Medical Mycology Journal
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53 巻 , 1 号
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教育シリーズ:Superficial mycosis
  • 清 佳浩
    53 巻 (2012) 1 号 p. 7-11
    公開日: 2012/03/30
    ジャーナル フリー
     マラセチア属真菌により生じる感染症には癜風とマラセチア毛包炎があり,さらに敗血症が報告されている.癜風は,浅在性真菌症であり,躯幹を中心として白色から淡紅色,淡褐色と色調の異なる斑という症状が認められる.マラセチア毛包炎は,痤瘡様の丘疹•膿疱を症状とする毛包炎でやはり躯幹を中心として皮疹が分布する.マラセチア属真菌は皮膚の常在真菌である.この真菌にはM. furfur, M. sympodialis, M. globosa, M. obtusa, M. restricta, M. slooffiae, M. dermatis, M. yamatoensis, M. japonica, M. pachydermatis, M. nana, M. caprae, M. equina, M. cuniculi と14 菌種が認められている.両疾患の詳細な発生機序はまだ明らかにされていないが癜風においては,M. globosa が主因菌種である.マラセチア毛包炎でもおそらくM. globosa が主因菌種であろう.
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教育シリーズ:Deep-seated mycosis
総  説
  • 加納 塁
    53 巻 (2012) 1 号 p. 19-23
    公開日: 2012/03/30
    ジャーナル フリー
     皮膚糸状菌症の犬および猫からヒトが感染し,体部白癬,時にはケリオンにまで重症化する場合がある.今まで原因菌のほとんどは,Microsporum canisであったが,最近は兎,げっ歯類,ハリネズミが人気動物になりそれらの輸入時に,これまで本邦で認められなかったArthroderma benhamiaeが侵入し,全国的に拡散しヒトへの感染も報告されている.
     クリプトコックス症は現在のところ増加傾向は認められないが,本邦でもCryptococcus gattiiの感染動物が報告されている.獣医臨床の分野でも免疫抑制剤および抗癌剤による治療症例数の増加に伴って,本症が増加する可能性がある.動物のスポロトリクス症は,本邦では稀な疾患であるが,大量の菌が感染病巣や滲出液中に認められるため,ヒトへの感染や居住環境を汚染する危険性がある.
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  • 三浦 典子
    53 巻 (2012) 1 号 p. 25-31
    公開日: 2012/03/30
    ジャーナル フリー
     Candida albicans NBRC1385の培養上清から得られるmannoprotein-β-glucan complexであるCAWS(Candida albicans water soluble fraction)は,マウスに対して血管炎誘発活性を持つ.このCAWS血管炎は,マウスの系統によりその感受性が大きく異なる.そこでCAWS血管炎抵抗性のCBA/Jと,CBA/Jと同じ起源でありBruton’s tyrosine kinase(Btk)を欠損したCBA/Nを用いて,CAWS血管炎の発症や抑制に関わる因子について検討した.その結果,CBA/Jでは内在性マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤であるTIMP1産生が観察された.また,種々のPAMPs刺激によりCBA/Nマウス脾臓細胞は炎症性サイトカインであるIL-6,IFN-γ産生が誘導され,CBA/Jマウス脾臓細胞は免疫抑制作用のあるIL-10産生が誘導された.さらにマウスIL-10cDNAを組み込んだプラスミド(pCAGGS-mIL-10)を用いて遺伝子治療を行い,IL-10がCAWS血管炎の発症抑制に関与するか検討した.その結果,pCAGGS-mIL-10はCAWS血管炎の発症を抑制した.これらの結果から,サイトカイン産生応答の違いがCAWS血管炎発症に密接にかかわっていること,IL-10はCAWS血管炎の抑制に関与することが強く示唆された.
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原  著
  • 井上 重治, 高橋 美貴, 安部 茂
    53 巻 (2012) 1 号 p. 33-40
    公開日: 2012/03/30
    ジャーナル フリー
     日本産弱芳香性ハーブ 18種について,それぞれの新鮮葉および乾燥葉のハーブウォーターを作製して Candida albicansの菌糸形発現阻害効果を測定した.その結果,乾燥によって揮発成分の種類と含有濃度が大きく変動するハーブウォーター13種は阻害活性も大きく変動し,成分変動の少ないハーブウォーター 5種では活性の変動も少なかった.多くのハーブウォーターの活性はそれぞれの主要成分の活性に比例した.とりわけドクダミ乾燥葉と桜新鮮葉のハーブウォーターが強い菌糸形発現阻害活性を示し,その主要活性成分はそれぞれn-capric acid と cyanide であることが判明した.8種のハーブウォーターが C. albicansに対して中程度ないし弱い増殖阻害活性を示した.
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  • 谷岡 明日香, 羽山 和美, 三ツ矢 正安, 丹生 茂, 斧 康雄, 椿 和文, 安部 茂
    53 巻 (2012) 1 号 p. 41-48
    公開日: 2012/03/30
    ジャーナル フリー
     Aureobasidium pullulans ADK-34株由来β-グルカン(AP-FBG)について Candida albicans 静脈感染マウスおよびMRSA腸管感染マウスを用いて感染防御効果を検討した.Cyclophosphamide(CY)投与で易感染状態にしたマウスに,C. albicans 6×104 cellsを静脈内感染させる条件で AP-FBGを 1 mg/日/匹で 4日間腹腔投与したところ,有意な延命効果が認められた.2.5% AP-FBG 配合飼料を事前摂取させた CY投与易感染マウスに,穏やかな感染条件である 2×104 cellsの C. albicansを静脈投与したところ,有意な延命効果および感染 30日目の腎臓生菌数低下が認められた.Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)経口感染では,AP-FBGの経口摂取により糞便中MRSAの減少は認められなかったが,CY投与後の体重減少を抑制した.また,糞便中 IgA量には変化は認められなかったが,一部のマウスの糞便より, Bacillus amyloliquefaciens と推定される形態が特徴的な桿菌が検出された.
     Conclusions: AP-FBGを予防的に経口摂取すると,CYマウスの C. albicans への感染抵抗性が向上する.また,MRSA腸管感染時の体重減少を抑制することが示された.
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短  報
  • 倉井 華子, 大曲 貴夫, 伊藤 健太, 河村 一郎, 鈴木 純, 羽田野 義郎, 遠藤 正浩, 飯田 善幸, 沖中 敬二, 亀井 克彦
    53 巻 (2012) 1 号 p. 49-52
    公開日: 2012/03/30
    ジャーナル フリー
     パラコクシジオイデス症は南米諸国にみられる真菌症であり,肺や皮膚粘膜に病変を作る.日本からの報告は南米長期滞在者に限られており,多くは難治性の口腔内潰瘍をきっかけに診断される.パラコクシジオイデス症の潰瘍性病変は口腔内悪性腫瘍と肉眼的に酷似している.南米での生活歴があり組織で肉芽腫性病変を認めた場合には,本症例も鑑別に挙げる必要がある.今回われわれは,口腔内潰瘍と肺病変を伴ったブラジル人男性のパラコクシジオイデス症例を経験したので報告する.
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疫学調査委員会報告
  • 栂野 富輝, 渋谷 和俊, 久米 光
    53 巻 (2012) 1 号 p. 53-58
    公開日: 2012/03/30
    ジャーナル フリー
     日本病理学会より発行されている日本病理剖検韻報と厚生労働省から発行されている人口動態統計を年次別に解析し,国家レベルでは世界初となる白血病死(白血病•MDS)に占める深在性真菌症罹患者数の推計を行った.2001年の人口動態で得られた白血病死 8,976人のうち,2,250人が深在性真菌症に罹患していたと推計された.さらに,1,454人が直接死因,もしくは死因に深在性真菌症が大きく関与していた症例(重篤例)であったことが推察された.同様に, 2005年においては人口動態で得られた白血病死 9,805人のうち,2,290人が深在性真菌症に罹患しており,1,464人が重篤例であったことが推察された.重篤例のうち,推定年間起炎菌別罹患者数はアスペルギルスが最も多かった.カンジタと接合菌の推定罹患者数は,ほぼ同数であったが,重篤率はカンジダが約 40%であったのに対して接合菌が約 60~80%と高率であった.継続的な調査が必要である.
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