Medical Mycology Journal
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53 巻 , 3 号
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教育シリーズ:Superficial mycosis
教育シリーズ:Deep-seated mycosis
総説
  • 加納 塁
    53 巻 (2012) 3 号 p. 175-178
    公開日: 2012/08/23
    ジャーナル フリー
    Trichophyton mentagrophytes は,疫学的に好獣性菌と好人性菌に分けられ,その完全時代は Arthroderma benhamiae, A. simii および A. vanbreuseghemii に分類される. 一方で, 人の趾間型白癬から分離される好人性菌の T. mentagrophytes var. interdigitale (T. interdigitale) は完全時代がいまだ発見されていない. 今回 A. benhamiae, A. simii および A. vanbreuseghemii の交配型遺伝子 (Mating Type : MAT ) である, MAT1-1 (alpha-box) および MAT1-2 (high-mobility-group : HMG) についてそれぞれクローニングを行った. さらに国内で分離された T. interdigitaleMAT 遺伝子の保有状況を調べた.
    A. benhamiae, A. simii および A. vanbreuseghemii の交配型 (-) の標準株の MAT 遺伝子は3菌種とも MAT1-1 で, 全長1.3kbp で, 2つのエクソンから構成されていた. A. benhamiae, A. simii および A. vanbreuseghemii の交配型 (+) の標準株の MAT 遺伝子は3菌種とも MAT1-2 で, A. benhamiae では全長1.9kbp で, A. simii および A. vanbreuseghemii では全長1.8kbp であった. これら遺伝子は, 2つのエクソンから構成されていた. 次にイヌ, ネコ, ハムスター, ラット, シカから分離した T. mentagrophytes 15株および宮城, 金沢, 東京, 岐阜, 九州の趾間型白癬から分離した T. interdigitale 72株のゲノムについて, それぞれ MAT1-1 および MAT1-2 に特異的な PCR 解析を行い, 各分離株がどちらの遺伝子を保有しているのか調べた. さらに遺伝子塩基配列も決定し, A. benhamiae, A. simii, A. vanbreuseghemiiMAT1-1 および MAT1-2 との相同性を調べた. その結果, 動物由来の15株のうち5株が MAT1-1 を保有し, それらは A. vanbreuseghemii MAT1-1 と99~100%の相同性が認められた. 残り10株は MAT1-2 を保有し,それらは A. vanbreuseghemii MAT1-2 と99~100%の相同性が認められた. 一方, T. interdigitale の72株はすべて MAT1-2 を保有し, それらは A. vanbreuseghemii MAT1-2 と100%の相同性が認められた. このことから T. interdigitale は, A. vanbreuseghemii の1系統の菌と考えられる.
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  • 小川 祐美
    53 巻 (2012) 3 号 p. 179-183
    公開日: 2012/08/23
    ジャーナル フリー
    Trichophyton tonsurans 感染症が, わが国で蔓延し始めて10年以上経過する. 当初は, 高校 ・ 大学生の格闘技選手間での集団感染が特徴であったが, 徐々に低年齢層や競技とは無関係の患者が増加している. 感染者数などは, 菌種同定の不便さから把握が困難であるが, 格闘技選手間では6 ~ 10%程度の頭部の保菌者が存在し, その80%以上が無症候性キャリアである. 実際には自ら受診する症状が出にくく, 潜在患者が多いと考えられる. 本感染症は, 体部白癬 ・ 頭部白癬が主たる病型である. 特徴は臨床症状が軽微で, 慢性化すると症状がほぼ消失し, 無症候性キャリアとなり感染源となる. 生毛内寄生を伴う体部白癬には, 特に注意が必要である. 診断は通常の白癬と同様 KOH 検査法と真菌培養で, 原因菌の分離 ・ 同定である. 治療は, 頭部の菌の有無を目安に抗真菌剤の外用 ・ 内服を柱とする. 感染予防も重要な課題である.
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  • 清 佳浩
    53 巻 (2012) 3 号 p. 185-192
    公開日: 2012/08/23
    ジャーナル フリー
    日本医真菌学会疫学調査委員会による2006年度の皮膚真菌症の調査成績を報告した. 方法および調査項目は前3回 (1991 ・ 1992, 1996 ・ 1997, 2002) に準じ, 全国に分布した皮膚科外来16施設において調査用紙に従った検索を行い, 結果を集計した.
    1. 全施設をあわせた年間の総患者数 (その年における新患数) は63029名であった.
    2. 疾患別では皮膚糸状菌症が最も多く7,582例 (12.0%), 次いでカンジダ症, マラセチア症, その他の疾患群であった.
    3. 皮膚糸状菌症の病型別では, 多い順に足白癬4,779例 (男2,358, 女2,241), 爪白癬2,582例 (男1,376, 女1,206), 体部白癬564例 (男341, 女223), 股部白癬309例 (男252, 女57), 手白癬145例 (男92, 女53), 頭部白癬 ・ ケルスス禿瘡17例 (男12, 女5) の順であった.
    4. 足白癬, 爪白癬は夏季に, また人口比では主として高齢者に多くみられ, 特に爪白癬は前回調査より459名増加した.
    5. 原因菌別では T.rubrum が白癬の主要菌種であることに変わりはない. T / M 比に関しては足白癬において1.95であった. その他の菌種では M.canis が8例とやや増加し, M.gypseumE.floccosum が少数であることは以前の報告と同様であった. 一方, T.tonsurans は37例と増加している. 頭部白癬においては M.canis が4例, T.tonsurans は5例, T.rubrum は2例であった.
    6. 皮膚カンジダ症の総症例数は842例 (男305, 女537例) で, 男女の比率は全症例の平均で1 : 1.75であった. 間擦疹が最も多く298例, 次いで指間びらんが136例, 口腔カンジダ症が135例, 爪囲爪炎108例, 外陰部, オムツ部カンジダ症をあわせて88例の順であった.
    7. マラセチア症は283例報告され, そのうちマラセチア毛包炎は108例であったが, その約6割が MTDC からの報告であった.
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原著
  • Kambiz Diba, Atefeh Namaki, Haleh Ayatolahi, Haleh Hanifian
    53 巻 (2012) 3 号 p. 193-198
    公開日: 2012/08/23
    ジャーナル フリー
    Some yeast agents including Candida albicans, Candida tropicalis and Candida glabrata have a role in recurrent vulvovaginal candidiasis. We studied the frequency of both common and recurrent vulvovaginal candidiasis in symptomatic cases which were referred to Urmia Medical Sciences University related gynecology clinics using morphologic and molecular methods. The aim of this study was the identification of Candida species isolated from recurrent vulvovaginal candidiasis cases using a rapid and reliable molecular method.
    Vaginal swabs obtained from each case, were cultured on differential media including cornmeal agar and CHROM agar Candida. After 48 hours at 37℃, the cultures were studied for growth characteristics and color production respectively. All isolates were identified using the molecular method of PCR - restriction fragment length polymorphism.
    Among all clinical specimens, we detected 19 ( 16 % ) non fungal agents, 87 ( 82.1 % ) yeasts and 2 ( 1.9 % ) multiple infections. The yeast isolates identified morphologically included Candida albicans ( n = 62 ), Candida glabrata ( n = 9 ), Candida tropicalis ( n = 8 ), Candida parapsilosis ( n = 8 ) and Candida guilliermondii and Candida krusei ( n = 1 each ). We also obtained very similar results for Candida albicans, Candida glabrata and Candida tropicalis as the most common clinical isolates, by using PCR - Restriction Fragment Length Polymorphism. Use of two differential methods, morphologic and molecular, enabled us to identify most medically important Candida species which particularly cause recurrent vulvovaginal candidiasis.
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  • Yuuki Taguchi, Yayoi Hasumi, Kazumi Hayama, Ryo Arai, Yayoi Nishiyama, ...
    53 巻 (2012) 3 号 p. 199-204
    公開日: 2012/08/23
    ジャーナル フリー
    This study investigated the effects of cinnamaldehyde in combatting the hyphal growth of Candida albicans under varying concentrations, treatment times, and temperatures to determine the potential benefits of applying this substance to anti-Candida foods or gargles. From the results of pretreatment with cinnamaldehyde against Candida hyphae, we found that its inhibitory activity seemed to be strengthened in parallel with prolonged pretreatment time and a rise in temperature, and that pretreatment of 2,000μg/ml for only 1 minute significantly inhibited the hyphal growth of C.albicans. We also demonstrated by XTT assay that pretreatment with cinnamaldehyde affected the metabolic activity of Candida hyphal cells. These findings suggest that a warm drink or mouthwash containing cinnamaldehyde might be a candidate as a prophylactic or therapeutic tool against oral Candida infection.
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  • 山田 理子, 野口 博光, 榮 仁子, 杉田 隆, 比留間 翠, 比留間 政太郎
    53 巻 (2012) 3 号 p. 205-209
    公開日: 2012/08/23
    ジャーナル フリー
    Aspergillus sydowii による爪真菌症はまれであり, 診断が難しい. 今回, 本症を分子生物学的手法により診断し得たので報告する. 53歳女性. 既往歴は特にない. 2010年6月, 約4年前に右第 Ⅰ 趾爪の混濁に気づいていたが, 爪の周囲に痒みを生じて来院した. 右第 Ⅰ 趾爪に混濁肥厚があり, 正常爪に占める混濁部の面積は57.3%であった. 直接鏡検で隔壁がある太い菌糸と黒色の胞子を認め, サブローブドウ糖寒天培地25℃の巨大培養で中央赤褐色, 周囲は灰青緑色の集落, スライド培養で分生子頭に放射状に配列した分生子を認め, Aspergillus 属による爪真菌症が考えられた. 血算 ・ 生化学検査に異常はなかった. 爪から直接 DNA を抽出し, リボゾーム RNA 遺伝子の internal transcribed spacer 領域の DNA 塩基配列の決定を行った結果, A. sydowii と同定した. イトラコナゾール (ITCZ) の最小発育阻止濃度 (MIC) は0.25 μg / ml で有用と考えられたため, ITCZ 400mg / 日1週間内服, 3週間休薬を1クールとして, 3クール繰り返すパルス療法を行った. 治療終了6ヵ月後に正常爪に占める混濁部の面積は17.9%に縮小し, 症状は改善したが, 治療終了9ヵ月後, 混濁部の面積は22.3%に拡大し, 同菌が分離 ・ 同定されため, 再度, ITCZパルス療法を3クール行い, 投与5ヵ月後に症状が消失し治癒した.
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