ミルクサイエンス
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46 巻 , 2 号
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総説
原報
  • 荒井 威吉
    1997 年 46 巻 2 号 p. 89-94
    発行日: 1997年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     原料乳中の総菌数の検査法にはブリード法が用いられており,また生菌数の検査法には標準平板培養法が用いられるが, 本研究では標準平板培養法と同等の精度が確認できた簡便法(試料をミクロピペットで200倍に1段階希釈する方法)を用いた。1994年4月から1997年3月までの毎月1回ずつ, 宮城県内の16ヶ所の集乳所または乳業工場で受入される147~152路線の集乳路線合乳を用いて,集乳段階における原料乳中の総菌数(ブリード法)と生菌数(簡便法による30℃で72時間培養)の実態を調べ, 原料乳中の総菌数と生菌数の相関について検討した。総菌数(ブリード法)の年間平均は5.7万/ml (1994年度), 5.6万/ml (1995年度)および5.0万/ml (1996年度)であり,生菌数(簡便法による30℃で72時間培養)の年間平均は5.3万/ml (1994年度), 4.6万/ml (1995年度) および3.4万/ml (1996年度)であった。総菌数(ブリード法)が5万/ml以上の場合の総菌数と生菌数(簡便法)との比率は, 年間平均値で[1.4~1.9 : 1]となった。これを過去に報告されている総菌数(ブリード法)と生菌数(35℃で48時間培養の中温菌数)の比率[2~4(特定値は3.5) : 1]と比較するために,培養条件を考慮して換算すると[1.9~2.5 : 1]となり,最近の両者間の比率は接近してきたと考えられた。原料乳の生菌数(35℃で48時間または30℃で72時間培養)は, この両者間の比率を換算係数として総菌数(ブリード法)から推定できるので,原料乳を受入または輸送する時点で概略の水準を把握する方法として活用できる。
  • ダナパテイ ネウパネ, 金 辰保, 石下 真人, 鮫島 邦彦
    1997 年 46 巻 2 号 p. 95-102
    発行日: 1997年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     ヤクミルクと5種類のネパールのチーズを試料とした。純粋種のヤクのミルクは黄金色で,脂肪は7~10%, 総固形分は19.3%,タンパク質は5.5%,その中でβ-ラクトグロブリンは0.8%, α-ラクトアルブミンは0.3%であった。高地(2000 m以上)で作られたヤクチーズは,熟成指標26.94で官能的に良好な品質であった。カトマンズで購入したヤクチーズは,高い熟成指標(34.80)を示し, いくらか腐敗臭を呈した。ヤクチーズのタンパク質含量は36%で日本で製造したゴーダーチーズのそれ(26.5%)よりも高い。120日熟成したヤクチーズとチュルピおよびゴーダーチーズの走査電子顕微鏡観察はそれぞれ異なった微細構造を示した。チュルピはカゼインーリン酸カルシウムの結晶が多く観察され, 緻密な構造をしていた。ゴーダーチーズは, ヤクチーズよりもタンパク質マトリックスのスポンジ状構造が明瞭で,リン酸カルシウムの結晶も少なかった。
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