理学療法の歩み
Online ISSN : 1882-1464
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20 巻, 1 号
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特別寄稿
研究報告
  • ―座奥行きに着目して―
    今野 香奈子, 佐藤 かよ, 門馬 一悦, 遠藤 伸也
    原稿種別: 研究報告
    2009 年 20 巻 1 号 p. 11-15
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/02/17
    ジャーナル フリー
    当施設において,車椅子の座奥行きが利用者にどれだけ適合しているのか調査した。そして,不適合者に対して座奥行きをウレタンマットで狭小化させるシーティングを行った。方法は当施設を利用している19名の女性を対象とし,シーティング前後の骨盤前傾角度と,対象者の座り心地をVAS(Visual Analogue Scale)を用いて点数化し比較した。その結果,骨盤前傾角度,VAS共にシーティング前後で有意に差があり,座位姿勢と座り心地が改善することが分かった。
症例報告
  • 松田 千明, 吉原 真紀, 茶谷 麻衣子, 滝谷 知之, 千葉 奈津記
    原稿種別: 症例報告
    2009 年 20 巻 1 号 p. 16-20
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/02/17
    ジャーナル フリー
    パーキンソニズムの歩行障害は,内的リズム形成障害による影響が大きいと考えられており,それに対して外的刺激が有効なことは知られている。今回は重度のパーキンソニズム進行例に対して,音楽CDによる音リズム刺激を運動療法に導入することで動作性改善を期待した。結果,精神活動面での変化がみられ,覚醒時間拡大,発語量増加等がみられた。動作面においては起立・立位,歩行動作能力の向上がみられ,本症例自身も身体の動きやすさを自覚された。これらの変化の要因として,音楽による精神面への作用が,活動意欲を引き出すことに結びついたと考えられる。また音リズム刺激により十分な内的リズム形成の機会を得られたことが,運動開始やその遂行のためのリズム獲得につながり,動作性向上もみられたと予測される。
講 座
  • 村上 賢一
    原稿種別: 講 座
    2009 年 20 巻 1 号 p. 21-26
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/02/17
    ジャーナル フリー
    筋線維伝導速度(以下,MFCV)は,廃用性筋萎縮などいくつかの病態および機能を反映することがこれまで報告され,筋の廃用状態や筋疲労などを非侵襲的に評価できる指標として考えられている。しかしながら,臨床の場でMFCVは積極的に用いられていないのが現状である。理学療法士がMFCVを活用するためには,先ずMFCVの測定法や変化要因を知り,理解を深めることが重要と思われる。そのうえで,今後,MFCVと筋動特性との関係性を明確にすることができるならば,臨床にも役立つ知見が蓄えられるものと考えている。本論では,MFCVの測定法および変化要因を中心に解説する。
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