ミルクサイエンス
Online ISSN : 2188-0700
Print ISSN : 1343-0289
ISSN-L : 1343-0289
49 巻, 3 号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
原報
  • ─第2報:糖および植物性クリーム添加の影響─
    山口 和美, 石下 真人, 鮫島 邦彦
    2000 年 49 巻 3 号 p. 139-144
    発行日: 2000年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     ホイップクリームは泡立て方や泡立て時間によって保形性が異なる。ホイップクリームの構造を明らかにすることを目的として, 乳脂肪クリームに糖を添加した場合と乳脂肪クリームに植物性クリームを配合した混合クリームを作成し, それらの微細構造や離水量および動的粘弾性を比較した。
    その結果を要約すると以下のとおりである。
    1) 顕微鏡像は, 泡立て前のクリームでは脂肪球が緻密で間隙のほとんどみられない状態であった。泡立て直後では大きな気泡および気泡の周りを脂肪球が連続して配置する様子が観察された。
    2) ホイップクリームの離水量は乳脂肪クリームが植物性クリームよりも多く, 混合クリームでは植物性クリーム添加の割合が多くなるに従って減少した。
    3) 糖添加クリームの動的粘弾性は安定性が低下することを示した。
    4) 混合クリームの動的粘弾性では, 植物性クリーム添加の割合が多くなるに従って, 安定性が高くなった。
  • 川井 泰, 島貫 智子, 植村 順子, 北澤 春樹, 齋藤 忠夫, 伊藤 敞敏
    2000 年 49 巻 3 号 p. 145-149
    発行日: 2000年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     ヒト腸管より分離したL. acidophilusグループ乳酸菌を用いて発酵乳やホエー飲料を製造することを目的として, その生育性を検討し, 有効な菌株について同定を行った。その結果, 腸内で生育が期待されるL. acidophilus LA67の生育性は, 脱脂乳およびチーズホエーにおいて良好であり, 本菌株の発酵乳製品への有効利用が考えられた。また, チーズホエーでは菌種間による際だった生育性の特徴・優位性は認められないものの, ヒト腸管から多く見出されるL. gasseriがチーズホエー中で生育しやすいことが明らかとなり, プロバイオティック乳酸菌として利用することが十分可能であると考えられた。
feedback
Top