Aureobasidium pullulans ADK-34株由来β-グルカン(AP-FBG)について
Candida albicans 静脈感染マウスおよびMRSA腸管感染マウスを用いて感染防御効果を検討した.Cyclophosphamide(CY)投与で易感染状態にしたマウスに,
C. albicans 6×10
4 cellsを静脈内感染させる条件で AP-FBGを 1 mg/日/匹で 4日間腹腔投与したところ,有意な延命効果が認められた.2.5% AP-FBG 配合飼料を事前摂取させた CY投与易感染マウスに,穏やかな感染条件である 2×10
4 cellsの
C. albicansを静脈投与したところ,有意な延命効果および感染 30日目の腎臓生菌数低下が認められた.Methicillin-resistant
Staphylococcus aureus(MRSA)経口感染では,AP-FBGの経口摂取により糞便中MRSAの減少は認められなかったが,CY投与後の体重減少を抑制した.また,糞便中 IgA量には変化は認められなかったが,一部のマウスの糞便より,
Bacillus amyloliquefaciens と推定される形態が特徴的な桿菌が検出された.
Conclusions: AP-FBGを予防的に経口摂取すると,CYマウスの
C. albicans への感染抵抗性が向上する.また,MRSA腸管感染時の体重減少を抑制することが示された.
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