日本組織適合性学会誌
Online ISSN : 2187-4239
Print ISSN : 2186-9995
25 巻 , 1 号
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原著論文
総説
  • 鶴田 未季, 西村 泰治
    2018 年 25 巻 1 号 p. 40-49
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/27
    ジャーナル フリー

    がん抗原ワクチン療法は,腫瘍関連抗原(TAA)由来のペプチド,蛋白質,DNA/RNAなどの種々の形状のTAAをがん患者に投与して,がん細胞に特異的な細胞傷害性T細胞やヘルパーT細胞などの免疫細胞の誘導と活性化を促し,腫瘍縮小効果や延命効果を期待する治療法である。現在,様々な悪性腫瘍に対してTAAワクチン療法の臨床試験が進行中である。最近は,がん細胞に生じた遺伝子変異に由来するネオ抗原を標的とするワクチン療法や,免疫チェックポイント阻害療法との併用などのより個別化され,かつ複合的ながん抗原ワクチン療法に注目が集まっている。

  • 岩﨑 研太, 三輪 祐子, 打田 和治, 堀見 孔星, 松岡 裕, 村口 篤, 岸 裕幸, 浜名 洋, 小林 孝彰
    2018 年 25 巻 1 号 p. 50-55
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/27
    ジャーナル フリー

    移植臓器の内皮細胞に発現するHLAを直接認識する,レシピエントT細胞のアロ応答について近年注目が集まっている。これまで,アロ抗体の種類によって,移植成績が異なることから,免疫順応(移植臓器に対する抗体が存在するにもかかわらず,その機能が保たれている状態)という概念が提唱されている。この免疫順応と内皮細胞とのアロ応答の関連性については,いまだ不明な点が多い。最近我々の研究室では,異なるアロ抗体存在下では内皮細胞HLA-DRに対するCD4 T-細胞応答が異なることを明らかとした。HLA-DR応答性CD4 T細胞はメモリー型であり,特にTh17とTfhは強く反応した。シングル細胞解析より,HLA-DRに強く反応する最も高い頻度を示したTCRα/βを所持するT細胞クローンは,細胞増殖が最も亢進した画分で多く存在していた。そのCD4 T細胞増殖は,anti-A/B抗体存在下で減弱した。IFNγの存在に関わらずanti-A抗体接着時に,CD275(PD-L1)が上昇しており,anti-A/B抗体接着で内皮細胞での発現上昇がみられ,ABO不適合腎組織において高値であった。本総説では,この研究に加え,最近の内皮細胞HLA-応答性CD4 T細胞に関する研究について述べる。

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