日本内科学会雑誌
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48 巻 , 1 号
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  • 小池 繁夫
    1959 年 48 巻 1 号 p. 1-12
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/02/22
    ジャーナル フリー
    酸素吸入による呼気N2濃度分析を換気異常のある病態者に応用するに当つては, 未だ種々の問題が残されている. 著者は特に一回呼吸法に注目し健常者, 慢性肺疾患々者に於ける測定時の諸条件を吟味し, 本法を補遺すると共に臨床応用上の価値を評価する目的で研究を行なつた.
    呼吸回路を含めた器械 (特にN2-Meter) についての特性を検討し, N2分析値に及ぼすそれらの影響を確かめた. 酸素一回呼吸法によつて呼吸死腔・肺胞気N2濃度勾配及び呼気終末N2濃度の測定を行なつた. 呼気終末N2濃度値にもとづいて残気量/全肺気量比率, 残気量, 全肺気量の算定を行なつた. 呼吸死腔値を除く他の測定値は再現性を有し, 従来の標準法と比較して有用なことを確かめた. 一回呼吸法は患者に対する負担の軽減, 検査時間の短縮, 反復検査の容易等の利点を有し, かつ多目的性を具備する点から臨床応用上有意義と考える.
  • 菅野 茂雄
    1959 年 48 巻 1 号 p. 13-23
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/02/22
    ジャーナル フリー
    空洞の病態生理研究の一環として, カテーテル型サーミスター温度計を, 経気管支鏡的に空洞内に挿入し, 空洞内温度を測定し, 種々の観点より病態生理学的に観察してつぎの結果をえた.
    結核性空洞内壁温度は36.7-37.7℃の領域にあり, 直腸温と対応健側気管支末梢部粘膜温とのほゞ中間にあリ, 直腸温の上昇につれて上昇する. 空洞入口部・内腔および同内壁の各部の温度差はない. また空洞の大小による温度差もなく, かつ正常呼吸による温度変動も認められない. 空洞内温度は空洞の所在部位が, 肺門より末梢部にあるにしたがい高温の傾向を呈し, 同一深度では左右肺別の温度差はない. 空洞周囲病巣部気管支粘膜温度はその対応健側末梢気管支粘膜温と等温か, または軽度の高温を呈する. 空洞へのサーミスター到達率 (挿入率) は有空洞例の約45%であり, 拇指頭大程度の小空洞にも挿入可能である.
  • 岩佐 政子
    1959 年 48 巻 1 号 p. 24-32
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/02/22
    ジャーナル フリー
    正確な全体水量を知るために, 同一人について重水法, NAAP法および体比重法の三種の方法を併用して, 全体水量を測定した. 三方法による全体水量値は, 算術平均では重水法によるものが最大であるが, 推計学的に三方法間に有意差は認められなかつた.
    男子および女子の全体水量の平均は, それれぞ62.1%体重, および55.2%体重を得た. 全体水量と身長および体表面積との間には, それぞれ有意の相関を認めた.
    邦人男子と米人男子の全体水量を比較すると, 米人の平均は若干小さい値を示すが, 等しい栄養状態の対象のみを比較すると, 両国人間に差は認められない.
    全体水量より体組成を計算したが, 基礎体量, 脂肪量および固形量は, 男子でそれぞれ84.8%, 15.2%, 22.7%, 女子では75.4%, 24.6%, 20.2%であつた. 脂肪量のみ女子に大で, 他の組成は男子に大であつた.
  • 田中 宏
    1959 年 48 巻 1 号 p. 33-50
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/02/22
    ジャーナル フリー
    発熱反応における網内系の機能を研究する目的で, 著者の創意を加えた方法を用いて動物実験を行なつた.
    従来行なわれている網内系機能検査法には問題点が多い. 著者はCongored改良法により網内系臓器の異物摂取の量をはかり, 発熱物質投与時の網内系機能亢進をたしかめ, さらに標識発熱物質投与により実際に網内系臓器に発熱物質が多くとられていることをみとめ, 最後に豚コレラ菌感染症により静注された生菌が, 網内系臓器に摂取されていることをみとめ, かつ機能の亢進をたしかめた. 発熱物質投与ならびに感染症における以上の実験にみられる発熱時の網内系機能亢進についての検討, 文献学的考察から, 網内系は生体反応において大きな意義を有することを明らかにした.
  • 小笠原 道夫
    1959 年 48 巻 1 号 p. 51-64
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/02/22
    ジャーナル フリー
    実験的に得られる高γ-グロブリン血症として, 免疫及び肝硬変症を対象に選んだ. 免疫は家兎を用い, γ-グロブリンの増量と抗体価の関係, 及び種々の操作がγ-グロブリンの増加に如何なる影響を示すかを検討した. 又ラッテの実験的肝硬変症で肝臓の潅流実験を行ない肝臓自体と血清の高γ-グロブリンの関係を検討した結果, 肝硬変症に見られる高γ-グロブリン血症が, 肝組織の病像とよく平行関係を示しているにもかかわらず, 肝臓の蛋白生成能の変化に起因するものでない事を知つた.
    免疫によるγ-グロブリンの増量は従来考えられていた如き特異抗体の増量のみによるのではなく, 同時に産生される非特異的なγ-グロブリンが大きな役割を占め, 或る条件ではその両者が異なつた態度を示す事を明らかにした.
  • 中島 道夫
    1959 年 48 巻 1 号 p. 65-73
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/02/22
    ジャーナル フリー
    放射性鉄Fe59を利用し, 4例のバンチ症候群の鉄代謝を檢討して, 本症候群にみられる貧血の成因に若干の考察を加えた.
    1) 本症候群では, 循環血漿量は中等度に増加する.
    2) 本症候群では, 血漿鉄量はいずれも減少しているが, 全血漿鉄量と貧血との間には相関を認めた.
    3) 本症候群では正常値に比較して, 血漿鉄クリアランスは高度に短縮し, 血漿鉄轉換率は著明に促進し, 更に赤血球内鉄利用率は亢進していることを認めた. これらの所見は鉄欠乏性貧血の場合とよく一致している.
    4) 体表面から造血臓器内Fe59の分布の推移を測定した結果, 本症候群では, 新生赤血球が脾に抑留される傾向があることを認めた.
  • 沖野 遙
    1959 年 48 巻 1 号 p. 74-88
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/02/22
    ジャーナル フリー
    本論文は, 末梢動脈の内圧波形を忠実に長時間にわたつて記録観察した結果, その動脈系の血流状態は, 從来述べられていた内圧値の変動のみからする分折結果とは, 別の立場から考慮する必要のある点について述べている. すなわち, 内圧波形を詳細に分折すると, 内圧値のみではなく波形の変化の上に末梢動脈系の血管抵抗の変化を知ることができる. そこで内圧波形を血流抵抗の程度によつて5群に大別したが, この5群の波形は一連の関連性を有していて, 人爲的諸手段によつて血流抵抗を変化させた場合に一つの系列にそつて移行変化することを証明した. この系列はある程度まで可逆性であつて, 單に内圧値のみによつて規定されるのではなく, 單位時間内の血流量と, 末梢血管床の彈性に左右されて移行変化する. たゞ, この程度を数量化する点は刻々の血流量や末梢血管容積等の測定上, 現在, 手技上困難であるため, 本論文はこの一段階として記述した. なお, 現在, 新しい電磁流量計をもちいてこの点の定量分折を行いつつあることを付記する.
  • 1959 年 48 巻 1 号 p. 89-170
    発行日: 1959/04/10
    公開日: 2011/02/22
    ジャーナル フリー
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