Papers in Meteorology and Geophysics
Online ISSN : 1880-6643
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53 巻 , 1 号
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原著論文
  • 中村 雅基, 吉田 康宏, 趙 大鵬, 吉川 一光, 高山 博之, 青木 元, 黒木 英州, 山崎 貴之, 笠原 順三, 金沢 敏彦, 佐藤 ...
    2002 年 53 巻 1 号 p. 1-28
    発行日: 2002年
    公開日: 2006/06/06
    ジャーナル フリー
     中部日本におけるP波およびS波の3次元速度構造を地震波走時トモグラフィーを用いて求めた。その際、定常観測点で得られる自然地震を対象とした観測値だけでなく、人工地震や海域における臨時観測点等を用いた観測値を積極的に利用した。得られた成果は以下の通りである。沈み込むフィリピン海プレートと思われる高速度域が検出された。フィリピン海プレートは、少し高角度で沈み込み始め、その後なだらかになり、最後は高角に沈み込んでいる。35°N、136.5°E付近では、フィリピン海プレートが分かれている。将来発生が懸念されている東海地震の固着域の北西隣は、プレート間カップリングが弱い。35.6°Nから35.8°N、137.5°E、深さ100kmから200km付近で、非地震性のフィリピン海プレートが検出された。
  • 吉崎 正憲
    2002 年 53 巻 1 号 p. 29-46
    発行日: 2002年
    公開日: 2006/06/06
    ジャーナル フリー
     大規模大気海洋力学においていろいろな初期擾乱に対する(準)地衡風成分と非地衡風成分へのエネルギーの分配の仕方を理解することは重要である(地衡風調節)。この問題は中緯度f面においてよく調べられてきたが、赤道域ではいくつかの赤道波が励起されてそれらへのエネルギーの分配の仕方は必ずしも明らかではなかった。
     ここでは赤道ベータ面の線型化した浅水方程式系を用いて、いろいろな初期擾乱に対する赤道波のエネルギーを求め赤道域の地衡風調節を調べた。初期擾乱として、関数exp(-x22)Dn(y)(n=1, 2)で表される5つの物理量(圧力、東西風、南北風、発散、渦度)を用いた。ここで、x(y)は東西(南北)方向の座標、λは擾乱のx方向のスケール、Dnはn次の放物柱関数である。また励起される赤道波は、準地衡風的な赤道波(ロスビー波、大きいスケールのケルビン波、ロスビー波に近い混合ロスビー重力波)と非地衡風的な赤道波(慣性重力波、小さいスケールのケルビン波、慣性重力波に近い混合ロスビー重力波)の二つに分けた。
     圧力と東西風の初期擾乱の場合にはλが大きいほど、また南北風と渦度の初期擾乱の場合には逆にλが小さいほど、準地衡風的な赤道波がより強く励起されることがわかった。発散の初期擾乱の場合には非地衡風的な赤道波がほとんどである。このような赤道ベータ面における地衡風調節は中緯度f面の場合と同じである。これから、いろいろな初期擾乱に対する準地衡風成分と非地衡風成分へのエネルギーの分配の仕方は全球で成り立つ固有の特性であることが確かめられた。
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