日本内科学会雑誌
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57 巻 , 6 号
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  • 河野 喜一
    1968 年 57 巻 6 号 p. 607-616
    発行日: 1968/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    健常者および諸種出血性素因を有する患者血小板の微細構造を観察中に,一種の興味ある構造を発見した.これは機能的にも,形態的にも,従来発見されている諸構造とは様相を異にする管状構造である.すなわち細胞膜に開口しており,終末部は糸粒体,α顆粒,空胞などに連絡していて,これを介して血小板内外の物質代謝が行なわれていることを充分に想像させる.
  • 住吉 右光
    1968 年 57 巻 6 号 p. 617-632
    発行日: 1968/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    NPNをurea N, uric acid N, amino acid N, creatinine N, creative Nの5組成に分析し,腎疾患に基づく高室素血症でNPNが増量する際に各組成がどの様な分布で増量するか,またどの様な排泄態度をとるかを検討した.さらに間歇的腹膜潅流施行例ではNPNおよび各組成の腹膜における移行を検討した.その結果NPN増量に際して, amino acid N, creatine Nはあまり変化しないが, uric acidは, urea N, creatinineと同様にある程度根関して増量する.腹膜での移行はurea N, uric acid N, creatinineは滲透により比較的すみやかに移行する.またamino acid Nの潅流液中への移行は見られるが,一定の傾向はなく,またcreatineの移行には限界がある如くであつた.
  • 吉田 忠義
    1968 年 57 巻 6 号 p. 633-643
    発行日: 1968/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    近年になつてエレクトロニクスの進歩に伴ない,電子計算機の技術も大きな進歩がもたらされ,これを医学の諸分野に応用するような機運になつて来た.著者は体知覚性誘発脳波を臨床神経学の診断に応用することを目的として,ジギタル型電子計算機を用いて頭皮上から,誘発脳波を導出し,健康者については,再現性,一般誘発脳波の特微,誘導部位,左右頭皮の比較,左右頭皮の同階誘導,開眼時と閉眼時との比較,刺激の強さの変化による比較,定間隔刺激とランダム刺激との比較などの基礎的条件での検討,神経疾患では知覚障害を伴なわぬ片麻痺,知覚障害を伴なう片麻痺,脊髄癆,頚部脊椎症,糖尿病性ノイロパチー. Guillain-Barré症候群およびCharcot-Marie-Tooth病等について検討し,異常誘発脳波を証明した.以上より誘発脳波の研究は体性知覚の研究に役立ち,かつ臨床神経学の体知覚能の検査の重要な補助的手段となると結論した.
  • 木村 栄一, 牛山 清司, 菊池 英雄, 馬淵 原一
    1968 年 57 巻 6 号 p. 644-655
    発行日: 1968/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    心拍数の増加が心筋酸素消費量の増加をきたし,狭心症患者にST降下ないし狭心痛発作を誘発するとの想定のもとに,安静時心電図に異常なき狭心症25例にisogroterenolの点滴静注を行ない,その21例にST降下, 15例に狭心痛の発生をみた.健康対照4例では同程度の心拍数増加にかかわらず, ST降下は出現しなかつた.上記25例におけるMaster運動試験成績は, ST降下13例,狭心痛発生4例であり, isoproterend点滴静注に比し低い陽性率であつた,このことは,本薬点滴静注が狭心症の客観的診断法として利用されうることを示唆する. isoproterenolにより誘発された狭心痛ならびにST降下はβ-遮断薬により抑制された. nitroglycerin投与はisoproterenolによる狭心痛を抑制したが, ST降下にたいしてはそれほど有効でなく,ことにisoproterenol点滴静注後に与えた時には, ST降下の改善に全く効果がなかつた.
  • 沼野 藤夫, 久保田 昌良, 島本 多喜雄, 神山 隆一
    1968 年 57 巻 6 号 p. 656-664
    発行日: 1968/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    心臓内に腫瘍が発生または転移することはそれ程まれではないが,一般に無症状に経過する場合が多いため,その臨床症状にかんする検索は未だ充分とはいえない,われわれは転移性細綱肉腫瘤が右心房内腔にぶら下がるように発育して超鶏卵大に達し,これが起立時や右下側臥位などで上下大静脈口を圧迫して上下大静脈から右心房内腔への血流の還流障害をおこす結果生じたものと解せられる一連の臨床症状を呈した1症例を経験した.本腫瘤は三尖弁口にまでは達しえず, ball-valve syndromeとは異なる“右心房充塞症候群”と新しく命名しうる症候群をもつた症例と解せられた.
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