電気プロセス・トモグラフィー (PT) 法は, 固体, 気体, 液体が混在した混相流において, インピーダンスまたはキャパシタンスを多数計測して, 画像再構成アルゴリズムから, 各相の濃度分布を計算する方法である.PTは医療用CTとは異なり, 空間解像度を多少犠牲にして時間解像度を最優先させている. 本解説では, 初めに, 固気二相流を対象とするキャパシタンスPTに焦点を当て, その基本的な構造について説明する. 次に筆者らが開発した一般化ベクトル型サンプル・パターンマッチング (GVSPM) 法と呼ばれる画像再構成アルゴリズムについて説明する. この方法は評価関数の内積を計算する方法であり, 再構成画像における濃度分布の精度が高い. 最後に, キャパシタンスPTの各種産業への応用例について紹介する.
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