縮小-拡大管路 (軸対称) における非ニュートン流体の流動を, 一般化座標を用いた差分法により数値的に予測した. 本研究で用いた構成方程式は微分型Oldroid-Bである. 流れは非圧縮性, 定常流であるとし, 管路流入部での軸流速は放物分布を持ち, 管路流出部では発達流れ, また壁面では滑りなしの条件により演算を行った. 計算においては, 渦度輸送方程式, Poisson方程式に加え, 構成方程式を異なる加速係数を用いてS. O. R. 法により解き, 流れ場を求めるとともに, 同じく圧力方程式を解くことにより管路壁面における圧力分布を求めた. 流れ場及び応力分布の演算結果より, ニュートン流体と比べ流れの特性の違いが求められた. すなわち, 拡大部における渦流域はわずかに下流側に広がりを持つことが示された. また, 流路壁面に沿った圧力分布は, 法線応力の出現により非ニュートン流体流体では, 大きい圧力降下及び圧力のオーバーシュートをもたらすことが判明した. これらの演算結果は, 波状壁面をもつ流路における既存結果と定性的によい一致を示した.
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