JFEアドバンテックが新たに開発した高速応答溶存酸素(DO)センサーRINKOを多筒採水器付CTDシステムに搭載し、西部北太平洋および日本海において各層観測を行った。現場での観測によって、RINKOはDOの変化に対して素早く応答することが確かめられた。RINKOの出力には、時間ドリフト(< 6 μmol kg
-1)や、下げと上げのキャストの間で圧力ヒステリシス(< 4 μmol kg
-1)の問題がみられたが、各層観測によるDOボトルデータに加えて、水温や圧力のデータを用いて補正することができた。DOの変動が鉛直的に大きい表層を除き、今回の方法によってRINKOから得られたDOの不確かさは1 μmol kg
-1以内であった。このようにRINKOはCTDシステムと共に使用する上で実用的に十分な精度で鉛直的に連続してDOを観測することが可能であり、より詳細なDOの時間・空間的変動の把握に大いに役に立つであろう。
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