5%油剤では95%以上の効果は得られなかつたが, 撒布直後から6カ月後まで平均77.5%の効果を持続した. (3)その他, Keroseneを忌避すると云つた傾向などについての考察を加えた.
  • 長田 泰博, 佐藤 金作, 田中 英文
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 209-213
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    1)昭和31年7月17日から9月まで, 伝研構内の小動物飼育舎で, ネズミの棲息数及び行動範囲を推定する目的から, 記号放逐試験を行い, 併せて捕殺による駆除も実施し, この間総計54頭のドブネズミを捕獲した. 2)新個体がなくなるまでの記号放逐期間中に, 未記号の新個体を合計41頭捕獲したが全部ドブネズミRattus norvegicusであつた.捕獲成績からE(Y)=(N-x)pの式を用いた杉山氏の図式推定により捕息数を推定したところ約40頭となり, 最尤推定法では42頭でいわゆるexposed populationについてはかなり接近した値を得た.記号放逐に引続き行つた棲息実数を知り且つ駆除する目的から約1カ月間捕殺を行つたところ結局新個体7, 記号個体19の合計26頭のドブネズミをえ, 更にその後2週間おいて新個体のみ6頭のドブネズミをえた.しかしこの捕殺数は放逐した個体数よりかなり少いことが注目された. 3)捕ソ記録から, 記号個体の捕獲率をπとし, 未記号個体の捕獲率をpとすると, π=0.196, p=0.357, となりこれから一度ワナに入つた個体は, 再びワナに入りにくくなる性質を持つことが示された. 4)又, 実際には生捕, 捕殺共にワナに対し全くexposeされない個体もあるのではないかと云うことを, 棲息数を推定する場合に考慮する必要があると思われる. 5)捕獲から再捕獲に至る間の移動距離平均は推定約6.4m, 個々の棲息に利用した面積は平均して推定約61m^2内(体重平均100g)であつた.
  • 松山 雄吉, 上野 晴久
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 214-219
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    1954年以降, 和歌山県下で行つて来た野鼡の外部寄生虫相の調査結果よりツツガムシ相の変遷と環境要因との関連性を検討してみた.各地の結果は紀ノ川北岸の紀見を除いて, いずれも同じような種類相, 採集状態を示し優占種はいずれもfujiまたはkit. であつた.年間消長の判明している有田郡広川町唐尾を規準にし, kit.優占群集を暖期型, fuji優占群集を寒期型として気象条件との関連性をみると, 紀見以外は同一降雨型に属し, 唐尾より低温地は同時期の唐尾より寒期型の, 気温に差がなく, 降水量の多い所はより暖期型の群集を示し, 気温, 降水量共唐尾と大差のない所は同時期の唐尾と類似の群集構成を示した.これらのことより紀ノ川以南の県下のアカネズミのツツガムシ相にはfuji-kit.で代表される1つの基本的群集の存在することを推論した.
  • 田中 寛, 長田 泰博, 上野 庸治
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 220-223
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    1.八丈島に於て4種の鼡, ハタネズミ, マウス, ラッテ, スナネズミをTr. scutellaris幼虫の集落上をはわせて実験的に附着させ, 6時間毎に宿主より落下する恙虫幼虫数の時間的な消長を未吸着・満腹幼虫別に調べた. 2.マウス, ラッテ, スナネズミでは恙虫幼虫を附着させてから, 初めは未吸着幼虫が落ち, 12時間後より満腹幼虫が落下し始め30時間で落下満腹幼虫数は最高になり, 78時間後までには落下し終り, 耳殻内に残留幼虫を認めなかつた. 3.ハタネズミでは未吸着幼虫は同様に早く落下するが満腹幼虫は他の宿主の場合と異り, 約1日おくれて落下数が最高になり, 78時間後でも耳殻内に吸着しているものが認められ, 平均して吸着時間の長いことが判明した.又他の宿主に比べ, 全附着数に対する満腹幼虫の率が大であつた. 4.以上の様に汎寄生性のTr. scutellarisに於ても宿主により寄生の態度が異ることが実験的に判明した.又ハタネズミに於て, 満腹する幼虫数が多く, 吸着時間が長いことが分つた.このことは自然界で恙虫の宿主鼡類を捕獲した場合ハタネズミに特に多数の寄生を認めていた事実の一端を解明した.
  • 浅沼 靖, 齊藤 豊
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 223-230
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    野兎に寄生する恙虫類については, すでに安藤その他(1953)の報告があり, 浅沼その他(1955)も追加するところがあつたが, その後さらに, 千葉, 静岡, 埼玉, 福島, 東京, 神奈川, 山梨, 新潟の各地において, かなりの資料をうることができたので, ここに改めて発表を行いたい。なお, 前にWalchia sp.として, 浅沼が記録しておいた恙虫は, その後, 新潟県でも多数個体が採集され, 調査の結果, 未記載種であることを知つたので, この機会に併せて新種として報告しておく.本文に入る前に, 御指導, 御鞭撻を賜つた田宮猛雄, 北岡正見両博士並びに伊藤泰一, 伊藤辰二両教授, 材料の入手に御協力下された千葉大学医学部細菌学教室の桜井信夫博士, 大原綜合病院の大原甞一郎博士, 東京文化医学技術学校の利岡静一氏, 並びに高田武夫, 後藤尚徳, 中川宏, 溝口豊治, 宮本武美の諸氏に厚く御礼申上げる次第である.又野兔の調査は, 農林省鳥獣狩猟許可のもとに行われたもので, 御高配に与つた葛精一課長, 小柳和助氏にも感謝の意を表わさして戴きたい.
  • 浅沼 靖
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 231-234
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    1952年以来, 各地で鳥の外部寄生虫一般の調査を行つている間に, 二・三の新種と思われる恙虫を見出したが, こゝにはMackiena属の1未記載をM.smadeliの名のもとに報告する.このMackiena属は, Traub et Evans (1950)が, M.empodiformisを模式種として創立したもので, Neoschongastia属によく似ているが, 脚の趺節の爪間体は吸盤状を示すという変つた属である。加茂(1953)は, その後, わが国からM.todaiを追加したが, こゝに記載するM.smadeliは, 既知の両種とは容易に区別できる特徴をもち, Traubらの, この特異な属が, さらに種数を増したことは興味が深い.なおOudemans(1914)の創設したRiedlinia属でもやはり爪間体の先端が拡つているが, しかし, その程度は弱くて, 爪状の原型を, とゞめており, Mackiena属とは区別しうるようである(Traub et Evans : 1950, Womersley et Heaslip : 1943, Fuller : 1952, Audy : 1954など).
  • 浅沼 靖
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 234-
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
  • 田中 英雄, 生沢 万寿夫, 米本 申一, 村本 明, 泉谷 武祥, 杉山 博
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 235-240
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    昭和29年度及び30年度の二カ年において大阪市内の蝿を種々のtrapを用いて採集した結果, 各trap別に採集される蝿相は, そのとれ方に差異が認められる.従つて各種類別の順位はtrapの種類によつて異ることが知られ, このことから, その地区の蝿相の各種類の絶体数の優占順位はこのことを考慮して決定されねばならないものと考えられる.
  • 森下 哲夫
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 241-242
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
    今年の日本衛生動物学会総会に於て予研石崎氏の毒蛾皮膚炎アレルギー説とそれにつれて逢坂氏の毒蛾毒針中の毒物に関する知見が我々の所説と著しく異なつて居るとして報告された.その後予研の前記の二氏及び水野氏との間に数回の文書の往復によつて我々の意見と食いちがつた諸点があるのでこゝに一文を草した次第である.
  • 中川 宏
    原稿種別: 本文
    1957 年 8 巻 4 号 p. 243-
    発行日: 1957/12/10
    公開日: 2016/09/04
    ジャーナル フリー
feedback
Top