日本組織適合性学会誌
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11 巻, 3 号
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原著論文
  • 細道 一善, 椎名 隆, 清水 佐良子, 原 ひろみ, 吉田 豊, 猪子 英俊, 半澤 惠
    2005 年 11 巻 3 号 p. 241-251
    発行日: 2005年
    公開日: 2017/03/30
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    本研究では, まず血漿IgG濃度の高低両選抜系統(HTUA系およびLTUA系)から任意に選抜した計6個体を供試して, ニホンウズラMhc(Coja)領域に位置する3箇所の繰り返し多型ならびにCoja-DMB2とCoja-B1に計3箇所のSNP多型を同定し, 次いでこれら6箇所の多型マーカーについて, 両系統, 計39個体を用いて多型解析ならびにハプロタイプ解析をおこなった. その結果, 11種類のCojaハプロタイプが推定され, そのうちのCojaハプロタイプ2, 3および10の多型頻度は両系統間にて有意差はないが差異は認められた. 鳥類のMhcに関する免疫遺伝学的研究はニワトリ(Gallus gallus)を中心に進められており, これまでにほ乳類と同様に種々の免疫応答に関与していることが数多く報告されている(1-3). とりわけ, ニワトリMhc(Bシステム)ハプロタイプの一つであるB21ハプロタイプはマレック病ウイルス(MDV)と強い抵抗性を示すが, B19ハプロタイプはMDVに強い感受性を示すことが知られており, その他のラウス肉腫, 家禽コレラに対する抗病性についてもBハプロタイプとの相関が認められている(4-9).

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