日本内科学会雑誌
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102 巻 , 4 号
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内科学会NEWS
目次
特集 糖尿病と関連する内科疾患:診断と治療の進歩
Editorial
トピックス
I.病態解明・診断・治療
  • 篁 俊成
    2013 年 102 巻 4 号 p. 836-844
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    肝臓は全身のエネルギー恒常性維持に中心的役割を演じている.糖尿病に随伴する高血糖,インスリン抵抗性,脂質異常症などの病態は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病理と深く関連し,因果関係が問われている.慢性肝疾患の進行を食い止め肝機能を温存させるためにも,また全身の代謝異常是正のためにも,肝臓を脂肪化させない栄養療法,運動療法,薬物療法が求められている.
  • 山田 祐一郎
    2013 年 102 巻 4 号 p. 845-849
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病治療の三本柱は,食事療法・運動療法・薬物療法である.したがって,生活習慣を改善することは重要であるが,認知症やうつがあると困難となる.また,薬物療法でも1日複数回の内服や自己注射がしばしば必要となり,アドヒアランスに悪影響を与える因子となる.認知症やうつは,糖尿病のコントロールに支障を及ぼす因子として捉えられてきたが,糖尿病が認知症やうつを促進する可能性もわかり,早期診断・早期治療が求められる.
  • 柴田 洋孝, 伊藤 裕
    2013 年 102 巻 4 号 p. 850-855
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    原発性アルドステロン症は,心血管合併症が高い代表的な二次性高血圧である.糖尿病やメタボリックシンドロームにおいて原発性アルドステロン症の頻度が高いとの報告があり,積極的にスクリーニングする意義がある.また,糖尿病に伴う治療抵抗性高血圧では,血中アルドステロン濃度が正常でもミネラルコルチコイド受容体(mineralocorticoid receptor:MR)が活性化される「MR関連高血圧」および臓器障害が起こるため,レニン-アンジオテンシン系阻害薬に少量のMR拮抗薬の併用が有用である.
  • 藤田 次郎, 比嘉 太
    2013 年 102 巻 4 号 p. 856-861
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病と感染症の合併という観点から,まず糖尿病発症の危険因子としての感染症の可能性が示唆されている.また一般的に糖尿病には様々な感染症が合併し,また血糖のコントロールが悪い症例においては,感染症が重症化しやすいことも事実である.糖尿病患者における易感染性,また糖尿病に特有とされる稀な感染症について紹介する.特に糖尿病患者における肺炎,糖尿病と肺結核との合併要因を示すとともに,糖尿病患者を介した肺結核の院内感染事例からの教訓について触れた.
  • 三村 俊英
    2013 年 102 巻 4 号 p. 862-868
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    関節リウマチ診療は,臨床および研究の両面において近年劇的に進歩した.その大きな原動力は,新規抗リウマチ生物学的製剤の登場である.特に早期から強力に活動性を抑えることで,今まではほとんど不可能と考えられていた関節破壊の進行抑制さえ手の届くところに来た.それと共に,早期診断,確実な活動性の評価法,残存関節炎の検出など周辺領域の進歩が顕著となった.本稿においてはこれらのトピックスを概説する.
  • 能登 洋, 後藤 温, 辻本 哲郎, 野田 光彦
    2013 年 102 巻 4 号 p. 869-874
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    2型糖尿病でがんのリスクが増加することが世界的に着目されている.日本人では特に肝臓がん・子宮体がんのリスク増加が著明である.がんのリスクが増加する機序として,高インスリン血症・高血糖の関与が提唱されている.一方,糖尿病治療薬であるメトホルミンはがん抑制作用を有することが示唆されている.近年,日本糖尿病学会と日本癌学会の専門家による合同委員会が設立され,基礎的および臨床的検討が進行している.
  • 羽田 勝計
    2013 年 102 巻 4 号 p. 875-881
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病と関連する慢性腎臓病の中心は糖尿病性腎症であり,糖尿病性細小血管症の代表である.しかし,CKD(chronic kidney disease)の概念が発表されて以降,diabetic kidney diseaseとの呼称も出現し,若干混乱していることも事実である.ただ,「微量アルブミン尿」の出現で診断すること,早期からの集約的治療が重要であることは変わっていない.同時に,アルブミン尿を超えるバイオマーカーの開発が期待されている.
  • 細谷 龍男, 大野 岩男
    2013 年 102 巻 4 号 p. 882-889
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    痛風発作,痛風結節などの臨床症状のない高尿酸血症を無症候性高尿酸血症と称する.高尿酸血症は,痛風の基礎病態であるばかりではなく,最近の研究では,高血圧や腎疾患,心血管疾患,脳血管疾患の発症・進展と密接に関係することがわかってきている.しかし,慢性腎臓病,心・脳血管疾患の発症・進展を予防するために高尿酸血症を治療することは,大規模な臨床研究による裏付けを待つ必要がある.
  • 荒井 秀典
    2013 年 102 巻 4 号 p. 890-894
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病は動脈硬化性疾患の重要な危険因子であり,狭心症,心筋梗塞,脳梗塞,末梢動脈疾患など大血管障害の予防は,患者のQOL(quality of life)維持のためきわめて重要である.本稿では,糖尿病における脂質代謝異常の特徴を理解するとともに,その治療方針について述べる.
  • 石垣 泰, 片桐 秀樹
    2013 年 102 巻 4 号 p. 895-901
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    内臓脂肪蓄積は,アディポカイン分泌異常などを介して糖尿病をはじめとする種々の代謝異常を引き起こし,肥満症の病態の基盤となる.糖尿病発症は肥満の程度に比例し,体重減少によって糖尿病の改善が認められる.欧米人と異なり,日本人は軽度の肥満でも糖尿病を発症しやすいことから,早い段階からの介入が有効である.肥満2型糖尿病の治療には,体重増加抑制作用を有するメトホルミンやインクレチン関連薬が有用である.
  • 綿田 裕孝
    2013 年 102 巻 4 号 p. 902-906
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病は動脈硬化性疾患の危険因子の一つであり,高血糖の程度が軽い境界型でもリスクが増加する.糖尿病の治療目標は糖尿病の人でも健康な人と変わらない予後と生活の質を確保することであり,そのためには動脈硬化性疾患発症,進展の予防が極めて重要な課題である.本稿では,その目標達成に必要な脂質,血糖,血圧リスク管理とスクリーニングに必要な動脈硬化診断法に関して概説する.
  • 岡田 洋右, 森 博子, 田中 良哉
    2013 年 102 巻 4 号 p. 907-913
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病治療の最終目的は合併症制御による健康寿命の確保である.糖尿病では骨粗鬆症は他の合併症ほど認知されていない現状がある.しかし,骨密度が低下している1型糖尿病のみならず,骨密度が保たれている2型糖尿病でも骨折リスクが高いことが明らかとなっている.骨折によりquality of life,および生命予後は悪化するため,骨粗鬆症は重要な合併症である.本稿では糖尿病における骨代謝病態,治療戦略について当科のデータを踏まえて概説する.
  • 堀江 重郎
    2013 年 102 巻 4 号 p. 914-921
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    男性更年期障害の低テストステロンによる症候であるLOH(late onset hypogonadism syndrome)症候群は2型糖尿病に高頻度に見られる.テストステロンは糖代謝,脂質代謝に関与し,またテストステロン低値は,糖尿病,メタボリック症候群のリスク因子である.テストステロン補充療法は筋肉量を増やし,また耐糖能を改善する.LOH症候群は,男性糖尿病患者の生活の質や健康増進を高める上で重要な疾患である.
II.最近の話題
座談会
MCQ
今月の症例
医学と医療の最前線
  • 鈴木 律朗
    2013 年 102 巻 4 号 p. 979-985
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    EBウイルス関連リンパ増殖性疾患(EBV-LPD)は,EBウイルスが感染したリンパ球が体内で増殖する疾患の総称である.慢性活動性(CAEBV),劇症型,進行性成人発症型(PAEBV),移植後(PT-LPD)という4つの型が知られている.発症年齢や伸展様式が異なるものの,自然経過では最終的にはEBウイルス関連の血液腫瘍,白血病またはリンパ腫に移行して不帰の転帰を取る.適切な早期診断と,化学療法や造血幹細胞移植によって白血病・リンパ腫への移行を食い止めることが必要である.これらEBV-LPDは欧米では頻度が極めて低く,本邦からのエビデンスと情報発信が重要である.末梢血中EBV-DNAコピー数が診断・病勢の変化・治療反応性の判断・予後予測・再発の判断に有用であり,一日も早い保険収載が望まれる.
  • 磯部 光章
    2013 年 102 巻 4 号 p. 986-993
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/10
    ジャーナル フリー
    高安病は大半が若い女性が罹患する疾患であり,症状が非特異的であるため,長く診断されずに経過することが多い.大動脈とその分枝に狭窄,閉塞が生じ臨床症状を呈する大型血管炎である.脳虚血発作や大動脈弁閉鎖不全,大動脈瘤,心不全,失明,腎不全など重篤な合併症が知られている.最近は画像診断の進歩で早期発見が可能となった.特にMRA,CTによる閉塞,狭窄の診断が有用である.炎症の局在診断にはFDG-PET/CTが感度,特異度とも高い.治療には副腎皮質ホルモンが使われるが,過半数はステロイド抵抗性であり,免疫抑制薬を使用するケースが増えている.難治例には新しい生物学的製剤の使用も報告されている.診断・治療の進歩により予後は格段に改善し,主要血管の閉塞例や失明,透析などの症例は減っている.血管内治療,特にステント治療は再狭窄率が高率であり,その有効性は確立していない.以前に増して早期診断・早期治療が重要となってきている.
専門医部会
シリーズ:内科医に必要な救急医療
シリーズ:「一目瞭然!目で診る症例」
第16回東海支部専門医部会教育セミナーまとめ
シリーズ:日本発臨床研究の紹介と反省点を語る
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