日本内科学会雑誌
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62 巻 , 10 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 大槻 真, 森 頴太郎, 立岩 誠, 日下 孝明, 佐古田 雅弘, 馬場 茂明
    1973 年 62 巻 10 号 p. 1346-1351
    発行日: 1973/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    GlucocorticoidsのTSH分泌に及ぼす影響を,合成thyrotropin releasing factor (TRF)を用いて検討した.この結果glucocorticoidの少量短期投与は少量TRFに対して過大反応を示した.一方glutocorticoidの大量段与,あるいは少量長期投与は,視床下部だけではなく,下垂体レベルにも作用して,TSH分泌を抑制した.Gushing's syndromeyこおいてもglucocorticoid長期投与症例と同様TSH分泌は抑制された.このような症例においてもTRF量を増せば正常に近いTSH分泌を認めたし,またCushing's syndromeでは腺腫摘除後には,正常のTSH分泌を認めたことにより,glucocor-ticoidにより視床下部一下垂体一甲状腺系に及ぼす抑制作用は可逆的なものであると思われる.
  • 渡辺 静一
    1973 年 62 巻 10 号 p. 1352-1365
    発行日: 1973/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Pancreozymin-secrtin試験は膵外分泌機能検査として用いられているが,膵と量も関連のある肝,胆道疾患について上記試験を行ないその臨床的意義について種々の角度より検討を加えた.対象は正常25例,肝硬変20例,慢性肝炎42例,胆石症32例,胆のう炎33例,慢性膵炎42例の計194例で,肝硬変群で液量の増加と各分画にわたる黄疸指数の高値を認め,secretinの肝での不活性化の遅延が推測された.またアミラーゼは他の疾患群と差がなく,アミラーゼ合成分泌異常はそれ程著明でないと考えられた.胆石症と胆のう炎では,胆のう炎に,より著明な膵外分泌機能低下を認めた.また黄疸指数の高値が認められ,これは胆のう収縮能異常によると考えられた.肝疾患でのアルコールの肝,膵に及ぼす影響については,とくにアルコール多飲との関連は証明できなかつた.
  • 北本 清
    1973 年 62 巻 10 号 p. 1366-1377
    発行日: 1973/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ヒトの剖検47および生検5の計52症例について,Epon包埋による薄層切片を用いて腎の旁糸球体顆粒係数(JGI),旁糸球体細胞数(JGCC/G)を観察し,同時に腎組織中レニン活性(RRA)生前の血漿レニン活性(PRA),血圧および血清Na濃度などを測定した. RRA, JGIおよびJGCC/Gのそれぞれの間に低い正の相関がみられた.本態性高血圧症および慢性腎炎による腎不全ではJGCC/Gは有意に高値であつた.萎縮腎でもRRAは対照と変らずJGI, JGCC/Gは高値であり,ネフロンの代償性肥大と異所性レニン産生も考えられた.腎血管性高血圧症,悪性高血圧症ではレニン値は高く,JGCC/Gも著明な高値であつた.高血圧のない,浮腫,低Na血などのあつた症例ではJGIは有意の高値を示し,高血圧疾患と同じような高レニン値を示す症例でも,旁糸球体細胞に比べてその顆粒の増加がより著名であつた.
  • 大原 弘通, 細川 幸夫, 細川 英明, 前田 修一, 和田 武雄, 石井 禎郎
    1973 年 62 巻 10 号 p. 1378-1384
    発行日: 1973/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    26才と22才の兄弟にみられたethano1-induced hypoglocemiaの2症例を経験したので報告する.発見の最初のきつかけは,症例1(弟)が飲酒後低血糖昏睡を起こして入院したことによる.入院後の諸検査ならびにethanol負荷試験によつて本症が確認された.家族について50g GTTを施行したところ,次兄(症例2)の血糖値が異常に低値を示し,問診によつて前日飲酒したことが判明し,入院精査によつて同様の確診を得た.本邦のみならず,本症を同胞内に見出した報告は諸外国にも例をみないところから,稀有な症例として発表したが,なお患者自身がこのことを自覚していない場合には,酒酔に加わる意識消失によつて生命に対する危険性も大きい.その成因としては,飢餓時の飲酒によつて起こり易く,糖原の欠乏と糖新生の低下がその主因と考えられているが,関連して得られた知見を総合して考察を加えた.
  • 大谷 逸子, 宮森 勇, 井村 優, 竹田 亮祐
    1973 年 62 巻 10 号 p. 1385-1390
    発行日: 1973/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    急性特発性多発性神経炎はGuillainらの報告以来多くの名称で記載され,種々の亜型の存在が報告されているが,心病変の合併にかんする詳細な報告は殆どなく,心拡大,心電図異常等の所見を生前にとらえた症例は見当らない.本症例は運動時動悸,下肢の運動麻痺,嗄声を主訴とした15才の男子で,下肢の知覚低下,筋の圧痛,腱反掛の消失を認め,経過中上気道感染を示す症状があつた.入院時心拡大と心電図上STの水平下降,CPKの上昇があり心筋炎の合併と考えた.心電図および心拡大の改善に続いてCPKも正常化したが神経学的異常のうち腱反射の消失,知覚障害,歩行障害は3ヵ月後も持続した.腓腹神経は電顕的に高度の髄鞘および軸索の崩壊を示し,再生線維と考えられる無髄線維の出現,Schwann細胞の反応,膠原線維の増加が認められた.
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