Papers in Meteorology and Geophysics
Online ISSN : 1880-6643
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45 巻, 4 号
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原著論文
  • 鬼頭 昭雄, 野田 彰, 二階堂 義信, 尾瀬 智昭, 時岡 達志
    1995 年 45 巻 4 号 p. 121-148
    発行日: 1995年
    公開日: 2006/10/20
    ジャーナル フリー
     本論文は気象研究所大気大循環モデルによる大気モデル相互比較実験 (AMIP) の10年積分の結果を示す。1979年1月から1988年12月の10年間の各月の海面水温及び海氷分布の観測値をモデルの境界条件とした。1hPaにモデルトップを持つ15層モデルによる標準実験の結果を観測値と比較し、また従来の5層モデルの結果とも比較した。従来の5層モデルの気候値の欠点の多くは15層モデルで改良された。熱帯海面水温に対する中緯度大気の応答は、モデル気候値の違いにより異なる結果が得られた。
  • 高山 大, 永田 雅
    1995 年 45 巻 4 号 p. 149-162
    発行日: 1995年
    公開日: 2006/10/20
    ジャーナル フリー
     高解像度3重ネスティングの静力学近似数値モデルによって、冬季日本海上に見られる2種類の渦状擾乱が、1990年1月23日~24日の事例についてうまくシミュレートされた。2種類の擾乱は近接時間内に相次いで現れ、それぞれ異なる経路を進む。一方は大陸上で発生し、初め中層 (650~700hPa) にあった渦度の中心をゆっくり下層 (~950hPa) に降ろしながら、日本海上を北東進する。そしてそれはメソαスケールの擾乱の中にメソβスケールの擾乱を埋め込んだ多重構造をしている。もう一方は日本海北西部で発生し、下層の日本海寒帯気団収束帯 (JPCZ) に結びついた水平シアーラインに沿って南東進する。こちらは下層に渦度中心を持つ、いくつかの列状のメソβスケールの小擾乱から成っている。各々の擾乱についてのこのような性質は総観場と関係しており、その骨格は渦状擾乱の発達のシナリオとしてまとめられる。
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