日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
113 巻, 2 号
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内科学会NEWS
目次
特集 心血管カテーテル治療の最前線
Editorial
トピックス
MCQ
今月の症例
医学と医療の最前線
  • 荒井 秀典
    2024 年 113 巻 2 号 p. 277-282
    発行日: 2024/02/10
    公開日: 2025/02/10
    ジャーナル フリー

    “サルコペニア”とは,骨格筋量減少と筋力低下を意味し,その有病率の高さ,有害健康転帰への影響の大きさなどから,現在注目されている疾病の一つである.幾つかの国際的なワーキンググループによりサルコペニアの判定基準が報告されているが,我々はアジアサルコペニアワーキンググループ(AWGS)において,アジア人用の診断基準を策定してきた.2014年より骨格筋量,握力,歩行速度などによりサルコペニアを判定することとしているが,2019年の改訂版において一般診療でも診断が可能なように修正した.対策方法としては,レジスタンス運動の実施とたんぱく質(アミノ酸)の摂取が推奨されており,これらにより骨格筋量増加,筋力増強,身体機能改善効果が得られることが示されている.今後,基礎研究・臨床研究の進展により,エビデンスに基づく適切なサルコペニアのマネジメントが実施されることが望まれる.

  • 及川 洋一, 島田 朗
    2024 年 113 巻 2 号 p. 283-290
    発行日: 2024/02/10
    公開日: 2025/02/10
    ジャーナル フリー

    わが国では長年HbA1cに加えてインスリン療法中の患者を中心に血糖自己測定(Self-Monitoring of Blood Glucose:SMBG)による糖尿病の自己管理が行われてきた.しかし,HbA1cは過去の平均血糖値の指標であること,SMBGでは血糖の日内変動を点でしか評価できないことから,血糖変動を意識した血糖管理を行うには限界があった.そのような中,わが国では2009年に皮下間質液中のグルコース値(センサーグルコース値)を持続的に測定できる連続皮下ブドウ糖濃度測定器(continuous glucose monitoring:CGM)が実用化され,血糖変動を線で把握し,より正確に評価することが可能になった.近年はCGMのデータを活用したTime in rangeの概念が普及しつつあり,血糖変動を加味した血糖コントロール状況の評価も容易になった.また,リアルタイムCGMの開発に伴い高/低センサーグルコースアラート機能やその予測アラート機能,さらには低血糖前一時停止機能つきインスリンポンプなども登場し,より血糖変動の少ない安全かつ厳格な血糖管理を目指せるようになった.

専門医部会
シリーズ:一目瞭然!目で診る症例
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