Papers in Meteorology and Geophysics
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27 巻, 2 号
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  • 竹内 清秀, 木村 富士男
    1976 年 27 巻 2 号 p. 41-53
    発行日: 1976/07/27
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    東京地域の光化学スモッグの機構を明らかにするため数値シュミレーションを実施した。まず二酸化いおうSO2と窒素酸化物NOxを不活性気体と見なして移流拡散のシミュレーションを行い,使用したモデルを評価した後,光化学反応モデルを組入れて最終的な光化学反応スモッグの数値シミュレーションを実施した。移流拡散のモデルにはラグランジュ的およびオイラー的の両方の取扱い方を試みた。
    詳細な気象観測の行われた日を対象にケーススタディを実施した。平均風とともに移動する気塊について考えるラグランジュ的扱いでは,観測的中心の考え方による横方向の拡散を取入れた。光化学反応モデルとしてFriedlanderand Seinfeld(1969)を用いた。
    オイラー的扱いでは,移流拡散に対し「人為的拡散」をふせぐMRI-E10スキームを開発し,光化学反応モデルにはEschenroeder and Martinez(1971)および杉山(1974)を使った。
    一般的にいって,SO2およびNOxについては一応満足すべき結果が得られたと考えられるが,光化学スモッグについてはあまりよい結果は得られなかった。光化学反応シミュレーションの一層の開発が望まれる。
  • 天野 一郎
    1976 年 27 巻 2 号 p. 55-62
    発行日: 1976/07/27
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    最近目視による気象観測をテレメータ化するいわゆる気象画像の遠隔測定が論議されてきた。この目的のためにITVカメラを用いた静止画像の狭帯域伝送方式の利用が考えられる。伝送画像は人間の目で見た像と多少異なる場合が多い。そこで視距離,雲量・日照等の関係要素の測定を別に行って画像の真偽を判断する必要がある。この問題は主に大気の光学的性質と人間の見た像の特性,カメラで見た像との間問の異り等を明らかにしなければならない。例えば雲量や雲の分布はカメラの画像に表れない場合もあるので放射測定等による計測も必要であり,視距離の推定はカメラによる目標の視準の外に透過率(大気の)や,目標と背景の対比を測定して距離を推定して比較をする必要がある。この問題につき昼間の時間に限定して目視カメラ,計測の実験を始めたが先づ目視と計測の方法につき,基礎的の関係につき比較を行ったので,その一部を解析しながら報告する。
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