日本内科学会雑誌
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70 巻, 11 号
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  • 岸本 進
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1487-1489
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 岸本 忠三
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1490-1493
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 坂根 剛
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1494-1499
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 谷本 潔昭
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1500-1504
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 満屋 裕明
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1505-1511
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 菅井 進
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1512-1516
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
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  • 真弓 忠
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1523-1525
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
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  • 圓山 アンナ, Charles A. Nugent, 荻原 俊男, 波多 丈, 三上 洋, 中丸 光昭, 熊原 雄一
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1526-1530
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ヒト本態性高血圧の病因の一つとして,遺伝的な生体膜,特に心筋血管平滑筋膜におけるイオン透過性の亢進が,筋の過収縮をもたらし,その結果末梢血管抵抗が増加し,血圧が上昇することが,高血圧自然発症ラット(SHR)の研究より推測される.今回赤血球を用いて,赤血球内Na+, K+イオン濃度を測定し,以下の成績を得た.本態性高血圧症者の赤血球内ナトリウム濃度(RBC-Na+)は高血圧の家族歴を有しない正常血圧者に比し有意に高く,またRBC-Na+は収縮期血圧と弱い正相関を示した.細胞内Na+濃度は細胞膜イオン透過性異常を反映し,本態性高血圧症の病因病態に関与することが示唆された. RBC-Na+は男女差がなく,体重,年令と相関を示さなかつた.変換酵素抑制薬captoprilを1年以上単独投与した本態性高血圧症患者のRBC-Na+は,未治療群と同様に正常血圧者群のそれより高く,臨床上用いられる治療量では, SHRこ投与した際みられた膜イオン透過性の改善を示さなかつた. estrogen製剤経口避妊薬服用中に高血圧を発症した女性群のRBC-Na+およびRBC-Na+/K+は正常血圧にとどまつた服用女性群および服用していない正常血圧対象群に比し有意差はなかつた.片側腎摘後にDOCA-salt負荷により,高血圧を発症したratのRBC Na+/K+も非昇圧群に比し有意差を認めなかつた.
  • 一瀬 白帝, 丸山 征郎, 今隈 満, 新名主 宏一, 井形 昭弘
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1531-1536
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    1977年4月より, 1980年2月迄の約3年間に当科で凝血学的screening検査を行なつた1500例中40例が松田の汎発性血管内凝固症候群(DIC)の基準をみたし,臨床症状もこれを支持するものであつたので,それらの症例につき基礎疾患と各種の凝固線溶系のparameterについて検討を加え次の結果を得た, (1)基礎疾患は諸家の報告と同様,悪性腫瘍と白血病が多かつた. (2)従来DICの基礎疾患としての記載の少ない脳血管障害4例が含まれていた.これらの症例では1例が急性肺炎を伴つていたほかは,いずれも脳血栓,脳塞栓,脳出血以外の基礎疾患は認められず,脳血管障害自体がDICを誘発したと考えられた. (3)凝固線溶のparameterの多くは消費性に減少していたが,従来診断的価値が高いとされてきた凝固第VIII因子活性(F VIII ACT)の低下は著者らの症例では僅か6%にしか見られず,大多数の症例では正常あるいは増加を示した.これに対して第VIII因子抗原量(AGN)は著明に増加しており,比活性(ACT/AGN)は低下していた.このF VIII ACT, AGNの変動は,主にDICのtriggerによつて活性化されたthrombinとplasminのproteolysisに起因すると考えられるが,ある種の病態では膵・白血球由来のproteaseが関与する可能性も否定できず, DICにおいてF VIII ACTが低下するという従来の見解には再検討の余地があることを指摘した.
  • 中林 公正, 有村 義宏, 吉田 雅治, 長沢 俊彦
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1537-1546
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    SLEやvirus感染症に出現する抗リンパ球抗体は,疾患の発症や進展に重要な役割を担つていると言われている.著者らは今回,ループス腎炎26例と原発性糸球体腎炎42例で,抗T細胞抗体をE rosette形成阻止法で検索した.また,この抗T細胞抗体とリンパ球subsets,マクロファージ,抗好中球抗体,血中immune complexとの関連性について検討した.その結果,ループス腎炎では抗体陽性率80%,抗体価平均値49%であり,活動性腎炎で特に抗体陽性率,抗体価とも高値であつた.原発性糸体腎炎では,ループス腎炎に比較して抗体陽性率,抗体価とも低値であつた.抗体陽性率,抗体価の順位は,膜性増殖性腎炎,微少変化腎炎,膜性腎炎, IgA腎炎の順であり,溶連菌感染後急性糸球球体腎炎では陰性であつた.抗体価はネフローゼ期,血尿期に出現し易く,これらの症状の寛解期には消退した.この抗体活性は, IgM分画に存在し, cold reactiveであつた.抗体陽性時には末梢血T, Tγ細胞は減少し,マクロファージは増加し,血中immune complexも増加していた.抗体陰性期はこれらの値は正常化していた.この抗体と抗好中球抗体との関連性は認められなかつた.今回の成績から,抗T細胞抗体はリンパ球subsetsにcytotoxicに作用して免疫調節機構を変調させて,腎炎の発症や進展に関与していることが考えられた.
  • 長尾 忠美, 小松田 光真, 山内 邦彦, 野崎 宏幸, 有森 茂
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1547-1552
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    造血器腫瘍の治療中に頻発する感染症を予防するために,無菌室治療を行なつた.対象は昭和51年6月より昭和55年12月までに,当科に入院した急性白血病37例(骨髄性19例,単球性5例,リンパ性12例,赤白血病1例),慢性骨髄性白血病の急性転化1例,悪性リンパ腫4例(ホジキン病1例,非ホジキン病3例)の合計42例である.急性白血病の無菌室治療群の対照群として同時期に一般病室で治療を行なつた患者のうち,年令と病型が無菌室治療群のそれと相応する症例を選んだ.無菌室で治療した急性白血病の一部の症例には非吸収性抗生物質の予防的な経口投与と吸入を行ない,その他の症例には吸入のみを行なうか,抗生物質の投与を行なわなかつた.急性白血病において,無菌室治療群の感染発症率は一般病室治療群に比較して有意に(P<0.001)低率であつた.無菌環境下においては,呼吸器感染症は全くみられなかつたが, 4例に敗血症がみられた. 4例のうち2例は抗生物質の経口投与を中止した後敗血症が発症し, 2例には抗生物質の経口投与が行なわれていなかつた.またこれらの患者では,血液から分離された細菌と同種のものが便や咽頭から検出された.無菌室治療中にみられた感染症の多くは内因性感染症であり,抗生物質の経口投与が必要と考えられた.慢性骨髄性白血病の急性転化と悪性リンパ腫の症例には感染症はみられず,充分な化学療法が施行された.
  • 藤井 浩, 加納 正
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1553-1561
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    非分泌型(狭義, IgG-κ)で発症し,化学療法後に非産生型となり,さらに末期に分泌型(BJ(λ))に変貌したきわめて特異な骨髄腫例を報告した.症例は49才の男性. 1974年4月の初回入院時,末梢血液像や骨髄像に著変なく,血清や尿中にM成分は認められなかつたが,著明な骨破壊像が認められ,頭蓋骨生検および生検タッチ標本の蛍光抗体法によりIgG-κ型非分泌型骨髄腫(狭義)と診断.経過中,脊髄横断症状が出現した際に,骨髄および摘出腫瘤を蛍光抗体法やhomogenateの免疫電気泳動法で検索し,骨髄腫細胞が免疫グロブリンの産生能を失つたことを確認した.ところが,死亡2カ月前の1978年10月より急にλ型BJ蛋白が出現した.蛍光抗体法によりこの頃の骨髄中の骨髄腫細胞はλ型BJ蛋白のみを産生していることを確認した.本例の骨髄腫細胞の由来について, (1)非分泌期よりみて非産生期とBJ蛋白分泌期と2回にわたつて変異した結果生じたもの,すなわち腫瘍細胞は全経過を通じて同一のクローン由来である. (2)当初の非分泌期の腫瘍細胞とは別に新たに生じたクローンと考える.すなわち同一個体に2種の骨髄腫細胞が発生した,とする二つの見解がある.本例の場合, 2種のM成分を産生する骨髄腫にその類似点を求めることがでぎ, (1)の見解の可能性が考えられる.すなわち,腫瘍細胞は全経過を通じて同一クローン由来で,免疫グロブリンの産生・分泌態度が化学療法により変貌した可能性を考える.
  • 国本 雅也, 鳴戸 弘, 清水 純孝, 三輪 史朗, 辻 正周
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1562-1566
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    18才のインド人男子高校生で,遺伝性の疾患であるglucose-6-phosphate dehydrogenase (G-6-PD)欠乏症があり,腸チフスに罹患し著明な黄疸と貧血をきたした症例を報告した.発病初期,チフス感染と鎮痛剤による溶血は始まつていたが,肝はそれをよく代償していて顕在性黄疸にはならなかつた.やがて病状の進展とともに腸チフスによる肝障害で胆汁分泌排泄障害がおこり,直接型高ビリルビン血症を示す著明な黄疸を生じたものと考えられた.日本人でのG-6-PD欠乏症は0.1~0.5%程度であるが,インド人では3~19%で1),同じ疾患でも,人種,地域により遺伝的要素もまた変わつてくることに留意し,投薬も細心の注意が払われなければならない.また今日我が国では発生の少ない腸チフスであるが,その症状の多様性には十分注意すべきである.
  • 田村 哲生, 坪田 輝彦, 中田 安成, 木村 郁郎
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1567-1572
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    サルコイドーシスの罹患年令層は20才台が最も多く,高令者には比較的少ないとされ,また罹患臓器はリンパ節,肺,肝,皮膚,脾,眼などで頻度が高く,骨髄病変の頻度は低いとされている.われわれは, 79才の高令で,汎血球減少症,肝機能異常を主徴候として発症し,全身衰弱著明なため肝生検はできなかつたが,骨髄穿刺検査で類上皮細胞結節を認め,これが診断の端諸となつた高令者サルコイドーシスの1例を経験した.本例は,骨髄穿刺検査で有核細胞数が著減し,塗抹標本では類上皮細胞は検出し得なかつたが,そのclot sectionにて非乾酪性類上皮細胞結節を認めた.さらに,続いて行なつた前斜角筋リンパ節生検にて典型的なサルコイドーシス病変を証明し,サルコイドーシスと診断した.入院後,貧血および血小板減少は進行姓であつたが,ステロイド投与により著明に改善,また骨髄における類上皮細胞も著しく減少,有核細胞数も改善した.一般にサルコイドーシスにおける血球減少は脾機能亢進によるとされているが,本例では脾腫は軽微であり,一方,ステロイド投与による血球減少の改善は,骨髄サルコイド病変の消失ならびに骨髄有核細胞数の増加とほぼ平行しており,本例における汎血球減少は骨髄サルコイド病変に起因すると考えられた.また本例ではアルカリフォスファターゼ値が20.7単位(Bessey Lowry法)と異常高値を呈し,肝サルコイド病変の存在が強く示唆された.
  • 小田桐 恵美, 出村 博, 出村 黎子, 野村 馨, 肥塚 直美, 成瀬 光栄, 鎮目 和夫, 田中 芳雄, 大内 広子
    1981 年 70 巻 11 号 p. 1573-1580
    発行日: 1981/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    妊娠により臨床症状の著明な悪化をみ,妊娠中絶により臨床症状の改善をみたCushing症候群の1例を経験した.さらに本例について妊娠に伴うCushing症候群の増悪因子についても,若干の検討を加えたので合わせて報告する.症例は満月様顔貌,全身倦怠感を主訴として来院した28才,主婦.昭和47年尿路結石.昭和49年重症妊娠中毒症にて第1子妊娠中絶.昭和51年第2回妊娠中に主訴が増悪したため入院精査.血漿cortisoi (以下F),尿中遊離Fは共に高く日内変動が無く, dexamethasone大量にても抑制の認められない腺腫型の反応を示した.本例の臨床経過は妊娠2カ月頃より徐々に増悪したと考えられ,妊娠中毒症状も高度のため妊娠5カ月にて中絶術施行.中絶後は血漿,尿中遊離F共に急速に下降し,変動していた血圧も140/100mmHg前後に安定.中絶後cushing症候群の妊娠による増悪因子について検討した.まずHCGは血中hormone動態に変化をきたさなかつたが, estrogenでは血圧の上昇,血漿,尿中遊離Fの軽度上昇が認められた.さらに娩出時の胎盤をPayne法にて抽出したところACTH活性が証明された.本例はACTH反応型腺腫であつたが, estrogenとACTHの同時投与による血漿および尿中遊離Fの相乗的増加は明らかではなかつた.以上より本例の妊娠によるCushlng症候群の増悪因子の一つはestrogenであり,その他胎盤性ACTHや妊娠時の種々のfactorが本例の臨床症状をmodifyしたものと推測された.
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