核磁気共鳴(NMR)で測定される水系コロイド分散液のコロイド粒子表面に吸着する水のプロトンのT2緩和時間はバルクの水のそれに比べて著しく短縮する。T2から導出される規格化された緩和速度R2spはコロイド粒子の総表面積に比例する。コロイド粒子が凝集すると表面積が減少するためR2spはコロイド粒子の凝集挙動の評価に利用されている。我々はこの技術を利用してNMRによる凝乳挙動の観察を試みた。レンネットを10–20 ppmの濃度で添加したホルスタイン乳のT2からR2spを算出し,その時間発展を観察した。R2spはレンネット添加後一定時間で急激に減少した。この凝集開始時間はレンネット添加濃度に依存して短縮した。一方でレンネットを添加した原料乳の動的弾性率の時間発展からミルクグル化時間を決定したところ,凝集開始時間と一致した。これらの結果からNMRによるR2spの時間発展曲線から凝乳時間を決定できることが明らかになった。
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