ミルクサイエンス
Online ISSN : 2188-0700
Print ISSN : 1343-0289
ISSN-L : 1343-0289
46 巻 , 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
原報
  • Geotrichum candidumを用いたチーズの遊離アミノ酸および各種化学成分の生成─
    河合 恒彦, 中澤 勇二
    1997 年 46 巻 3 号 p. 169-175
    発行日: 1997年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
    1) ノルマンディ産および国内産カマンベールチーズより,酵母Geotrichum candidumと推定される3種の菌株を単離し, Cd, Ci , YSと命名した。そのうち,振盪培養した培養の状態がスターターとして最も適当な性状を示した菌株はCdであった。Cdは強く振盪することにより, 菌糸体が形成され難く胞子の多い培養となった。
    2) このCdを用いてチーズを製造した。製造日より35日の期間にわたり遊離アミノ酸,遊離脂肪酸揮発性有機酸,および香気成分を測定した。
    3) Cd添加区とCd無添加区との遊離アミノ酸生成量の推移は,7日目で15.6μmolと13.6μmol, 21日目で35.9μmolと29.4μmol, 35日目で56.4μmolと51.9 μmolで増加率はそれぞれ52%, 171%, 118%であった。
    4) 測定期間中に増加したアミノ酸生成量の比較では,セリン, グルタミン酸, バリソ,ロイシン, フェニールアラニンがCd無添加区よりもCd添加区の方が多かった。
    5) 遊離脂肪酸,揮発性有機酸および香気成分の測定の結果,Cd添加区の方がCd無添加区に較べて大きい値を示した。これらの結果から,酵母のCd種はカマンベールチーズ製造に使用が見込まれ, 応用性の高い株であることが認められた。
  • ダナパテイ ネウパネ, 石下 真人, 鮫島 邦彦
    1997 年 46 巻 3 号 p. 177-182
    発行日: 1997年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     機械的撹拌, pHおよび加熱によるウシ β-ラクトグロブリンAの構造変化を円二色性測定と吸光度測定によって研究した。β-ラクトグロブリンAのα-ヘリックス, β-ターン , β-シートそしてランダムコイル構造は様々なpHの時に加熱により大きな変化をした。激しい機械的撹拌操作によってもβ-ラクトグロブリンAの二次構造は大きな変化をした。β-ラタトグロブリンAのSH含量は, 酸側のpHでより高く, アルカリ側のpHでは急激に減少した。pH12以上で加熱すると, β-ラクトグロブリンAの二次構造は破壊された。
  • 張 少輝, 潘 道東, 大橋 登美男
    1997 年 46 巻 3 号 p. 183-188
    発行日: 1997年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     チーズホエーを固定化β-ガラクトシダーゼで処理して調製したホエーシロップ及び未処理ホエーを還元脱脂乳に添加し乳酸菌スターター (Lactobacillus delbrueckii sp. bulgaricus B-5b) 2%を加えて37℃,24時間培養を行い,乳酸菌増殖及び酸度の変化について検討した。その結果, ホエーシロップ及び未処理ホエーの添加によって乳酸菌増殖の促進効果を認めた。また,ホエーシロップの添加は未処理ホエーよりも乳酸菌増殖の促進効果が著しく, 乳酸菌増殖の誘導期が約2時間短縮されることを明らかにした。ホエーシロップ及び未処理ホエーの添加によって乳酸発酵が促進されて酸度が上昇するが,乳酸の生成量は前者が後者よりも多く, そのため, 固定化β-ガラクトシダーゼでチーズホエーを処理して調製したホエーシロップは乳酸菌の増殖及び乳酸発酵の促進効果が顕著であることを認めた。
  • 潘 道東, 李 樺, 張 少輝, 大橋 登美男
    1997 年 46 巻 3 号 p. 189-192
    発行日: 1997年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     本研究では,脱脂乳培地にエノキタケ (Flammulina velutipes) から抽出した水溶性多糖類 (FVP) の添加が37℃の培養条件下において,Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus 2bの増殖と乳酸発酵に及ぼす影響について検討した。FVPの添加によって対数増殖期における菌体増殖の遅滞期が短縮されたために,乳酸菌体増殖および乳酸発酵が促進された。それらの効果は培地のFVP濃度と正の相関があった。
feedback
Top