-
―パネル調査データを用いて―
金井 雅之
p.
10-13
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
専修大学では2020年と2021年の7月に、オンライン授業についての学生調査を実施した。両調査で比較可能な設問を中心に、オンライン授業への評価がこの1年間でどのように変化したかを分析した。オンライン授業への評価は全体的に上昇し、特に入学初年度に全面オンライン授業を経験した学年はその傾向が顕著であることがわかった。ただし、個人ごとに見ると評価が下がった学生も一定数存在することに注意が必要である。
抄録全体を表示
-
西山 慶太
p.
14-19
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
本稿では、オンライン授業に対する学生評価について、自由記述アンケート結果から考察するために、トピックモデルによる分析を試みた。その結果、オンライン授業に対するメリットは「時間の有効活用」や「オンデマンド授業に対する評価」などが、デメリットとしては「課題が多い」や「友人関係の不安」、「身体的疲労」などが挙げられた。これらの傾向は昨年度よりも顕著になっており、「時間」と「空間」の制約が急速に減少していると考えられた。また、今後の大学教育について考える際には「時間」や「空間」といったkeywordがより一層重要になることが示唆された。
抄録全体を表示
-
大川内 隆朗, 藤平 敦
p.
20-23
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
教員免許状の取得を志す大学生は多い一方で、途中で断念し教職課程を辞めてしまう学生も少なくはない。本研究では、2020年度新入生の教職課程登録者を対象に、1年間の継続的なアンケート調査と学業成績を基に、課程の継続者と断念者の間での差を比較した。その結果、GPAや学修に対する意欲など一部のデータにおいて、両者には差があることを確認し、今後の断念者予測や課程登録者に対する支援の手がかりとするための示唆が得られた。
抄録全体を表示
-
上田 泰雅, 村瀬 有紀, 鷹尾 和敬
p.
24-25
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
IR推進室として実施した2021年度入学時アンケートを入学前に提出された高等学校からの調査書記載の評定平均値や出身高校の偏差値をもとに分析をまとめた。本学入学生の実態の把握と、これまで蓄積されてきた、退学者情報等を対比させて、学生一人ひとりの学習面・生活面でサポートする提案を検討する。
抄録全体を表示
-
IR (Institutional Research) promotion activities at Small university
村瀬 有紀, 上田 泰雅, 鷹尾 和敬
p.
26-27
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
今般の教育改革においては、とりわけ学修成果の検証と質保証の体制整備が求められる。収容定員数4000人以下の小規模大学である兵庫大学においても、客観的なデータに基づく分析とともに教職員が組織的に学生個々の成長を支援するシステムの構築は喫緊の課題である。本論文では、情報の一元化・活用・共有をコンセプトにデータベース構築、および独自開発アプリケーション(以下、HUsystem)に焦点を当て、IR推進室設立時から現在(2020年~2021年7月)までの実績報告を行う。
抄録全体を表示
-
坂本 佳紀, 森本 真理, 上原 信知, 野口 健太郎, 鶴見 智
p.
28-29
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
国立高等専門学校機構は全国に51高専を設置し、学生総数は約5万人およぶ国内最大規模の高等教育機関である。しかしながらこれまでは51高専の学生満足度調査は各校が独自に行っていた。全体の傾向や各校の特徴の割り出しができてこなかった。これをR2年度より初めて全国一斉調査を行った。本報告では、今回行ったアンケートに用いたMicrosoft365の活用、今回得られた知見の一部と、今後の展開について報告する。
抄録全体を表示
-
田尻 慎太郎, 堀川 靖子
p.
30-31
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
北陸大学ではTableau Onlineを用いた分権型教学IRシステムを構築し、本年度から本格稼働させている。しかしながらクラウドに置いたDWHとBIツールがあるだけで分権型IRが実現するわけではない。セルフサービスBIや教職員データリテラシーの向上などを通じて、高等教育機関におけるデータ活用の民主化がその先にあるゴールといえる。本発表では、北陸大学での取り組みを基にシステムや制度、運用等の分権型IRの構成要素を整理し、参加者との議論の材料としたい。
抄録全体を表示
-
井芹 俊太郎
p.
32-37
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
大学のIR 担当者に求められる要件を、外部労働市場における需要側の観点から考察することを目的とし、IR 担当者の公募資料に記された情報のテキスト分析を行った。その結果、修士号以上の学位取得が重要であること、専門分野は教育学・教育工学・情報学分野の人材需要が特に多いこと、また、知識・能力のみならず協調性やIR業務そのものへの熱意、組織改善に繋がる提案や実践も求められていることが分かった。IR人材の育成やキャリア形成における本成果の活用に期待したい。
抄録全体を表示
-
大石 哲也
p.
38-43
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
2021年7月から8月にかけて全国のIR実務者に対してIRの講習会等に関する実態とニーズを把握し本質的IR人材育成カリキュラム策定につなげるべくWebアンケートを実施した。このアンケート調査の結果を集計し、IR実務者がどのような開催期間のカリキュラムを求めているか、またどのような内容の講習会等を受講したいかをデータで示す。また今後の展開について述べる。
抄録全体を表示
-
森 雅生, 大石 哲也
p.
44-47
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
東京工業大学社会人アカデミーでは,IR論と題してIR実務家の人材育成カリキュラムを年2期で実施している.2019年から始まり,既に5期目を迎える.これまでの受講生の受講後アンケートの結果からみた講習内容の振り返りや,完全オンライン化から見直された講習方法や工夫について報告する.
抄録全体を表示
-
廖 于晴, 前田 裕介, 大倉 孝昭
p.
48-53
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
近年、知識基盤社会・情報化社会への移行に対応するために、大学教育のあり方が従来の「教育者本位」の目線から「学修者本位」に転換し、「個人」や「学修者」のニーズに適応する教育体制の形成が求められてきている。このような個人に向けた学修体制を構築するために、その背景となる学修者の学修プロセス、及び学修者の学びに影響する諸要因を把握する必要がある。本研究では、大学3年生を対象として、入学時の基礎能力、学修参加度、学修行動及び外部支援環境など学修プロセスを表す変数を手掛かりに、学修者を類型化し、それらの学修・学修形態の特徴を解明することを目的とする。また、こうした分析を通して、個別学修支援体制の構築に向けた取組も検討する。
抄録全体を表示
-
-成績分布の変化とその要因の検討-
西出 崇
p.
54-59
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
コロナ禍にともない小樽商科大学でも2020年度前期はすべて、後期は一部を除いて大半の授業がオンライン授業に変更され、各教員が試行錯誤を行いながら授業を行った。今回の授業のオンライン化は十分な準備期間もとれないまま緊急避難的に実施されたものであり、教育への影響や課題などについて検証が必要である。本報告では本学において2020年度に見られた成績分布の変化を示すとともに、その要因について教員アンケートの結果等から検討する。
抄録全体を表示
-
―Data Lake、Excel、Tableauの活用―
寺澤 岳生
p.
60-65
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
神田外語大学では、教学データが教務システムの内部や各部署に割り当てられた共有フォルダ内に分散して保管されているが、それらをまとめ、統合的にIR分析を行うためのデータ基盤は未整備である。
本発表では、中規模大学における、データウェアハウスを導入しない費用を抑えた形での教学IR分析基盤の具体的な検討過程、設計方法、データレイク方式を活用した教学データの蓄積、そして、現在進行中の一部構築作業について報告する。
抄録全体を表示
-
近藤 伸彦
p.
66-71
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
学習成果のアセスメントにおいて、ディプロマポリシー等に定められる汎用的能力の間接評価として、リッカート尺度による自己評価が行われることは多い。この自己評価の回答はしばしば単純な集計・可視化が行われるが、これを読み解くためには、学生がどの程度「適切に」リッカート尺度での自己評価を行うことができているかを知ることが必要であると考えられる。本研究では、このような汎用的能力の自己評価において、選択肢がどのような根拠で選択されるのか、著者の担当授業における質問紙調査の回答をもとに分析する。
抄録全体を表示
-
今井 匠太朗, 森 雅生
p.
72-77
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
学内の事務業務により発生する情報はIR活動のデータの出所の1つである。しかし、業務の現場ではIRでデータを再活用することは考慮されていないことが多い。本発表では、昨今のホットワードになっているデジタル・トランスフォーメーション(DX)はIR推進にも重要であることを論じ、その具体例として業務改善の方法を紹介する。IR担当者と業務担当職員が協働して業務改善に取り組み、その方法を学内に定着させる取り組みを報告する。
抄録全体を表示
-
相原 総一郎
p.
78-83
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
本発表では、英国の全国学生調査(National Student Survey)について2010年以降の展開に焦点をあてて報告する。英国では2005年から全国学生調査を実施している。この調査の導入と課題は、沖清豪が2010年の時点でまとめている。調査の市場的評価の性格は現在も変わりはない。しかし、2010年以降には調査のボイコットや調査項目の更新等があった。発表ではこうした継続と変化について報告する。
抄録全体を表示
-
櫻井 良祐, 渡辺 匠
p.
84-89
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
本研究では、大学卒業後の社会的適応に関連する非認知能力について検証するため、縦断的な調査を実施した。具体的には、大学生(卒業生)を対象に、2時点(Time 1: 大学卒業時、Time 2: 卒業後5年目)で質問紙調査を実施した。結果、大学卒業時に非認知能力の高い人ほど、卒業後の社会的適応の程度が高いことがわかった。この結果は、卒業後を見据えた教育改善を進める際に、どのような能力を伸ばせばよいのかという問いに対して示唆を与える点で意義があると言える。
抄録全体を表示
-
ーオンラインと対面の比較ー
椿本 弥生
p.
90-95
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
本報告では、初年次授業科目における授業前アンケートを用いて、対面授業時とオンライン授業時で当該授業に対する学生の期待や学修成果の予測の程度の違いを検討した。その結果、両方の授業形式の間で顕著な傾向の差はみられなかった。このことから、この科目におけるオンライン授業は、対面授業と同程度に学生の期待に応えうる授業形式であったと考えられる。
抄録全体を表示
-
高田 英一
p.
96-99
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
第3サイクルの認証評価では、内部質保証が重視されているため、各大学では、各大学の運営の独自の文脈とともに認証評価基準を踏まえて、内部質保証体制の構築と機能の実質化に取り組んでいる。その際は、他大学の評価結果が参考となるが、留意すべき課題の所在や内容を把握することは必ずしも容易でない。このため、本研究では、認証評価機関である大学基準協会の評価結果を基に、大学の内部質保証体制について指摘された課題の所在等を分析するものである。
抄録全体を表示
-
白鳥 成彦
p.
100-105
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
大学における中退に関連する研究は欧米中心で行われてきているが、最近になり日本においても大学間を通した連携、組織化が進んできている。一方で、当該の研究は事例ベースになりがちで、大学中退に対して、IRerがどのようなプロセスでどのように情報を入手し、中退防止施策に取り組んでいくのかは明確になっていない。本研究ではTintoの中退理論に基づいて、入学前と入学後、大学内と大学外の2つの点から分析を行い、IRerが中退防止に関連した分析するための変数を提案する。
抄録全体を表示
-
丸山 博之, 細田 貴明, 高松 邦彦, 松尾 徳朗
p.
106-111
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
本研究では、専門職大学院の特徴を分析することを目的として、その1つである東京都立産業技術大学院大学を例に、点検・評価報告書のテキストマイニングを実施した。これは、専門職大学院においては、卒業時の論文がないなど、通常の4年制大学等とは異なる点があるためである。分析の結果、PBLや高度専門人材など専門職大学院の教育における特徴となる語句を抽出することができた。
抄録全体を表示
-
関沢 和泉, 金木 宏心
p.
112-117
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
内部質保証のサイクルの確立が求められるなかで、準正課/正課外活動をどのようにそうしたサイクルに統合していくかは課題である。本報告では、米国における学生支援を中心とした準正課/正課外活動のアセスメントの経緯を追い、米国でも2010年代に入りようやく各大学でそうしたアセスメントが実装されたことを確認した後に、統合的アプローチと分散実装という2つの方向性を確認し、今後の日本での統合のヒントとする。
抄録全体を表示
-
岡田 佐織
p.
118-123
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
教学マネジメント指針は、授業科目レベル、学位プログラムレベル、大学全体レベルの3層それぞれで、PDCAサイクルを適切に回していくことを求めている。そのための支援を行う機能として、IRやFDを担う組織が設置され、専門性を持った人材が配置されているが、学位プログラムのレベルにおいて、その支援に実効性を持たせるためには、教学マネジメントを行う側に、それらの支援を受け止めて実践に反映させる機能を担う人間が必要である。本稿では、それらの支援を受け止める側の視点で、カリキュラム・レベルでの教学マネジメントに必要な機能と人材要件について分析し、全学の支援組織との望ましい連携の在り方について考察を行う。
抄録全体を表示
-
高松 邦彦, 伊藤 彰, 桐村 豪文, 村上 勝彦, 野田 育宏, 市川 尚, 伴仲 謙欣, 大森 雅人, 中田 康夫
p.
124-127
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
近年、コロナ禍による遠隔授業の増加やDX化により学生のデータが増加している。これらのデータについて従来は教員が個別に解析していたのに対して、本稿で提案するマススクリーニングは、大学全体、学部、学科別に解析をした後、各教員へ解析結果を渡し、教育に役立てる新たな2段階方式となっている。この方式により、アーリーアラートが可能となり、神戸常盤大学においては本学独自のスチューデント・サポート・ポリシー(SSP)に基づき、テーラーメード教育の実現を目指す。
抄録全体を表示
-
― 日本大学文理学部における視覚的分析システム構築事例 ―
尾上 洋介, 大川内 隆朗, 田中 絵里子
p.
128-131
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
IR活動のより一層の活性化には、従前からIR活動に携わってきたIR担当者だけではなく、多様なステークホルダーを含んだ非IR担当者との協業が重要になると考えられるが、分析用ソフトウェアの習熟やデータへの理解等のハードルから容易ではない。本研究では、非IR担当者のIR参画を促すための視覚的分析(VA)アプローチの一事例として、日本大学文理学部におけるIR用VAシステム構築に関する取り組みを紹介する。
抄録全体を表示
-
淺田 義和, 八木 街子
p.
132-135
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
2020年度、自治医科大学では夏休み前後で授業の運用スタイルをオンデマンドと対面とで切り替えて実施した。また、臨床実習等の一部の科目では、同時に参加する人数を調整するため、オンデマンドと対面とのハイブリッド形式での運用が行われた。本演題ではオンライン授業の形態や授業・実習の特徴の違いによるLMS(Moodle)活用状況について使用したコンテンツも含めて分析し、比較・考察する。
抄録全体を表示
-
安川 美智子
p.
136-139
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
本稿では、論文生産性の高い研究者を検索するためのデータ可視化の手法を提案する。提案法では、情報学分野の論文書誌情報データベースDBLPと科研費データベースKAKENに収録されている研究者名を対象として、まず、各研究者について研究年数を計算する。次に、各研究者の論文数を集約し、研究年数で正規化した「第1著者である論文の数」と「第2著者以降の論文(共著論文)の数」の2変数を2軸とする散布図を提示する。これにより、検索対象となるデータの特徴的な傾向を把握しながら、研究者検索の条件を調整できる。提案法の有効性を定量的に分析するために、実際のデータを用いた実験を行い、回帰モデルの構築と決定係数を用いた精度評価を行った。
抄録全体を表示
-
関沢 和泉
p.
140-145
発行日: 2021年
公開日: 2021/12/28
会議録・要旨集
オープンアクセス
国立大学中心のイタリアでは近年日本と類似した課題意識から個々の国立大学に独立したマネジメントの権限を与えることとそのパフォーマンスの評価体制の導入が行われてきた。その中心となるのは、「大学・研究評価独立機構(ANVUR)」である。同機構は旧来別組織に割り当てられていた認証評価相当の役割と研究評価の役割が統合された組織であり、現在のイタリアの高等教育の質保証で大きな役割を担っている。本研究では同機構がどのような指標を用い組織のどのようなパフォーマンスを測定しようとしているかを明らかにする。
抄録全体を表示