1978年以来、日本上空 (24-44°N, 128-144°E) で対流圏空気試料の採集を行い、GC-ECD法により CCl
2F
2 及び CCl
3F の分析を行った。
対流圏の平均体積混合比は1990年1月時点で CCl
2F
2 が 453ppt、CCl
3F が 272ppt である。1978年から1990年までCCl
2F
2 及び CCl
3F の平均体積混合比は一定の割合で増加していた。それぞれの増加率は CCl
2F
2 が 16.2±3.5ppt/年、CCl
3F が 10.3±2.0ppt/年であった。1990年以来、CCl
3F の混合比の増加率は明らかに減速した。CCl
2F
2 の混合比の増加率も1993年以来減速しているように見える。これは CCl
2F
2 や CCl
3F の放出が削減されたことに対応している。
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