日本内科学会雑誌
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71 巻 , 6 号
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  • 亀山 正邦
    1982 年 71 巻 6 号 p. 745-758
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 小坂 樹徳
    1982 年 71 巻 6 号 p. 759-763
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 友常 一洋
    1982 年 71 巻 6 号 p. 764-777
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    左室造影像において,しばしば収縮終期より僧帽弁が開くまでの等容性弛緩期に左室壁の一部が他の部位に先がけて外方に突出する左室壁拡張動態の異常がみられる.これをasynchronous relaxationと名づけ,その臨床的意義について検討を加えた.対象は狭心症群50例,心筋硬塞群50例,正常群40例,僧帽弁狭窄症群20例,僧帽弁逸脱症候群10例の計170例である. asynchoronous relaxationは正常群10%に対し,狭心症群72%,心筋硬塞群46%と有意の高頻度で観察され,特に前下行枝病変を有する狭心症群では80%に観察された.大動脈-冠状動脈バイパス術前後における検討では,術前観察されたasynchronous relaxationは消失ないし減弱していた. asynchronous relaxationは前下行枝の支配領域に観察され,同部位の左室壁収縮動態は正常例が多く,高度に障害された部位には観察されなかつた.以上よりasynchronous relaxationは少なくとも一部には心筋の虚血が関与しており,心筋の虚血が左室壁動態に及ぼす早期の現象である可能性が示唆された.また一部症例にはdp/dt/PmaxをY軸に, p/PmaxをX軸にプロットしてできるリサージュ像を描き,左室造影像と対比して検討した.その結果asynchronous relaxationを示す症例では,多くが弛緩時相曲線上にゆがみを生じ,これは左室壁拡張動態の不均一性を示すものと推定された.
  • 鵜澤 龍一, 石井 暢
    1982 年 71 巻 6 号 p. 778-786
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    急性心筋硬塞28例(男性24例,女性4例,平均年令58才)を対象とし,心筋硬塞発症後経時的に求めたCK-MB (creatine kinase MB, EC 2. 7. 3. 2)活性を用いて硬塞量のearly predictionを行なつた.そして求めたpredicted infarct size (p-IS)と, observed infarct size (o-IS)との比較検討を行ない,さらに種々の臨床検査所見との比較検討を加え,硬塞量のearly predictionの臨床的意義について検討を行なつた.その結果,下記のごとき結論を得た. 1) P-ISとo-ISの間には良好な相関関係が認められた(r=0.951). 2) CK-MB活性は筋肉内注射をはじめとする医原的操作による影響を受け難いため, CK-MB活性によるp-ISは総CK活性によるp-ISよりも正確な硬塞量推定が期待できる. 3) p-ISとGOT, LDH等の血中諸酵素活性ピーク値,心電図, Tl-scintigramおよび肺動脈拡張終期圧等の各種臨床検査所見との間には有意(p<0.01)の相関関係が認められ, p-ISは心筋硬塞の重症度判定の指標として有用である. 4) CK-MB活性は心不全の影響を受け難く, CK-MB活性を用いたp-ISは心不全合併群と非合併群の間に有意差(p<0.05)を認めない. 5) p-ISによる硬塞量推定は,初発症例でのみその意義を有し,再発症例では血中酵素を用いて硬塞量を推定するのは目下は不可能である.
  • 池田 修一, 進藤 政臣, 柳澤 信夫, 治田 精一
    1982 年 71 巻 6 号 p. 787-794
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    家族性アミロイドポリニュロパチーのスカラー心電図の特徴は,従来,種々な形の不整脈,伝導障害と,四肢誘導の低電位,右側胸部誘導のQSパターンとされているが,我々は,右側胸部誘導のR波の減高,深いS波(S≧25mm)と, V5, V6のR波減高(R≦10mm)の組み合わせも重要なことを指摘した.またスカラー心電図所見と,神経症状の対比では,低電位,右側胸部誘導のQSパターンを示す例は重症例に多く,右側胸部誘導のR波の減高,深いS波と, V5, V6のR波減高を示す例は軽症例であつた.一方ベクトル心電図は, 5例で心筋硬塞様パターンが認められ,水平面所見により,前壁中隔硬塞様パターンと,局所性前壁硬塞様パターンの2群に分けた.そして前者は,正面が左軸偏位を示し,後老は左脚前枝ブロックを示していた.人工ペースメーカーを植え込んだ3例の心内閾値と, 1例の心病理組織所見の検討により,家族性アミロイドポリニューロパチーでは,心内膜下筋層を中心に,強いアミロイド沈着が存在し,その結果,閾値上昇によるペーシング不全を生じやすいことが推測された.
  • 長嶺 元久, 俵 哲, 荒木 淑郎
    1982 年 71 巻 6 号 p. 795-801
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    アミロイド蛋白はAA蛋白とAL蛋白に大別され, AA蛋白は続発性アミロイドーシスにみられ, AL蛋白は原発性アミロイドーシスにみられることが明らかにされている. Wrightらは過マンガン酸カリウム処理を組織標本に行ない,コンゴーレッド染色を施行すると, AA蛋白由来のアミロイドーシスはコンゴーレッドに対する染色性を失い(過マンガン酸カリウム処理にsensitiveである), AL蛋白などAA蛋白以外のアミロイド蛋白(以下non-AA蛋白と記す)由来のアミロイドーシスは染色性を失わない(過マンガン酸カリウム処理にresistantである)ことより,両者が組織化学的方法によつて簡単に鑑別できることを報告した.著者らは,臨床的に原発性および続発性アミロイダーシスと考えられた症例,および従来検討されていない本邦の家族性アミロイドポリニューロパチー(familial amyloidotic polyneuropathy,以下FAPと略す)の症例に過マンガン酸カリウム処理法を適用し,臨床的意義について検討した.原発性アミロイドーシス2例は過マンガン酸カリウム処理にresistant,続発性アミロイドーシス5例はsensitiveというWrightらの成績を支持する所見が得られ,本法はアミロイドーシスの病型を鑑別する点で有用と考えられる.熊本県のFAPの8例はresistantという結果が得られ, FAPのアミロイド蛋白は組織化学的にはnon-AA蛋白と考えられ,生化学的分析に基づく所見に一致する.
  • 棚橋 忍, 奥野 文隆, 寺倉 俊勝, 辻 孝, 若原 達男, 山田 重樹
    1982 年 71 巻 6 号 p. 802-809
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    血清CPK,ミオグロビンが異常高値を示した糖尿病性ケトアシドーシスの1例を報告する.症例は23才の女性で,以前に糖尿病と診断されたことはなかつた.入院時昏睡,ショック状態であつた.血糖は526mg/d1,血中,尿中ケトン体は陽性であつた.動脈血pHは7.16,重炭酸イオンは9.2mEq/lであつた.少量インスリン持続注入療法,輸液にて覚醒した.入院時血清CPK, LDHはそれぞれ124IU/l, 181Wro.Uと正常であつたが,血清ミオグロビンは2745ng/m1と上昇していた.治療開始後CPK, LDHは上昇し,ミオグロビンはさらに上昇した.血清ミオグロビンは入院後2日目で11690ng/mlに, CPK, LDHは3日目にそれぞれ29000IU/l, 1758Wro.Uと最高に上昇した.血清ミオグロビン, CPK, LDHは約10日で正常に復した.CPKアイソザイムではMMが95~97%, LDHアイソザイムではLDH5が最高58.5%を占めていた.心電図には心筋硬塞を示す所見はなかつた.また臨床上筋炎,外傷も認めず,筋注も行なわなかつた.肝生検では肝細胞壊死を認めなかつた.以上の検索より,本症例にみられた高CPKおよび高ミオグロビン血症は骨格筋由来のCPK,ミオグロビンが血中に遊出したために生じたと考えた.その機序として糖尿病性ケトアシドーシス,脱水,ショックなどにより,骨格筋のanoxiaが生じ,細胞膜透過性亢進が惹起された可能性が重要と思われた.
  • 井出 幸子, 吉原 孝男, 渡辺 正敏, 横山 淳一, 阪本 要一, 渡辺 嘉久, 阿部 正和
    1982 年 71 巻 6 号 p. 818-823
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    特発性副甲状腺機能低下症の同胞発症例(兄と弟)について報告した.症例1 (兄): 27歳,大工.腰背部の筋肉痛と痙〓発作を主訴に2回の入院.第2回目入院時の血清Ca 2.5mEq/l, P 4.8mg/dl, Ellsworth-Howard試験陽性などより特発性副甲状腺機能低下症と診断した.症例2 (弟): 21歳,電気店勤務.痙〓発作を主訴に入院.兄と同様に血清Ca 2.9mEq/l, P 5.2mg/dl, Ellsworth-Howard試験陽性などより特発性副甲状線機能低下症と診断した.さらに皮膚のCafe-au-lait spotsを伴う広範な色素沈着,二分脊椎がありvon Recklinghausen病の合併と診断した. 2症例とも低Ca血症に伴う痙〓発作と大脳の基底核の石灰化像(CT-scanにて証明)がみられたが,外胚葉系の異常や白内障はなく,心電図の異常所見もなかつた.兄の例では,脳波の異常所見と血清CPKおよびLDHの高値がみられた. 2症例とも, Ca剤と1α-OH vitamin D3の投与により症状消失,検査成績の正常化がみられた.本疾患の病因はいまだ不明であるが,自己免疫異常の関与が考えられている.本症でも,父方の伯母に慢性甲状腺炎がみられた.一方,特発性副甲状腺機能低下症家族内発症例では,遺伝性疾患を合併するという報告が多く,本報告の弟の症例にvon Recklinghausen病の合併がみられた.さらに家族歴から,遺伝形式としては常染色体優性遺伝が疑われた.
  • 樋口 茂樹, 沢田 美彦, 和田 一穂, 木村 あさの, 千葉 陽一, 吉田 豊
    1982 年 71 巻 6 号 p. 824-829
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    発熱と肝腫大で発症し,肝生検で確定診断し救命し得た肝結核症の1例を経験したので報告する.症例は24才,主婦.昭和55年6月第一子分娩後,異和感を覚えていた.昭和55年9月,腹部不快感,咳嗽, 38.5°Cの発熱があり肝を4横指触知され,精査を勧められた.同年9月11日, 42°Cの発熱,頭痛,嘔吐あり救急病院へ入.院肝脾腫と肝機能障害あり,高熱が持続するため,精査の目的で9月25日当科入院.体温38.5°C,肝を剣状突起下12cm,脾を肋骨弓下3.5cm触知したが,皮膚発疹,黄疸,リンパ節腫大なし.静脈血培養陰性で胸部X線像は異常なし.入院後も高熱が持続するため, SBPC 10g投与するも無効,肝結核の可能性も考え, SM 10g, INH 0.5g, EB 1000mg投与後,一時若干の下熱をみたが,再び高熱が出現した.入院2週間後,肝生検を敢行し肝結核症の診断を得た.抗結核薬投与にて徐々に下熱と肝脾の縮小を認めた.本症例は胸部X線検査で異常なく,喀痰結核菌検査も塗抹では陰性であつた.培養にて後日,少数の結核菌陽性であつた.巨大肝脾腫と発熱を呈する疾患として肝結核も,常に念頭におくべき疾患である.本例はTerryらの言う“primary” miliary tuberculosis of the liverに相当する希有な症例と考えられた.本症の診断,発生機序,治療等につき文献的考察を加えて言及した.
  • 菱谷 好高, 山本 隆一, 中村 幸枝, 茂在 敏司, 加納 正, 安田 典正
    1982 年 71 巻 6 号 p. 830-836
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    原発性マクログロブリン血症の病像を呈しながら, IgA型M成分を伴う症例を経験したので報告する.症例: 56才,男性.白血球増加の精査のため入院.軽度の肝腫を認めるも脾腫,リンパ節腫大はなし.末梢血では約90%がリンパ球よりなる白血球増加(27600)を認め,骨髄ではリンパ球段階のものから形質細胞にいたるまでの多彩な形態を示す腫瘍細胞の著明な増殖を認めた.血清中には42g/dlに達する大量のIgAκ型のM成分を認めた.このM成分の抗idiotype抗体を作製し,これを用いて本例にみられる多彩な形態を示すリンパ系細胞が同一クローンに由来することを明らかにした.また本例の末梢血リンパ球と正常人T細胞の混合培養(PWM刺激)で,リンパ球から形質細胞への分化がみとめられ,これらはIgAκ型を産生していた.一般にIgM産生細胞の腫瘍化(多くのCLL,原発性マクログロブリン血症)とIgG, IgA産生細胞の腫瘍化(骨髄腫)は異なつた病像を呈する.本例はIgA産生細胞の腫瘍化でありながら,むしろ前者の病像に近い.したがつて本例は両者を関係づける特異な病像としてとらえることができ, B細胞腫瘍の連続的な相互関係を考察する上で示唆に富む貴重な症例と考えられた.
  • 笈田 耕治, 玉井 利孝, 中井 継彦, 斉藤 善蔵, 竹田 亮祐
    1982 年 71 巻 6 号 p. 837-843
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    6年間,慢性関節リウマチ(RA)としてステロイド(CS)を服用していた56才の女性が, CS服用中止約4ヵ月後にCushing病を発症し,しかも5ヵ月の経過で自然寛解した希有な症例を報告する.患者は,易疲労感を主訴とし,臨床検査上,糖尿病状態, LDH, alk-P-aseの高値,低カリウム血症性アルカローシスを示した.尿中コルチコイド排泄,血漿コルチゾールおよびACTHの高値よりCushing症候群が疑われた.高速液体クロマトグラフィーによるステロイド分析で,血漿コルチゾールの高値が外因性ステロイドや他の夾雑物によるものではないことが確認された.コルチゾールおよびACTHの日内リズムは消失しており, high-dose dexametha-none抑制試験(8mg/d2日間)で尿中17-OHCSが抑制されCushing病と診断した.なお, RAテスト陽性以外, RAを支持する身体所見や検査成績は認められなかつた.臨床症状の改善とともに尿中コルチコイド排泄増加は発症約5ヵ月後には正常化し, Cushing病は自然寛解したと考えられた.寛解後,下垂体-副腎機能検査を再度検討したところ,コルチゾール, ACTHの日内リズムは依然消失しており, low-dose dexamethasone(2mg/d2日間)にて尿中17-OHCSは抑制されたが, ACTH負荷に対し血漿コルチゾールは過剰反応を呈した. CS治療中止わずか4ヵ月後にCushing病が発現し,しかもこれが自然寛解した点,さらに寛解後もACTH負荷にてコルチゾールが過大に反応した点に関し,若干の考察を加えた.
  • 山下 俊一, 中田 恵輔, 室 豊吉, 古河 隆二, 楠本 征夫, 棟久 龍夫, 三宅 清兵衛, 長瀧 重信, 石井 伸子, 小路 敏彦
    1982 年 71 巻 6 号 p. 844-850
    発行日: 1982/06/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は66才の男性で,肝内びまん性門脈-肝静脈短絡による猪瀬型肝性脳症を呈し,腹腔鏡・肝生検で肝表面に多発性血管腫と軽度の肝線維症を認めた.本例の特徴はその血管造影像にある.すなわち, (1)選択的腹腔動脈造影で肝内動脈は細く蛇行し, hepatogramで多数の微小陰影欠損があり, (2)経脾門脈造影では脾腫大,門脈拡張以外に肝内門脈末梢枝に多数の円形陰影を認め,同時に肝静脈が早期に造影された. (3)肝静脈造影では正常の類洞を経て門脈枝が造影されるが,その後類洞を経ずに拡張した血管腔とともに他の肝静脈が再造影された.以上の所見から,多発性血管腫に一致したpresinusoidal shunting例と考えられた.肝性脳症の発現機序に関して本例では,血中アンモニア濃度のみでは説明ができなかつた.すなわち芳香族アミノ酸の増加および分枝アミノ酸の低下があり,チロジン10g経口負荷で傾眠傾向となり,脳波で徐波が出現した.また治療としてFisher液を基本とするTHFや, GO-80が有効であり, Farajらの脳内チロジン代謝異常説を支持する成績をえた.さらに本例の姉(74才)には,脾静脈-左腎静脈間の巨大な肝外短絡があり,遅発型姉弟発症の猪瀬型肝性脳症としてそめ発生要因について文献的考察を加えた.
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