マイコトキシン
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1981 巻, 13 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 辰野 高
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 1-3
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
  • 藤本 康雄, 諸岡 信久, 高橋 邦夫, 辰野 高司
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 4-6
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2010/02/04
    ジャーナル フリー
  • 中野 尚子
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 7-10
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
  • 上野 芳夫
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 11-13
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    トリコテセン系化合物は,日本における麦赤かび中毒,ソ連におけるATA症,アメリカにおけるかびトーモロコシ中毒,などをきっかけとして研究が進み,したがってその毒作用もそれらの中毒事故の症状も単離化合物を用いて実証することから解析されてきた.しかし,今日ではその特有な生理活性の面から追究されている.
  • 寺尾 清
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 14-18
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    12,13-epoxytrichotheceneによって,いろいろな種の動物に著しい障害が生ずる.その障害は,皮膚,消化器,造血臓器,生殖器などの多くの臓器,器官に及び,また極めて多彩である.一方上野らによって,網状赤血球を用いたin vitroの実験により,12,13-epoxytrichotheceneは主に蛋白合成阻害を行うことが明らかにされた.しかるにin vivoで最も蛋白合成の盛んな肝,碎,唾液腺といった臓器には,致死量を投与した場合にも,光顕レベルでは少くとも形態学的に認め得るような病変は生じない.このような一見矛盾にみえる現象を解析するためには,各臓器,組織を構成する細胞レベル,更には細胞器官レベルでの障害の特徴をくわしく検索する必要がある. 今回われわれは,従来から報告されていたDNA合成を行う細胞(造血臓器に属する細胞,腸管の未分化細胞,睾丸の精祖細胞)に対する12,13-epoxytrichotheceneの影響をみ,次いで欠損状態に於て最もよくDNA合成を行う再生肝細胞に対する効果を検討した.
  • 大坪 浩一郎
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 19-23
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    急性trichothecene中毒の病理はその実験的研究の当初からの報告や総説に詳述されている.今回は科学技術庁研究班の主題であった造血器病変を主として述べたい. 我々がもっともよく用いてきたtrichothecene化合物はfusarenon-X(以下FX)で,それについて今まで得られた中毒性事項は表1に示すごとくである.
  • 滝谷 昭司
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 24-26
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    トリコテセンの化学的分析法は通常,複数種の同時分析を行なう必要上,クロマトグラフィーによる方法が最も適しており,薄層クロマトグラフィーは,ガスクロマトグラフィーとともに重要な分析手段と考えられるが,トリコテセンは,けい光性が全く無く,UV吸収も微弱であり,また構造上微量分析に適する官能基に乏しいため,薄層定量法の開発は他のマイコトキシンに比べてかなり遅れている.現在までに報告されている方法としては,硫酸,p-アニスアルデヒド,塩化アルミニウムなどのテルペン系化合物の万能試薬を用いた発色あるいは発けい光法,及びトリコテセンの共通骨格であるエポキシ基に選択的に反応する4-(p-ニトロベンジル)ピリジン(NBP)による呈色法並びに,ニコチンアミドとエポキシ基から生成される四級ピリジニウム体が,アルカリ性で活性メチレン化合物と反応し,それを酸性とすることにより強いけい光生成物を与えることを利用したけい光法などがある.これらの方法は,いずれもそれぞれ適用の範囲,限界があるが,ここでは上記5種の分析法について,それぞれの方法及び特徴の概略を説明する.なお,トリコテセンは8位の構造の差異により2群に大別されるが,ここでは上野らの分類に従い,8位にカルボニル基のあるものをタイプB,無いものをタイプAとする.
  • 上村 尚
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 27-33
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    Fusarium属の産生するマイコトキシンの穀類における自然汚染例として,日本ではdeoxyniv-alenolおよびnivalenolによる単独または複合汚染例が,諸外国ではzearalenone, T-2 toxinなどの汚染例が報告されている.我が国は,穀類などの輸入農産物が非常に多いことなどから,Fusarium毒素群の同時分析法あるいは系統分析法の確立が必要と思われる. 従来,マイコトキシンの食品中からの分析法は,一般に液一液抽出法が用いられていた.しかし,この方法は,汚染率が高いと考えられるnivalenolに応用できない欠点を有している. そこで,穀類,豆類,種実類など広範囲の食品中のFusarium毒素群を対象とした系統的試験法について種々検討したところ,試料にメタノール・水を加え抽出後,アンバーライトXAD-4カラムクロマトグラフィー,ついでフロリジルカラムクロマトグラフィーによるクリーンアップを行った後,定性は薄層クロマトグラフィー,定量はガスクロマトグラフィーおよび薄層デンシトメトリーにより,良好な結果が得られた.
  • 鈴木 敏正, 栗栖 誠, 一戸 正勝
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 34-36
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    近年,我が国を初め世界各国においてFusariumトキシンの自然汚染に関する報告が増加し,その実態が解明されつつある.我々は麦類における汚染の実態調査を行う目的で,主なトリコテセン類(Tr)を初め,ゼアラレノン(Ze)及びブテノライド(Bu)の分析法を検討した.そして,麦類及びFusarium属の培養物への適用試験を行うと共に,麦類から分離したノー.usarium属のトキシン生産性を調べ,Tr, Ze及びBuの同時生産性と生産菌の地域差について検索した.
  • 諸岡 信一
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 37-38
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
  • 一戸 正勝, 杉浦 義紹
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 39-40
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    ムギ類赤かび病菌のFusarium gyaminearumはニバレノール,デオキシニバレノールなどのトリコテセン類やゼアラレノンなどのフザリウムトキシン類の穀類への汚染をもたらす原因菌として知られる菌種であるが,一般に穀類からの分離株では分生子の形成が不良である.Fusariumの正確な同定およびトキシン産生能の検索には単胞子分離株を得ることが必須であるが実際には困難な場合が多い. 従来,本種の分生子形成の誘導の試みは古くからなされており,特殊な基質に培養する方法や,紫外線などの光照射により誘導することが知られているが,長時間を要したり,必ずしも簡便ではない.我国でも,西門以来,植物病理学の分野の課題となっている. 著者の一人はかつて腐生菌線菌目のCamposporium属菌の分生子形成に光照射および菌糸の損傷が有効なことを報告した.これを応用し,今回,ムギ類由来Fusarium初代培養菌株に光照射および気中菌糸除去を行うことにより,容易に分生子形成を誘導することができ,単胞子分離株を得る方法を確立したので報告する.
  • 清水 孜, 中野 尚子, 粟飯原 景昭
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 41-42
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 静夫, 大宅 辰夫, 本間 惣太, 辰野 高司
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 43-45
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    最近,動物の免疫機能や抗病性に及ぼすカビ毒の影響が注目されており,Fusariumトキシンのトリコテセン類についてもT-2toxinやdiacetoxyscirpenol(DAS)が,マウスにおける抗体産生能や移植皮膚拒絶反応あるいは過敏症の発現などを減弱させることが認められている.今回は,トリコテセン類のB群に属するfusarenon-X(F-X)のニューカッスル病(ND)ワクチン接種ヒナにおける赤血球凝集抑制(HI)抗体産生能に及ぼす影響について検討したのでその概要を述べる.
  • 関田 節子, 義平 邦利, 名取 信策, 宇田川 俊一, 杉山 佳子, 倉田 浩, 梅田 誠
    1981 年 1981 巻 13 号 p. 46-48
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2009/08/04
    ジャーナル フリー
    前回,Chaetomium属とそれに関連する菌約40種60菌株によるマイコトキシン生産性のスクリーニングを行った.その結果,培養細胞に対し毒性を示す代謝産物としてchaetoglobosins, chaetocinの他にster-igmatocystin,O-methylsterigmatocystinがChaetom-ium属により生産されることを新たに見出した.又,新毒性代謝産物としてChaetochrominを分離し,この構造を明らかにした.その後新たに27種70菌株のChaetomiumとその関連菌を入手したので,前回同様これらの菌によるマイコトキシン生産性を検討した.
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