各種神経疾患64例,正常14例,計78例を対象として,心筋および四肢骨格筋病変の有無を
201Tlを用いて検討した.
201Tl 2mCiを静注後,大型回転ガンマカメラにより
201Tl心筋断層像,
201Tl全身像を撮像した.
201Tl心筋灌流欠損は筋ジストロフィー症の40%の区画にみられ,同疾患では心拡大,心室瘤,垂直心も高率に診断された.左室変性率はTl肺摂取率と有意に相関した.
201Tl全身像上,正常例では明瞭な骨格筋像が,神経疾患では四肢病変部位の73%に灌流欠損がみられた.筋ジストロフィー症の心筋,骨格筋病変に別個の進行を辿ると考えられた.
201Tl像は心筋および骨格筋病変の評価に有用と考えられた.
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