縦型衝撃波管中の酸水素気泡列を含むグリセリン中に衝撃波を入射して気泡デトネーションを発生させ, 伝播の定常性及び伝播に伴う気泡の挙動を調べ, 以下の結果を得た.
(i) 実験で得られる気泡デトネーションは非定常伝播し, 伝播速度, 衝撃波ピーク圧力ともに減衰する.しかしピーク圧力は一定値に近づく傾向を示す.
(ii) 気泡デトネーション波は二重構造をもち, 気泡と管壁の間のグリセリン中を伝播する弱い前駆波と気泡を媒介とする強い衝撃波から成る.
(iii) 気泡の圧縮・爆発過程が気泡デトネーション伝播を支配する。
(iv) 気泡の挙動に基づく気泡デトネーション伝播モデルは実験で得られる伝播速度を説明し, 速度の衝撃波ピーク圧力依存性を示唆する.
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