日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
73 巻 , 10 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 祖父 江逸郎
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1415-1431
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 藤田 拓男
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1432-1437
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 長谷川 恒雄
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1438-1443
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 中野 赳, 藤岡 博文, 大北 典史, 伊東 早苗, 小西 得司, 竹沢 英郎
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1444-1450
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    本邦では欧米に比して肺塞栓症が少ないといわれていたが,我々の剖検例の検討では決して少なくなく医師の関心の低さなどのため診断率が低いことがわかつた.そこで本邦における肺塞栓症の臨床像を明らかにすべく自験79例の臨床的検討を行なつた.急性肺塞栓症の臨床像は非特異的であるが血栓性静脈炎,過呼吸を伴う呼吸困難および低酸素血症,胸痛,胸部X線像での肺炎様陰影および肺動脈の拡大又は細小化などは本症にとつてより重要な所見である.又塞栓の大きさにより下記の様な差異がみられるため予後の悪い広汎型を疑えば早期に外科的処置の適応を決定する必要がある. (1)血栓性静脈炎,長期臥床,外科的処置,悪性腫瘍が広汎型の素因として重要である. (2)臨床症状では呼吸困難,不安感,動悸が広汎型に,胸痛は亜広汎型によくみられる, (3)理学的所見では過呼吸,ショックは広汎型に,発熱は亜広汎型に多くみられる, (4)血液検査データでは白血球増加が亜広汎型に, GOT上昇が広汎型に多くみられる, (5) PaO2値は塞栓の大きさにより差がない, (6)胸部X線像で肺炎様陰影,胸水は亜広汎型に,肺動脈陰影の変化は広汎型によくみる, (7)心電図ではS1Q3T3・胸部誘導での陰性T波は広汎型によくみられる.
  • 原 義人, 谷川 俊則, 柳沢 守文, 飯高 誠, 坂詰 良樹, 根岸 清彦, 石井 淳, 伊藤 国彦
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1451-1460
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ヒト血中サイログロブリン(hTG)の酵素免疫測定法を新たに開発し,種々の甲状腺疾患々者において測定した.正常値(n=50)は, 13.2±16.2ng/ml(平均±標準偏差)で,甲状腺癌(n=93)では977.1±1,919.8,良性腺腫(n=72)では689.8±1,624.6,腺腫様甲状腺腫(n=42)では623.9±1,313.4,のう腫(n=8)では100.5±184.0,バセドウ病(n=30)では461.6±459.4,亜急性甲状腺炎(n=13)では424.6±821.9,慢性甲状腺炎(n=15)では104.7±194.0であつた.甲状腺癌の中でも〓胞状腺癌に異常高値を呈する例が多かつた.乳頭状腺癌においては切除腫瘍重量とhTg値に弱い相関が認められたが,〓胞状腺癌や腺腫様結節では相関は認められなかつた.又,分化癌において頚部リンパ節転移の有無とhTg値には全く相関がなかつた.髄様癌では特徴的に全例で正常値をとり,癌でのhTg上昇のメカニズムとしては正常甲状腺組織の破壊によるものより,腫瘍そのものからの分泌の方がより重要と考えられた.さらに, hTg値からその結節の良性と悪性を鑑別することは困難と考えられた.バセドウ病では未治療時高値で,治療により低下する傾向があり,寛解中の患者の多くでは正常値であつた.従つて,抗甲状腺剤中止時期決定の参考になると思われた.血中TSH上昇にも敏感に反応するので注意が必要である.亜急性甲状腺炎では,その病勢とよく相関して変動し,治療経過観察のよい指標になると思われた.
  • 宮本 顕二
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1461-1469
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を急性低酸素刺激した場合の心拍数応答について,その病態生理学的意味を検討した.研究-1では39名のCOPD患者と34名の正常対照で低酸素心拍数応答(δHR/δSao2)を求めた.正常対照群でδHR/δSao2は加令と共に低下した. COPD患者ではδHR/δSao2が正常対照群に比べ有意に亢進していた.研究-2ではCOPD患者21名(一部研究-1と重複)に右心カテーテル法を行ない,低酸素刺激による循環応答を調べた.安静時心拍出量は高度な呼吸機能障害例でも正常に保たれていた.低酸素刺激により,血圧,心拍数,心拍出量,肺動脈圧,肺血管抵抗は増加した. 1回心拍出量は有意な変化を示さず,心拍出量の増加は主として心拍数増加によるものであつた.低酸素心拍数応答と酸素運搬を検討した所,δHR/δSao2δCao2×CI/δSao2の間に有意な正相関を認めた.以上の事実から, COPD患者で低酸素心拍数応答が亢進している事は,酸素運搬の面からも生体に有利な応答と考えられた.
  • 石塚 仁, 千葉 順子, 太田 恵, 森 和夫, 豊田 隆謙, 後藤 由夫
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1470-1476
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    皮下結節生検組織像からWeber-Christian病と診断され,大小数個の肝嚢胞状病変と,膵尾部と思われる部位に一致して腫瘤が存在した興味ある例を報告する.症例は59才,女性で,両側膝関節痛,低蛋白血症,発熱,出現・消失を繰り返し,圧痛を伴う皮下結節を主訴として来院,皮下結節の生検組織像にてpanniculitisが認められWeber-Christian病と診断された.本症例は,腹部超音波, CTscanにて大小数個の肝嚢胞状病変,膵尾部に一致した内部不均-構造をもつ小児頭大の腫瘤がみられた.一方,本症例はインスリン低分泌型の糖尿病, rheumatoid arthritisを合併していたが,本邦で今まで報告されたWeber-Christian病の合併症としては比較的希なものであつた.本症例の治療は入院後よりprednisolone 40mg経口単独投与がなされたが,その後cyclophosphamide 30mgが併用され,症状は徐々に改善しつつある.しかし,皮下結節の出現動態には変化が認められていない肝嚢胞状病変の成立機序として,肝内への脂肪過剰蓄積後に局所的壊死がおこり生じたものと考えたが,詳細は不明である.また膵尾部に一致した腫瘤についてもその由来臓器,腫瘤の性質についていまなお疑問点が多い.急性膵炎や膵癌例にWeber-Christian病力発症する場合もあるためその性質が問題となるが,症状の経過から我々は急性膵炎,膵癌の存在は否定できると考えている.
  • 小池 清一, 原 卓史, 川 茂幸, 佐々木 康之, 平林 秀光, 吉岡 二郎, 松尾 孝, 本間 達二, 古田 精市
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1477-1484
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は37才の男性.咳漱,呼吸困難胸部絞扼感を主訴として来院.来院時,頻脈・奇脈・心拡大を認め,胸部X線像では心胸郭比59%,心電図では洞性頻脈と低電位差を認めた.心エコー図では心周囲に広範なecho-free spaceを,また左室後側壁に不規則な塊状エコーを認めた.以上より心タンポナーデと考え心膜穿刺を施行した.心膜液はHb 5.5g/dlと血性を示し,一般細菌・結核菌培養陰性で,細胞診はClass IIであつた.経過中,心エコーで左室後側壁に明らかな腫瘍状エコーを認めた.腫瘍状エコーは嚢胞状の構造を呈し,またその表面から数本の索状のエコーが伸びていた.心膜腔気体撮影では,心膜腔内の異常構造物,心輪郭の不整化所見,心膜の肥厚所見が認められた.以上の所見から心膜腫瘍を疑い開胸手術を行ない,悪性中皮腫と診断された.心膜原発の中皮腫は,本邦では1983年までに本例を含め37例の報告があり,比較的まれな疾患とされる.従来,心膜腔内病変の描出は困難で,生前に正しく診断された症例は極めて少ない.著者らは,心エコー法等により心膜腔内の腫瘍性病変,さらにその内部構造を観察しえた.各種の画像診断法の活用が本疾患の診断に有用と考えられた.
  • 田代 隆良, 明石 光伸, 矢野 庄司, 後藤 育郎, 後藤 陽一郎, 後藤 純, 那須 勝, 糸賀 敬
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1485-1489
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    両側胸水貯留を主徴としたウエステルマン肺吸虫症の2例を報告した.症例1は37才,男性.昭和57年2月イノシシを生食.昭和57年7月25日右気胸と胸水貯留で発症. 8月23日には左胸水貯留をきたした.症例2は38才,男性.昭和56年11月イノシシを生食.昭和58年5月7日両側胸水貯留で発症した. 2例とも胸部X線像上肺内虫嚢陰影は認められなかつたが,末梢血の好酸球増加,高IgE血症,胸水の細胞成分がほとんど好酸球であることなどより寄生虫感染が疑われた. 2例ともVBS抽出ウエステルマン肺吸虫抗原を用いた皮内反応は陽性であり,寒天ゲル内沈降反応により,ウエステルマン肺吸虫抗原との間にのみ沈降線が形成され,補体結合反応はそれぞれ, 19.1×,76.2×と陽性を示したことよりウエステルマン肺吸虫症と診断した.ビチオノール投与により治癒したが,本例の感染経路としてイノシシの生食による感染が考えられた.肺内に虫嚢を形成せず,両側の胸水貯留をきたした原因として,大分県のサワガニからウエステルマン肺吸虫二倍体のメタセルカリアが高率に分離されていることより,イノシシをparatenic hostとする二倍体による感染が推測された.
  • 内田 純一, 木原 彊, 長崎 貞臣, 宮島 宣夫, 藤村 宜憲, 島居 忠良, 加納 俊彦, 星加 和徳, 石原 健二
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1490-1496
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    胃・小腸・結腸切除術により,低蛋白血症,全身症状の改善したCronkhite-Canada症候群の1例を報告した.症例は52才女性で昭和53年12月,貧血と胃ポリポーシスのため精査入院.皮膚色素沈着,爪甲萎縮,十二指腸・回盲部・結腸のポリポーシスを発見されて一旦退院するも,昭和54年3月泥状便,下肢の浮腫あり,再入院.低蛋白血症がすすみ, 7月には両側胸水・腹水が貯留した.その時血中蛋白は3.2g/dl, K値2.8mEq/l,血中ガストリン504pg/ml, 131I-PVPテストは4.5%.胃・大腸X線では増悪を示した.名種対症療法には抵抗を示し,蛋白製剤の補充でのみ軽快した.合併症も輸血後肝炎,左大腿静脈血栓症などをみた.昭和55年に入り症状は悪化しやむを得ず4月半胃切除術,小腸・右半結腸除術を行なつたところ,高ガストリン血症は正常化し, 1カ月後より全く蛋白製剤を投与せずに血中蛋白も6.7g/dlと上昇維持できて退院した.肝障害を残したが3年後の現在,下痢はなく爪甲,皮膚色素沈着も殆ど正常に復し,検査データも正常化した.ただし残胃,十二指腸,大腸に軽度多発性ポリープの所見を残している. Cronkhite-Canada症候群の病態を蛋白喪失性胃腸症と把握し,極力内科的治療を試みるべきであるが,奏効しない場合は漏出面積の縮小を目的に胃切除術,結腸切除術が望ましいと思われた.文献的にはステロイド薬の投与が奏効しており蛋白製剤と共に一度は試みるべきであると思われた.胃腸切除の奏効例は少なく,まだ積極的には勧められない.
  • 西村 浩一, 北市 正則, 泉 孝英, 長井 苑子, 茆原 順一, 松井 祐佐公, 門 政男, 木野 稔也, 大島 駿作, 金地 研二, 大 ...
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1497-1505
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Hermansky-Pudlak症候群はoculocutaneous albinismと血小板のstorage pool病に基因する出血傾向と骨髄のマクロファージ系細胞におけるceroid様顆粒沈着を三主徴とする比較的まれな疾患である.本症候群にびまん性間質性肺炎を合併した症例を経験したので報告した.患者は32才,男性の公務員である.集検の胸部X線像で両肺野の異常陰影を指摘され,京大胸部研に紹介され,精査のため入院した.小児の頃,白子症と診断され,小学生の頃,外斜視を指摘され,また羞明のため角膜入墨術を受けていた.鼻出血は1カ月に1回程度きたしていた.理学的所見では外斜視と水平性眼振,両側肺底部での吸気時crackleと白子眼底の所見が認められた.血液検査ではRA反応陽性, IgE高値がみられた.止血機構に関する検査では出血時間延長,凝固時間正常,血小板数正常で,血小板機能検査ではstorage pool病の所見であつた.胸部X線像では両側中下肺野に小粒状影がみられ,肺機能検査では拘束性換気障害,軽度の気道閉塞所見と拡散障害が認められた. TBLB,開胸肺生検および骨髄穿刺によつて両側肺末梢問質と骨髄にceroid様顆粒を細胞質に多数含んだtissue macrophageが認められ,肺はびまん性間質性線維化病変を示していた.本症候群は本邦では自験例を含めて17例の報告があるが,この報告例は開胸肺生検で肺病変が確認された本邦最初の症例である.
  • 宇都宮 俊徳, 中原 賢一, 倉持 衛夫, 橋場 邦武, 宇塚 良夫, 松本 慶蔵
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1506-1511
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    僧帽弁置換術後Branhamella (Neisseria) catarrhalis起炎の心内膜炎を生じ,治癒せしめた1例を経験したので,文献考察を含めて報告する.症例は29才,男で, 15才頃より僧帽弁閉鎖不全症を指摘されており, 28才で僧帽弁置換術(Ionescue-Shiley弁)を施行した.弁は,腱索の延長などを認めた. 6カ月後, 40.2°Cの発熱や悪寒があり緊急入院した.身体所見では,皮膚にオスラー結節,眼底にはロート斑を認めた.治療開始前の2回の血液培養でBranhamella catarrhalisを検出し,アンピシリン8g/日の点滴静注を開始し, 8週間継続した.第8病日には強い頭痛があり髄膜炎の合併も疑われ,腰椎穿刺では髄液中の蛋白と細胞数の増加を認めた.白血球数は13200と増加し,血沈は1時間値43mm, 2時間値100mmと亢進し, CRP(+)であつた.体温は約3週間で37°C以下となり,白血球数・CRP・血沈も改善して,アモキシシリン1.5g/日の経口投与に変更して,第60病日に退院した. Branhamella catarrhalisは非病原性と考えられている.本菌による心内膜炎は非常にまれであり, 6例が報告されているにすぎない全例,高熱で発症して典型的な症状を呈し,このうち3例は死亡している.本例は,僧帽弁置換術後に本菌による心内膜炎を生じた.文献的考察により,本例では,異種弁である置換した人工弁に本菌が付着していたことも考えられた.また,本菌による呼吸器感染症などが,最近,増加する傾向も認められた.
  • 菊池 章, 松井 利充, 児玉 一司, 南谷 直人, 深見 隆則, 千原 和夫, 藤田 拓男
    1984 年 73 巻 10 号 p. 1512-1518
    発行日: 1984/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Wilson病で治療中,肝のcomputerized tomography scan (CT scan),および内分泌学的検査上興味ある変化を示した1例を経験したので報告する.症例18才,女性.主訴:腹部膨満感.現病歴:初潮は10才その後,ほぼ規則正しい月経周期を示していたが,昭和55年頃より無月経となる.また,その頃溶血性貧血と診断され計8lの輸血を受けた.昭和57年抑うつ状態・自殺企図が認められ,近医精神科で内服治療を受けていたが,その頃肝機能障害を指摘され当科を紹介され入院した.入院時,躁状態で肝脾腫があり, Kayser-Fleischer (KF)環が観察された.血液生化学検査で肝機能障害を認めたほか,血清銅・caeruloplasminが異常に低値で,尿中銅は逆に高値を示した.肝生検で得られた肝組織内銅濃度は840μg/gと高値を示し, Wilson病と診断された.肝CT scanで多発性結節状高吸収域が描出され,間脳下垂体機能検査ではLH-RH負荷試験で血漿LHとFSHは無反応でありTRH負荷試験で血漿GHの奇異上昇が観察された. D-penicillamine (D-P)治療を開始したところ再び抑うつ状態に陥り,錐体外路症状が生じた. D-Pの増量により錐体外路症状は消退し,肝CT scan上結節状高吸収域が低吸収域に変化し,またLH-RH負荷に対する血漿LH, FSH反応の正常化およびTRH負荷に対する血漿GHの奇異上昇の減弱化などの効果が認められ,これらの指標も治療経過観察に有用であると考えられた.
feedback
Top