マテリアルライフ学会誌
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報文
  • 井川 一久, 本間 秀和, 山田 和志, 西村 寛之
    2017 年 29 巻 3 号 p. 67-74
    発行日: 2017/10/31
    公開日: 2021/05/08
    ジャーナル フリー

    温水用樹脂管は給湯用と暖房用に大別されるが,いずれも使用時に高温となるため他用途より,原料製造時に酸化防止剤が強化配合されている.更なる耐久性向上を求めて造管成形メーカ側で酸化防止剤を追加配合するケースもあるが,投入量ほど延命しないのが現状である.また,温水用ポリエチレン原料の重合に従来から使用されているZiegler-Natta系に加えMetallocene系も使用され始めている.本研究はそれらで重合された非架橋型の温水用ポリエチレン原料を管に成形し,実使用に近い温水循環試験装置にて耐久性を評価した.その結果から樹脂構造が酸化防止剤の消費動向に与える影響について考察した.

  • 久德 博文, 井川 一久, 本間 秀和, 福西 佐季子, 阿部 健明, 山田 和志, 西村 寛之
    2017 年 29 巻 3 号 p. 75-85
    発行日: 2017/10/31
    公開日: 2021/05/08
    ジャーナル フリー

    温水用ポリエチレン管は使用用途により給湯用と暖房用に大別されるが,いずれも管内を温水が長時間流れるために,耐クリープき裂成長抵抗性に優れた分子構造を有する樹脂が使用されている.更に,高温環境下で酸化劣化しにくいように,各種の抗酸化剤が多く配合されている.本研究では,2種類のポリシランと造核剤を添加したポリエチレン管を試作し,熱間内圧クリープ試験や連続通湯試験を実施した.その結果,原料メーカで添加された標準配合のポリエチレン管と比較して,2種類のポリシランを添加したポリエチレン管は両試験にて共に,破断までの時間が長くなることがわかった.また,結晶核剤を添加したポリエチレン管は標準配合の破断までの時間とほぼ同等であった.破断部位の詳細な観察により,ポリシランを添加すると,同じ経過時間で管内面の変色劣化層の大きさが小さいことがわかった.また,FT-IRやEPMAの分析結果から,添加したポリシランが管内面に析出して,温水中の銅等の金属酸化物を固定化させ,樹脂内への銅イオンの侵入が抑えられていることで変色劣化層の生成,微細なき裂の生成や成長が遅延することがわかった.

  • 林 修二郎
    2017 年 29 巻 3 号 p. 86-92
    発行日: 2017/10/31
    公開日: 2021/05/08
    ジャーナル フリー

    エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)樹脂に対する適切な促進耐候性試験方法を確立するため,23~40年使用したEEA製引留クランプカバーと,促進耐候性試験を施した同製品を比較し,加速倍率を算出した.促進耐候性試験の光源には,カーボンアークと高放射照度のキセノンランプの2種類を用いた.製品の比較は,引張試験および製品の表面に生成した酸化層の厚さ(劣化深さ)の測定によって試みた.引張試験および劣化深さ測定から得られた加速倍率はいずれも同程度だった.また,高放射照度のキセノンランプを光源として用いた促進試験品は,カーボンアークを用いた場合や実使用品とは異なる劣化形態を示した.EEA樹脂の促進耐候性試験ではカーボンアークの使用が適切であると結論付けられ,高放射照度のキセノンランプの使用には注意を要する.

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