日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
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76 巻, 8 号
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  • 中村 元臣
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1171-1187
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 柴田 昭
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1188-1193
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 武藤 泰敏
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1194-1199
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 松尾 裕
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1200-1205
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 奥田 邦雄
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1206-1210
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 野田 汎史, 藤田 敏郎
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1211-1217
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    若年者の境界域高血圧症(BHTn=71平均年令22才)における心筋肥大の発症機転を検討する目的で,同年令の正常血圧者(NTn=31)を対象として,心エコー図ならびに内分泌学的検査を行なった. BHTではmean Vcf, systolic relative wall thickness (RWTs),心筋重量は有意に高値であり,さらに血漿エピネフリン濃度(PE)46pg/ml以上のhigk PE群と46pg/ml以下のnormal PE群では, mean Vcf, RWTsともに前者で有意に高値であった.以上より,高血圧前状態ともいえるBHTでは交感神経-副腎髄質系およびレニンーアンジオテンシン系の亢進があり,これが共にcardiac performanceの増大および心筋肥大の促進に一部関与している可能性が示唆された.
  • 大仲 正志, 加納 正, 内野 治人
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1218-1223
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    各種の単クローン性γグログリン血症74例を対象に, peroxidase-antiperoxidase (PAP)法とオートラジオグラフィー(AR)を併用し,形質細胞の3H-thymidine (TdR) labeling index (LI%)を測定した. LI値はmonoclonal gammopathy of undetermined significance (MGUS), smoldering multiple myeloma (SMM)とovert multiple myeloma (MM)の鑑別に有用であつた. III期症例でLI値が3.0%を越えるものは予後不良であった.一方,未治療のIII期MM倒のうち, LI値が1.0%未満の値を示した3例はいずれも末期症例であった. LI値は治療後,やや高値になるが,再燃期は寛解期に比べて,有意に高値となり,さらに末期には低下傾向を示した.
  • 七島 勉, 内田 立身, 刈米 重夫, 寺沢 崇
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1224-1229
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    発作性夜間血色素尿症(PNH)における補体感受性赤血球の割合と血色素尿発作との関連性について検討を行なった. PNH 29例を対象として補体溶血感受性試験を施行し,補体感受性赤血球の定量を行なった.血色素尿発作の頻度はnone or rare: 3カ月以上に1回ないし無し, moderate: 1~3カ月に1回, frequent: 1カ月以内に2回以上の3群に分類した,その結果, none or rareでは補体感受性赤血球の割合は3~45%(20.9±11.3%, Mean±S.D., n=17), moderateでは25~71% (43.8±14.4%, n=8), frequentでは57~79%(70.3±10.4%, n=4)でありいずれの群の間にも1%以下の危険率で有意差を認めた.
  • 浜重 直久, 土居 義典, 米沢 嘉啓, 小田原 弘明, 河本 昭子, 瀬尾 宏美, 楠目 修, 近森 大志郎, 小沢 利男
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1230-1237
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    老年者では,非特異的な胸痛や心電図異常の頻度が高く,運動負荷試験は合併疾患のため制約をうけることが少なくないため,虚血性心疾患の診断は必ずしも容易でない. Dipyridamole負荷心筋シンチグラフィは,全例に安全に施行可能であり,運動負荷陽性群64例・陰性群31例・不能群66例の,それぞれ73%・42%・62%に欠損像を検出し,うち48%・19%・33%では可逆性欠損像を誘発し得た.平均20.9カ月の内科的治療で,固定性欠損像を示しかつ(1)広範梗塞・(2)部分再分布・(3)びまん性washout低下のいずれかを伴う50例中26%に心合併症がみられたが,その他の103例中では2%のみであり,本法は診断のみならず重症度評価にも有用と思われた。
  • 前田 剛, 足永 武, 菊入 国康, 石山 直志, 森 喜弘, 島本 和明, 藤沢 泰憲
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1238-1244
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    多発性骨髄腫に合併した胸水中に異型形質細胞とM蛋白を認める例はまれであり本邦では11例の報告をみるのみである.患者は72才,女性.体動時に増強する両背部痛を主訴に受診.初診時発熱と胸水貯留を認めた.既往歴は72才時胸部打撲による右肋骨骨折,腰椎捻挫.入院時,高度の貧血と軽度の白血球減少,尿蛋白3 (+)を認め, Ccrは17.2ml/minと低下.血清IgD・λ型M蛋白と尿中λ型Bence Jones蛋白を認め,胸水中にもIgD-λ型M蛋白とともに多数の異型形質細胞を認めた.骨髄では有核細胞10.6×104/cmmであり,そのうち形質細胞は75.8%であった.以上より,胸膜浸潤を伴うIgD骨髓腫と診断したが,その機序として骨病変からの浸潤ないし直接浸潤が考えられた.
  • 河合 誠, 山分 規義, 藤田 健悦, 松田 春甫, 粟津 隆一, 小田 浩之, 神坂 和明, 前沢 秀憲, 東郷 実孝, 水口 博之
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1245-1249
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は56才,女性.昭和58年3月,諸検査より多発性骨髄腫(Bence Jones蛋白, γ型)の診断でmelphalanの投与を受けた.同年6月,舌の生検でアミロイドーシスの診断を受けた.昭和60年秋頃から便秘傾向になり,昭和61年1月,嘔吐,腹部膨隆のため入院.巨舌があり,腹部の金属音を聴取し,腹部単純X線写真では大腸の著明なガス像が見られた.保存療法の効果に乏しく外科的に回腸瘻造設を施行.手術時,横行結腸の著明な拡張が見られたが,機械的閉塞は存在しなかった.術後摂食可能となり退院.本例は,アミロイドーシスにintestinal pseudo-obstructionを呈し手術後経過が比較的良好だったまれな1例と考えられた.
  • 近森 大志郎, 山科 章, 長野 博, 斉木 茂樹
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1250-1255
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    中南米の風土病であるParacoccidioidomycosisの自験例を報告し,本邦における症例についての文献的考察を加える.患者は34才の日本人女性で5年間のブラジル在住歴があり,発熱,全身リンパ節腫大,体重減少等の症状を呈し,肝,脾,骨への病変の広がりを認めた.このなかで肺病変がなく,全身のリンパ節腫大と骨病変を生じたことが本症としては非定型的であった.リンパ節組織所見,培養および血清学的検査にて診断が確定し, amphotericinBとketoconazoleによる約2年間の治療にて完治した. Paracoccidioidomycosisの本邦における報告例はこれまでに5例を数えるのみにすぎないが,国際化の波と共に本疾患に遭遇する可能性が増すことを銘記されたい.
  • 高田 加寿子, 清野 精彦, 島井 新一郎, 田中 啓治, 加藤 貴雄, 高野 照夫, 長野 具雄, 太田 真夫, 早川 弘一, 奥村 英正
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1256-1263
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    37才,女. 5年前より動悸胸痛発作あり.昭和59年9月15日胸痛出現,血圧低下,心電図はII, III, aVF, V2~V6にてST上昇. CK, CKMB高値を示すも心断層エコーで左室壁運動に障害は認めず,血圧心拍数の周期的変動がみられ,腹部エコー,腹部CT,カテコールアミン異常高値より褐色細胞腫と診断.収容時201mTl心筋SPECTでは心尖部を中心に広範な欠損像を認めたが,その後心電図は正常に復しSPECTでも欠損像は消失.冠動脈有意狭窄なし.心筋生検では心筋変性, contraction bandの出現,ミトコンドリアの腫大, T-tubeの拡張がみられカテコールアミンによる心筋傷害と一致した.
  • 大地 信彰, 佐内 透, 小林 和夫, 名西 史夫, 布井 清秀, 小野 山薫, 藤島 正敏
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1264-1268
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    経過中rhabdomyolysisを発症し,急性腎不全をきたした悪性症候群の1例を報告した.症例は精神分裂病に対して向精神薬にて長期治療中の48才,男性.胃潰瘍に対して,抗潰瘍薬(H2受容体阻害薬)を投与したところ3週後に下肢を中心とした筋強直と黒褐色尿が出現し,乏尿が持続したため当科に転院した.入院時, BUN, creatinine, CPK,血中ミオグロブリン,尿中ミオグロブリンの異常高値を認め, rhabdomyolysisによる急性腎不全と診断した.臨床経過からcalpipramine系の向精神薬に抗潰瘍薬のH2受容体阻害薬を併用したことが本症発症の誘因と考えられた.向精神薬で治療中の患者に対するH2受容体作動性抗潰瘍薬の使用には十分注意すべきである.
  • 丸山 宗治, 鈴木 英彦, 水島 豊, 山下 直宏, 杉山 英二, 矢野 三郎
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1269-1273
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は69才,男性.右殿部痛にて整形外科入院中,微熱,進行性の貧血,肝機能障害が出現し,精査目的で当科へ転科した.転科時,心拡大・肝腫大・浮腫等の所見を認め,全身状態不良で転科後1カ月半の経過で死亡した.剖検で,左腎に鶏卵大のdark cell typeの腎腺癌を認め,肺・副腎・右腸骨等に転移していた.副所見として,全身性アミロイド症の合併があり,肝・腎・心・甲状腺等の諸臓器に血管壁を中心にアミロイド沈着を認めた.沈着したアミロイドは過マンガン酸力リウム処理sensitiveであり, AAタイプのアミロイド症と考えられた.腎腺癌に全身性アミロイド症の合併例はまれであり,文献的考察を加えて報告した.
  • 三角 和雄, 山口 則夫, 佐々木 賢二, 間下 信昭, 有田 匡孝, 前沢 秀憲
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1279-1284
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    18才,男牲.腹部不定愁訴があり来院.肺野の多発性結節性陰影,腹部腫瘤を指摘され入院した.腹部CTで,膵頭部領域に腫瘤を認めた.睾丸腫大,女性化乳房,尿妊娠反応陽性等の睾丸腫瘍を思わせる所見はなく,特異的な腫瘍マーカーの有意な上昇はみられなかった.十分な検査,治療ができぬまま,喀血を契機に全身状態が悪化し,患者は入院第27病日で死亡.剖検では,右睾丸に小指頭大の腫瘍を認め,肺,肝,副腎に広範な転移を認めた.腹部腫瘤は,リンパ節転移巣の集塊であった.睾丸の原発巣は, choriocarcinomaとembryonal carcinomaから成り,後者が優位で,転移巣はchoriocarcinomaのみで占められていた. PAP法では, choriocarcinomaはHCG陽性であった.これら二成分から成る睾丸腫瘍はまれで,身体所見,腫瘍マーカー,過剰ホルモンの検索では,診断が確定できなかった.超音波検査等による検索がこのような睾丸腫瘍の診断には併用されるべきであろう.
  • 太田 康男, 河村 元博, 大田 健, 森田 寛, 竹内 二士夫, 三田村 忠行, 鈴木 修二, 宮本 昭正
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1285-1289
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    数回の手術既往があり,四肢に有痛性,反復性の紫斑が出現した20才女性の症例.紫斑の他にも,関節痛,腹痛,下痢,血尿,下腿浮腫など多彩な症状がみられた.出血傾向がなく結合織病もなく,遣伝的背景もないことから自己赤血球感作性紫斑病を疑い,自己赤血球の皮内接種を行なったところ,自然発症のものと同様の紫斑が出現した.しかし,本症例では心理テストにおいて自罰的性格と判定され,経過観察中に関節痛に対してプラセボが有効であったり,友人の自殺後紫斑が増悪するなど, Ratnoffらの主張するように,その発症に心理的要因が強く関与していることが特徴であった.
  • 祢津 光廣, 三輪 勣, 薬袋 興児, 加賀美 年秀
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1290-1293
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    高度の眼球突出を伴い,多汗および頻脈傾向を示したCushing症候群の1治験例を報告し,その臨床上の問題点について文献的考察を加えた.症例は30才,女性.高血圧の精査のため当科を紹介された.初診時,高度の眼球突出(右24mm,左23mm, Hertel)および多汗と頻脈傾向が認められた.各種臨床検査により右副腎腺腫によるCushing症候群との診断が確定した.副腎腫瘍摘除後,血圧は正常域に復し,多汗および頻脈傾向も消失した.また,体重の減少はまったくみられなかったが,眼球突出は著明に改善し,術後8カ月で眼球突出度は右17mm,左18mmに減少した.本症例では特に眼窩後部に脂肪沈着が来しやすかったものと考えられる.
  • 岡田 靖, 山口 武典, 田代 幹雄, 峰松 一夫, 緒方 絢
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1294-1299
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    36才,男性.頭痛,発熱,意識障害,けいれんで発症し,入院時(8病日),体温38.2°C,傾眠状態,顔貌無欲状,項部硬直あり. CT上,両側側頭葉に不整形の低吸収域を呈し,血清抗体価(CF法)も有意の上昇(4→512倍)を示し,単純ヘルペス脳炎(HSE)と診断した.昏迷状態から約4カ月間,ほとんど無言無動状態で経過した.しかし, 120病日前後より発語がみられ,経口摂取,四肢麻痺の軽減など著しい改善とともに,口唇傾向,食行動異常,性欲亢進,情緒変化がみられ, Klüver-Bucy症候群(KBS)を呈した. HSE生存患者の長期的観察および看護の重要性を強調するとともに, HSEに合併したKBSについて文献的考察を加えた.
  • 呉 明彦, 羽二生 邦彦, 佐藤 秀一, 村上 治, 吉永 馨
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1300-1305
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Empty sellaに合併したadrenocorticotropic hormone (ACTH)単独欠損症は極めてまれとされている.今回,我々は2例のかかる合併例を経験したので報告する. 2例共に60才前後の男性で食欲不振,全身倦怠,意識障害など副腎不全の症状を主訴とした.いずれの症例もmetrizamide CT scanで鞍内への造影剤の流入が見られ, empty sellaが確認された.下垂体前葉機能検査では2例共にACT1とcortisolが低値で, ovine CRF (100μg)の2日間連続静注負荷に対しても共に反応を示さなかった.一方, ACTH-Z3日間連続筋注に対し,尿中17-OHCSは遅延増加反応を示した.なお, GH, PRL, TSH, FSH, LHの分泌能は正常に保たれており,抗下垂体抗体も陰性であった.以上よりこれら2症例はprimary empty se1laを伴ったACTH単独欠損症と診断された.
  • 岳野 光洋, 小林 祥泰, 木谷 光博, 山口 修平, 山内 康平, 恒松 徳五郎
    1987 年 76 巻 8 号 p. 1306-1309
    発行日: 1987/08/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    長期の脂肪吸収不良により生じたビタミンE欠乏に起因すると思われる体幹失調をきたした1例を経験したので報告する.患者は64才,男性.体幹失調による歩行障害を主訴として入院. 40年間,日本酒3~5合/日の飲酒歴があり, 17年前には早期胃癌にて胃切除術(Billroth I)を施行され, 7年前には慢性膵炎,慢性肝炎と診断されている.入院時,歩行は失調性で, Romberg徴候も軽度陽性.軽度の末梢神経障害および近位筋の軽度脱力も認められた.脂肪便を呈し,慢性膵炎による吸収不良が認められ,血中ビタミンE2.2μg/mlと著明な低値であった.消化酵素剤とともにビタミンEを投与し,自他覚的改善が認められた.
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