日本内科学会雑誌
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55 巻 , 7 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 早石 修
    1966 年 55 巻 7 号 p. 741-752
    発行日: 1966/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 近藤 隆
    1966 年 55 巻 7 号 p. 753-759
    発行日: 1966/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    本態性高血圧症における血中corticosterone(=compound B以下Bと略す)は正常の約2倍に増加しており,一方cortisol(=compound F以下Fと略す)の増加は著明でなくF/B比の著しい低下が認められ,本症ではBがFに対し相対的な過分泌状態にあると考えられた.この傾向は30~50才の比較的若年高血圧者に著明であつた. ACTH投与に対する反応はB, Fともに本症と正常血圧者の間には差は認められなかつたが,本症ではACTH投与前後を通じてF/B比の低値が注目された.また本症ではカリウム投与によるBの増加は正常血圧者よりも著しい傾向があり, dexamethasone投与下でもカリウム投与によるBの増加を阻止しえなかつた.降圧薬による治療によりB, F/B比は3, 4, 5-trimethoxybenzol methylreserpate(レセルピン),グァネシジンのいずれでも降圧とともに正常化した.一方本症では尿中カリウムの過剰排泄傾向が著明であり,これとB増加, F/B比の低下の間に有意の相関が認められた.以上より本症の副腎においては, ACTH以外の因子たとえばカリウムのような刺激因子によつて強い分泌増加を来たすようなB分泌の励起状態が存在するものと考えられ,これは昇圧に密接に関連した可逆性め変化と推定された。またBの高値がカリウム過剰排泄と密接な関連を有しているものと考えられた.
  • 村田 佐門
    1966 年 55 巻 7 号 p. 771-788
    発行日: 1966/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    肝静脈カテーテル法を用い,健常犬の肝の物質代謝,糖負荷時の物質代謝ならびに四塩化炭素による急性中毒性肝障害犬の物質代謝にかんし検討を加えた.空腹時における健常犬の血糖値では,門脈血値が最高値を示す群がみられ,空腹時では腸管において糖を新生する可能性が窺知された.体重毎kg1gの糖の腸間膜静脈内急速負荷における動脈血,肝静脈血ならびに動脈血,ウェッジ血血糖値較差に変化が現われ,ウェッジ血,肝静脈血間には肝の調節機構が関与している如くであつた.また四塩化炭素による急性中毒性肝障害18時間後の血糖値は一様に低値をとり,低い血糖値のleve1での調節機購もさることながら,肝酵素活性の代償調節機溝の存在が推定された.さらに肝高度障害時では,総コレステロールは一般に高値を,中性脂肪は低値をとり,肝より放出の傾向にあり,燐脂質は収容の傾向にあつた.
  • 横井 敏夫, 小幡 恵一, 小笠 原四郎
    1966 年 55 巻 7 号 p. 789-796
    発行日: 1966/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    急性催眠薬中毒症の治療効果については賛否両論があり定説のないのが現状であろう.本論文ではブロムラール系薬物を主体として統計的観察を行ない致死量以下であれぱ治療効果があることを確認した.すなわち,治療開始までの時間と覚醒までの時間との問には正の相関を認め,治療までの時間が早ければ早いほど覚醒までの時間も短いことを認めた.さらに死亡率にかんしても治療が速やかなほど,その率も減少することを確かめた.なお胃洗浄の効果についてはブ系薬10gの症例について統計的に検討を加え,この程度の服用量では治療効果は認め難い結果をえた.予後の観察では発熱の状態が最も重要であり,発熱と覚醒までの時間には正の相関があり,高い発熱を示す例は覚醒時間も延長することを認めた.とくに40°C以上発熱した症例は予後も不良であり,死亡する確率も高いことを認めた.
  • 萩原 忠文, 田辺 潤一, 勝呂 長, 有山 雄基, 広原 公昭, 松崎 正一, 桜井 勇
    1966 年 55 巻 7 号 p. 797-803
    発行日: 1966/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    腸管からの吸収,代謝面にたいする検査法の進歩は,吸収不全症候群(malabsorption syndrome)の病態生理をより明白にしつつある.ことに蛋白の代謝面からよく究明されているが,蛋白喪失性胃腸症(protein-losing gastroenteropathies)なる1群の疾患群は,腸管の吸収障害によるものである.この蛋白喪失性胃腸症の原因となる基礎疾患として, celiac disease, sprue,限局性大腸炎, Whipple's disease, Menetrier's disease,小腸リンパ管拡張症(心不全によるものも含む)などが報告されている.本症候群は臨床上,著明な低蛋白血症,とくに低アルブミン血症のほか,浮腫,脂肪便,貧血などを呈することが特徴である.最近,われわれは26才の男性で,数年にわたる下肢の浮腫,貧血などを示し,さらに低蛋白血症(3.98g/dl)をきたした1例を経験したが,後腹膜リンパ管造影によつて,リンパ管拡大像をみとめ,開腹手術でリンパ管拡張症を確認したが,術後乳糜性腹水貯留と血清肝炎とを併発し,術後75日目に死亡した.本症例は単純なるリンパ管拡張症ではなく,剖検によつて,腸間膜さらには肝,脾にもリンパ管腫(lymphangioma)があり,このためにいわゆる二次的に小腸リンパ管拡張症(intestinal lymphangiectasia)をきたしたことも興味ある点であり,蛋白喪失性胃腸症について二,三の文献的考察を試みて報告する.
  • 亀山 正邦, 寺沢 富士夫, 倉持 衛夫, 村勢 敏郎
    1966 年 55 巻 7 号 p. 804-808
    発行日: 1966/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    1)68才,女.入院2カ月前より頭痛,発熱,全身倦怠,食欲不振等を訴えた.両側の側頭部に怒張せる浅側頭動脈を触れ圧痛あり,この動脈の生検診断は巨細胞性動脈炎であつた.中等度の貧血,赤沈の高度促進,血清蛋白分画におけるα2およびγ-globulinの増加あり, C-反応性蛋白(卅),各種のリウマチ反応陰性, LE細胞(一),生検動脈の蛍光抗体法による検索でγ-globulinに特異な蛍光を証明せず.大動脈造影法で,大動脈弓部動脈群に狭窄ないし閉塞をみず,本例は,わが国で報告された定型的側頭動脈炎の第1例であるとみなされる. 2)側頭動脈炎,脈なし病あるいは高安病等は,広義の結合織疾患に含まれる.しかし臨床的には,これらを区別して扱う方が,現在の段階では便利と考えられる. 3)本症は種々なる点で他疾患と誤られ易い.確診には動脈生検が必要である.本症への関心が高まるにつれ,報告例の増加することが期待される.
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