日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
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104 巻 , 8 号
選択された号の論文の25件中1~25を表示しています
内科学会NEWS
目次
特集 Parkinson病の治療 内科医に必要な新しい知見
Editorial
トピックス
座談会
MCQ
特別連載 新しい内科専門医制度の実施にあたって
今月の症例
  • 髙橋 佑介, 日根野 晃代, 阿部 隆太, 吉田 拓弘, 石井 亘, 池田 修一
    2015 年 104 巻 8 号 p. 1635-1638
    発行日: 2015/08/10
    公開日: 2016/08/10
    ジャーナル フリー

    症例は57歳,女性.3年前より紫斑,血尿で発症した顕微鏡的多発血管炎(microscopic polyangiitis:MPA)で加療されていたが,尿崩症,頭痛,脳神経麻痺が出現,CRP,MPO-ANCAが再上昇した.胸部CTで肺多発結節影,脳MRIで硬膜肥厚,下垂体腫大を認め,ステロイド増量,免疫抑制剤投与で改善した.本例は当初顕微鏡的多発血管炎に典型的であったが,多発血管炎性肉芽腫症に病態が移行した.また,MPO-ANCA陽性血管炎に尿崩症を来たすことは極めて稀であり,貴重な症例と考えられた.

  • 山口 朋禎, 鴫原 祥太, 板倉 潮人, 本郷 公英, 木下 賀央里, 春原 沙織, 佐藤 純平, 臼杵 二郎, 佐藤 直樹, 弦間 昭彦
    2015 年 104 巻 8 号 p. 1639-1645
    発行日: 2015/08/10
    公開日: 2016/08/10
    ジャーナル フリー

    オウム病は比較的稀な感染症である.今回,知的障害者授産施設において,βラクタム剤が無効である原因不明の肺炎が集団発生した.近隣病院や保健所との速やかな連携と遺伝子診断により,施設内に生息していたハトの糞害によるオウム病の集団発生と診断し,適切な抗菌薬治療により全例が治癒した.オウム病は特殊な環境下では,集団発生する可能性があり,注意が必要である.

  • 三浦 俊哉, 仲里 信彦, 永田 恵蔵, 篠原 直哉
    2015 年 104 巻 8 号 p. 1646-1651
    発行日: 2015/08/10
    公開日: 2016/08/10
    ジャーナル フリー

    慢性粘膜皮膚カンジダ症(chronic mucocutaneous candidasis:CMCC)は,小児期から繰り返す粘膜・皮膚のカンジダ感染症およびその家族歴から疑われる.一方で,一般成人のカンジダ感染症は免疫不全や抗菌薬使用に関連して発症することが多い.今回,成人女性の再発性のカンジダ食道炎・口内炎の病歴からCMCCと診断し,遺伝子検査にてsignal transducer and activator of transcription 1(STAT1)変異を認めた.粘膜・皮膚のカンジダ感染症を繰り返している患者の家族歴を含めた病歴聴取が重要であった.

医学と医療の最前線
  • 小川 愛子, 松原 広己
    2015 年 104 巻 8 号 p. 1652-1657
    発行日: 2015/08/10
    公開日: 2016/08/10
    ジャーナル フリー

    1999年に日本で最初の肺高血圧症治療薬が発売され,以後,複数の薬剤が発売されるに至り,肺高血圧症の治療は大きく変貌した.2013年に第5回肺高血圧症ワールドシンポジウムが開催され,新たなガイドラインが示された.さらに,2014年には,4年ぶりに新たな肺高血圧症治療薬が2剤日本で承認された.本稿では,肺動脈性肺高血圧症と慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対する治療薬について,この2剤を中心に概説する.

  • 岡田 浩一
    2015 年 104 巻 8 号 p. 1658-1664
    発行日: 2015/08/10
    公開日: 2016/08/10
    ジャーナル フリー

    腎線維化は慢性腎不全に対応する尿細管の萎縮と間質の線維化を主体とした組織変化であり,末期腎不全への進行を阻止するための良い治療標的と考えられる.腎線維化の進展には蛋白尿や虚血・低酸素による尿細管上皮細胞の病的な活性化が関与しており,NFκB経路などの細胞内情報伝達系を介して,TGF-β1などの線維化促進性のメディエーターが産生・放出され,間質領域に線維芽細胞が誘導されて病巣が形成される.治療介入のポイントとしては,線維化抑制性のメディエーター産生を誘導する細胞内情報伝達系の賦活化(例:bardoxolone methylによるNrf2経路の活性化)や線維化促進性メディエーターの作用阻害(例:pirfenidoneによるTGF-β1作用の阻害)などが想定され,様々な基礎・臨床研究が進行中である.腎線維化の進展・消褪を定量的に評価するためには,現状では腎生検が必須であるが,今後はより低侵襲性の画像検査(例:機能的MRI)やバイオマーカーによる評価が期待されている.

  • 藤尾 圭志
    2015 年 104 巻 8 号 p. 1665-1671
    発行日: 2015/08/10
    公開日: 2016/08/10
    ジャーナル フリー

    自己免疫応答の誘導には遺伝素因と環境要因の関与が考えられている.次世代シークエンス法により,これまで培養できなかった微生物の遺伝子が解析できるようになり,環境要因としての微生物の自己免疫応答への影響について急速に知見が集積されつつある.微生物は,抗原が宿主の自己抗原に対する免疫応答を惹起するmolecular mimicry,炎症性または抑制性サイトカインの誘導,代謝産物によるCD25陽性制御性T細胞の誘導,などにより自己免疫応答を修飾することがわかってきた.そのような場合に,特定の微生物の存在の有無が重要なのか,微生物の総体としてのバランスの偏倚が重要なのかは今後の課題であるが,微生物の関与を遺伝素因と統合して理解することで,自己免疫疾患の理解が進むことが期待される.

専門医部会
第19回東海支部専門医部会教育セミナーまとめ
シリーズ:患者の言葉・身体所見を読み解く
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