理学療法の歩み
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19 巻, 1 号
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特別寄稿
  • 渡邉 好孝, 吉田 望
    原稿種別: 特別寄稿
    2008 年 19 巻 1 号 p. 2-7
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/20
    ジャーナル フリー
    知識や技術だけに目を奪われることなく「安心で感じが好い」とは何かを常に考え,利用者から選ばれる基準を職員全員で考え行動できるよう松田会は現在取り組んでいます。全職員参加の研修や基本的な組織理念を共有できるリーダーの育成,可謬主義に基づいたプランニング設定などの具体的な人材育成を図るとともに,感動をも超えた新しい驚きと喜びを本当の仕事の価値として見出せる「人」を創ることが必要不可欠です。「何とかしてあげたい」というホスピタリティーをもち,今そしてこれから利用者にとって必要なものは何なのかを様々な観点から考えることが大切です。私達はその結果,医療にとどまらず介護サービスや健康支援,地域生活者への支援などの様々なサービスを提供する組織に発展し,さらに利用者に選ばれ続ける魅力ある組織づくりに取り組み続けています。
  • 仲冨 千瑞
    原稿種別: 特別寄稿
    2008 年 19 巻 1 号 p. 8-17
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/20
    ジャーナル フリー
    平成18年4月1日の診療報酬改定による,疾患区分によるリハビリテーションが展開することとなった。今回の大きな改定に伴い,当院の臨床では呼吸器に関連する診断(障害)名でリハビリテーションを処方された症例が「呼吸器リハ」と「脳血管等リハ」の2つに区分されていることが分かった。併せて,県内の医療機関の現状を調査したところ,当院と同様であることが分かるとともに急性期に限っては対象とする症例の傾向が異なることがあることが分かった。以上に加え,これまでの宮城県理学療法士会における取り組みを振り返り,今後,国内外を問わずますますニーズが高まることが予想されている呼吸リハビリテーションの状況を前に,宮城県内ではより多くの施設で呼吸リハビリテーションが展開されていくことと,それをより充実したものに発展させていく必要性があると思われた。
症例報告
  • 武智 裕子, 佐藤 美紀
    原稿種別: 症例報告
    2008 年 19 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/20
    ジャーナル フリー
    当施設の通所リハビリテーションは,維持期の高齢者が多く,疼痛に対する物理療法を始めとする対症療法などの治療内容では,現状維持にも限界があった。平成17年度より筋力強化を積極的に実施したが,パフォーマンスに変化はなかった。今回,利用者14名に対して,治療場面に限らず,運動課題や環境による違いをみるなど動作分析をより細かくすることで動作の傾向性を探り,各動作に介入することで,改善が認められた。中でも,特に変化の大きかった症例を報告する。2症例の共通点は①動作分析を行い,無自覚だった動作の傾向性に介入して運動パターン指導を徹底し,安定性改善を狙ったこと,②筋出力のタイミングを動作に結びつけた簡便かつ安全な内容で指導・練習したことの2点である。3ヶ月で,立ち上がり動作の自立,FIMの改善,バランスの改善,歩行速度の改善などのパフォーマンスの向上が得られた。発症後維持期であっても,患者の可能性を最大限に引き出せることが示唆され,施設全体の取り組みにも変化を与えられた。
講 座
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