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岡本 宏
1988 年 77 巻 8 号 p.
1147-1156
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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岡 博
1988 年 77 巻 8 号 p.
1157-1167
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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滝島 任
1988 年 77 巻 8 号 p.
1168-1176
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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後藤 由夫
1988 年 77 巻 8 号 p.
1177-1185
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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滝沢 敬夫
1988 年 77 巻 8 号 p.
1186-1190
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
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村田 和彦
1988 年 77 巻 8 号 p.
1191-1195
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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本田 西男
1988 年 77 巻 8 号 p.
1196-1200
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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竜田 治男
1988 年 77 巻 8 号 p.
1201-1205
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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松尾 秀徳, 岩本 昭三, 井戸 章雄, 大道 和宏, 御堂 義雄, 藤原 卓, 今津 通教, 楠本 征夫
1988 年 77 巻 8 号 p.
1206-1211
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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慢性肝疾患に伴う脾機能亢進症および門脈圧亢進症の患者7例に対して,部分脾動脈塞栓術(PSE: partial splenic embolization)を施行した.対象となった7例は,いずれも,肝硬変を伴っており, 3例では肝細胞癌を合併していた. PSE後,全例で血小板の増加を認めたが,この効果は,肝硬変の重症度や全身状態の良否に影響されると考えられた.しかし,比較的肝予備能が保たれている症例では,血小板の著増と1年以上にわたる効果の持続が認められた.食道静脈瘤に対しては,緊急止血効果をはじめとして,その有用性を示唆する結果を得た.重篤な合併症は認められず, PSEは,慢牲肝疾患に伴う上記病態に対して有用な治療法と考えられる.
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黒田 康夫, 柴崎 浩, 遠藤 智代子
1988 年 77 巻 8 号 p.
1212-1218
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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HTLV-I associated myelopathy(HAM)の病因と特徴の究明を目的として17例を分析し,次の成績を得た. (1)臨床的には全例が歩行障害と排尿障害を主徴とし, 6例で感音性難聴, 4例で自己免疫疾患の合併を認めた. (2) HTLV-I carrierと比較した場合, HAMでは血清で有意な抗HTLV-I IgG抗体価の上昇とIgM, IgA抗体の出現を認めた. (3)髄液では抗HTLV-I IgM抗体は通常陰性で, IgG抗体も3例で陰性であった.髄液抗HTLV-I IgG抗体価は血液髄液関門透過性と有意に相関し,髄腔内IgG生成とは相関はなかった. (4)血清および髄液でpolyclonalな免疫グロブリン異常を高頻度に認めた.以上の成績はHAMがHTLV-Iの中枢神経感染症である可能性よりも免疫性疾患であることを示唆している.
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吉村 吾志夫, 出浦 照國, 橋本 泰樹, 越川 昭三
1988 年 77 巻 8 号 p.
1219-1223
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)症例を血漿アルブミン製剤使用群(16例)と非使用群(7例)に分けその臨床経過について比較検討した.両群の入院時の臨床的背景に差はみられなかった,ステロイド開始後,完全寛解までの平均期間は非使用群の方が有意に短く,全例が20日以内に寛解となっていたが使用群では20日以内の寛解は7例のみであった.アルブミン製剤の投与期間および総投与量と寛解までの期間との間には正の相関が認められた.退院後2年以内の再燃は使用群68.8%,非使用群14.3%であった.以上よリアルブミン製剤の使用はMCNS疲例のステロイドへの反応性を遅らせ,かつ再燃頻度を高めている可能性のあることが示唆された.
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森 晃爾, 大田 俊行, 田中 良哉, 増田 美穂, 斎藤 和義, 織田 進, 江藤 澄哉
1988 年 77 巻 8 号 p.
1224-1228
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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55才,女性.入院時網赤血球増加を伴う貧血を認め,直接および間接クームステスト陽性,寒冷凝集素は128倍を示し,この寒冷凝集素は37°Cでも活性を認めた.その他の所見よりSLEと診断すると共に, autoimmune hemolytic anemia, mixed warm and cold antibody type(Mixed AIHA)を合併した症例と考えた. Mixed AIHAは1981年Sokoiらによって提唱された概念で,寒冷凝集素が広い反応温度域を持ち,温式と冷式両方の抗体が溶血に関与する.またステロイドが著効するなどの特徴を持つ.本邦におけるMixed AIHAの報告はない.またこれまでにこの疾患にパルス療法を行った例はないが,本例にて著効をみており早期に行うべき治療法と考えられる.
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松田 春甫, 筒井 秀人, 嶋瀬 順二, 高橋 正憲, 久保田 昌良, 辻 照雄, 神坂 和明, 前沢 秀憲
1988 年 77 巻 8 号 p.
1229-1232
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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患者は46才の女姓.胸部X線写真にて左上縦隔の異常陰影を詣摘されたため入院.身体所見では左眼瞼下垂および縮瞳を認め,左頚部鎖骨上窩に3×4cm大の柔らかい腫瘤を触知した.胸部CTでは腫瘤はCT値が3HUの嚢胞であり,血管造影では左鎖骨動脈の圧迫,腕頭静脈の不完全閉塞像とその側副路を認めた.以上よりHorner症候群を合併した嚢胞性疾患と考え腫瘤切除術を施行した.組織所見では嚢胞の内面に線毛円柱上皮,壁に平滑筋が散在し,気管支性嚢腫と診断した.一般的にHorner症候群を合併する縦隔腫瘍は悪性のものが多く,気管支性嚢腫が側副血行路を形成し, Horner症候群を合併した報告はなく,まれな症例と考え報告する.
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大島 司, 藤本 一眞, 高上 悦志, 渋谷 恒文, 石橋 大海, 仁保 喜之, 飯田 三雄, 郭 克建, 中村 賢二郎
1988 年 77 巻 8 号 p.
1233-1237
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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クローン病の治療経過中に続発性のアミロイドーシスを合併した症例を報告する.症例は23才男性, 6年前より腹痛を伴う下痢が出現し1年後回腸・結腸型のクローン病と診断され,その後約5年間症状の寛解と増悪をくり返していた.入院5日前より水様下痢,腹痛および体重減少等が急速に進行した.入院後の検査において,回腸および結腸のクローン病の病変の増悪は認められなかったのに対して,新たに空腸を中心にびまん性に内視鏡上粗造かつ易出血性粘膜と顆粒状隆起を認め,同部の生検よリアミロイド(AA蛋白)の沈着を証明した. 5年前の大腸の病変の組織学的検索ではアミロイドの沈着を認めなかった.治療として中心静脈栄養とdimethylsulfoxideの併用療法を行い症状の改善を認めた.
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堀本 和志, 五十嵐 慶一, 舟山 直樹
1988 年 77 巻 8 号 p.
1238-1245
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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両側副腎が腫大し,左側に副腎皮質腺腫を認めた39才,女牲のCushing症候群例に,心電図にて巨大陰性T波と心エコー図にて非対称性中隔肥大などの非閉塞性肥大型心筋症に類似した所見を認めた.内分泌学的には血漿cortisol値が高く, ACTH値は測定感度以下で,尿中17-KS値は正常であった. Dexamethasone 8mg/日の投与で抑制がなく, metymponeテストに無反応で, ACTH-Zの連日筋注に過大反応を示した.左副腎摘出後に血漿cortiso1値は正常となり,その1カ月後に巨大陰性T波は消失し, 3カ月後には心室中隔壁厚の減少を認めた.著しい高血圧の既往がないことから,上記の非対称性中隔肥大と巨大陰性T波は,高cortisol血症に由来したものと考えられた.
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山岡 一昭, 青柳 愛孝, 秋元 肇, 金山 正明, 平井 久丸, 小林 幸夫, 高久 史麿
1988 年 77 巻 8 号 p.
1246-1250
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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症例72才,男性. Refractory anemia with excess of blasts (RAEB)の診断で5年前より経過観察を行なっていた.芽球の細胞起源を同定するため特殊染色を行なったところ, peroxidase (-), sudan black B (-), esterase (-), PAS (-), acid P (-)であり,モノクローナル抗体ではIa, OKT10のみが陽性を示し分類不能であった.遺伝子分析として,骨髄の単核球よりDNAを抽出し, T細胞抗原受容体(TCR)β鎖遺伝子および免疫グロブリン重鎖遺伝子をprobeとして用いて, Southern blot hybridaizationを行なったところ, TCRβ鎖遺伝子のみのmonoclonalな再構成を認め,本症例の芽球はT cell由来と推定された. RAEBの芽球は不明なものが多いが,その殆どは非リンパ性白血病に移行するといわれており,本症例はT cellの性格をもったRAEBである点で示唆に富むと考えられた.
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佐藤 一俊, 木村 時久, 太田 耕造, 飯竹 一広, 井上 実, 太田 昌宏, 羽二生 邦彦, 吉永 馨, 松井 邦昭
1988 年 77 巻 8 号 p.
1251-1256
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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下垂体腺腫により多飲,多尿,視野異常および低Na血症を呈した症例を報告する.症例は50才女性で,下垂体腺腫と診断され,腺腫亜全摘術を受けた.術後,多飲,多尿に対しdD-AVPを使用したが,低Na血症は増強した.前葉ホルモンは正常で,血漿浸透圧(Posm),尿浸透圧(Uosm)は低値を示した.脱水試験,高張食塩水負荷により血漿ADH (P
ADH)は増加し尿濃縮を認めたが, Posmは依然低値であった.水負荷によりP
ADHは抑制され希釈尿が排泄されたが,渇感は持続した. phenytoinにより渇感の抑制と尿量の減少,低Na血症の改善を認めた.水電解質異常は, ADH分泌と渇感のosmostatの低値へのresettingが原因と考えられ, phenytoinによる治療が有効であった.
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矢沢 正信, 羽生 憲直, 輪湖 正, 和田 秀一, 柳沢 信夫
1988 年 77 巻 8 号 p.
1257-1261
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
症例は,若年時より精神発達遅延のあった49才の女性. 47才時,上肢振戦,ふらつき歩行,行動異常が出没,進行性の痴呆があり,意識障害発作を繰り返した. 49才時,半昏睡状態で入院.脳波上, 2日間に渡りperiodic synchronous discharge (PSD)類似のsynchronous sharp waveが認められた.血清アンモニアは241μg/dlと高値で,インドシアニングリーン15分停滞率も28%と高く,血管造影所見から猪瀬型肝性脳症と診断した.猪瀬型を含む肝性脳症の脳波が周期性放電を呈し得ることは知られているがCreutzfeldt-Jakob病のPSDと同じ型の脳波異常が認められた報告はこれまでない.脳波上, PSDを示す意識障害の鑑別疾患に猪瀬型肝性脳症も考慮すべきことを示した.
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太田 昌宏, 木村 時久, 太田 耕造, 飯竹 一広, 庄司 優, 井上 実, 佐藤 一俊, 羽二生 邦彦, 吉永 馨, 松井 邦昭
1988 年 77 巻 8 号 p.
1262-1267
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
今回我々は,頭蓋咽頭腫の術後に,渇感の低下,不完全型尿崩症,および汎下垂体機能低下が出現し,著明な高Na血症と高血糖を呈した症例を経験した.本例では, ADH分泌閾値は上昇し,コルチゾール低下のため,血漿浸透圧の低下に対して, ADH分泌の抑制と, ANP分泌の増加は認められなかった.本例に対し,クロフィブレートは, ADH分泌閾値を正常化し,コルチゾールは, ADH分泌閾値には影響を与えず,浸透圧の変化に対するADR分泌の感受性を改善し, ANPの分泌を増強した.また,コルチゾール低下の状態にある時,何らかの要因で糖尿病が発症した場合,非ケトン性高浸透圧性昏睡になり易いと考えられた.
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山本 良高, 脇坂 治, 藤元 昭一, 加世田 延寛, 前原 忠彦, 麻生 和義, 久永 修一, 田仲 謙次郎
1988 年 77 巻 8 号 p.
1268-1273
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
九州地区で鯉による食中毒が相次いで発生した期間中(昭和51, 52年)に,鯉の胆嚢を食べて発症した急性腎不全3例を経験したが,以後本邦各地で発生した類似の症例を含めこれまでに計9例についての報告がなされている.いずれも鯉の胆嚢摂取後急性の消化器症状で発症し,入院後腎機能障害に気付かれているが, 2例を除き肝機能障害を伴ったと報告されている.自験1例が消化管出血で死亡したほかは軽快治癒しているが, 3例に透析療法が行われている.急性腎不全の直接原因についての詳細は不明であるが,鯉に因る食中毒一般に関しては,原因物質として脂溶性の化学物質(分子量575)によるものと報告されている.
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谷 長行, 五十嵐 一雅, 梨本 いづみ, 百都 健, 伊藤 正毅, 柴田 昭
1988 年 77 巻 8 号 p.
1274-1275
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
以前の当科を受診した小人症患児の発育状況に関する追跡調査を実施し, 2年以上の観察期間を有する正常低身長小児(初診時-2.0SD以上) 219名における両親の思春期遅発症の有無と身長SDの改善度の関係について検討した.身長SDの改善度は初診時年令が男児で14才以上,女児で12才以上で著明で,この時期の小人症にかなりの思春期遅発症が含まれていることを示唆したが,両親の思春期遅発症の有無とは関係はなかった.
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吉岡 光明, 坂爪 実, 深川 光俊, 関 剛
1988 年 77 巻 8 号 p.
1276-1277
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
症例は35才の男性,主訴は下痢,精査の結果,肝転移を伴ったVIP産生膵腫瘍と診断,本症例に,ソマトスタチン誘導体の治療を試みたところ,難治性下痢著明に改善し,低カリウム血症,高カルシウム血症,代謝性アシドーシスなどの異常値も正常化した.本薬物は,欧米において既にVIPomaの手術不能例に使用し,有効とされている.今回我々は術前に使用し,全身状態の改善に有用であった.
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川本 龍一, 藤井 靖久, 田尾 茂
1988 年 77 巻 8 号 p.
1278-1279
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
症例は23才男性,脳挫傷の治療経過中発熱,全身の筋肉痛,著明な肝機能異常が出現し当院へ紹介された.来院時既に多臓器不全の状態にあり入院後約20時間で死亡した.剖検では右上腕三頭筋,左大腿四頭筋,右腸腰筋.心筋において散在性に筋線維の收縮蛋白が融解消失した局所的な壊死および少数のS. aureus集塊を認めた.これらより本症の発症にはStaphylococcus aureus産生のtoxin関与によるmyonecrosisの可能性を考えた.
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山下 一也, 小林 祥泰, 山口 修平, 岡田 和悟, 有元 佐多雄, 藤原 茂芳, 下手 公一, 今岡 かおる, 恒松 徳五郎
1988 年 77 巻 8 号 p.
1280-1281
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
61才,男性,構語障害,舌の軽度萎縮,線維性〓縮を認めたが,四肢の脱力,筋萎縮はなし.血沈1時間52mm, CRP(+), ANF80倍(sp). IgG 2040mg/dl.免疫複合体1.21μg/ml.筋電図上,舌筋で神経原性変化を認めた. Sjögren症候群の合併が認められ,ステロイドパルス治療で,血液検査値は改善,症状もやや改善した.最近,筋萎縮性側索硬化症における免疫異常などが注目されており,興味ある症例と考えられる.
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東田 修二, 山中 昭良, 小林 泰文, 天川 孝則
1988 年 77 巻 8 号 p.
1282-1283
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
ジャーナル
フリー
症例は60才,男性.肝硬変に伴う〓出性腹水貯留にて入院.腹水消失後,内視鏡的食道静脈瘤硬化療法施行した. 3カ月後,乳び状右胸水・腹水貯留し,再入院.リンパ管造影にて胸管閉塞はなく,種々の治療に抵抗し,静脈瘤破裂にて死亡した.肝硬変の乳び胸・腹水同時合併例は極めてまれで,静脈瘤硬化療法後のものは初めてと思われる.肝硬変での乳び胸・腹水発生機序について若干の考察を加え,報告した.
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平 克博, 青井 渉, 迫 稔, 千代田 晨, 迎 英明
1988 年 77 巻 8 号 p.
1284-1285
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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症例は72才の女性.著明な四肢麻痺.低K血症,代謝性アルカローシス,低レニン低アルドステロン血症を認めた.ネオユモールの服用中止とK剤の補充により,全身状態が改善,再度ネオユモールを投与し低レニン低アルドステロン血症を認めたので,ネオユモールによる偽性アルドステロン症と診断した.本例はグリチルリン含有量90mg/日と本邦報告例中最少量で発生しており,胃炎治療薬による本症はこれが本邦第1例である.
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吉田 洋子, 加藤 佳央, 塩之入 洋, 石井 當男
1988 年 77 巻 8 号 p.
1286-1287
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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症例は27才男性.痙〓発作,低Ca血症,高Pi血症のため当科紹介受診.入院時テタニー発作,尋常性乾癬,感音性難聴を認めた.副甲状腺ホルモン(PTH)が低値でありEllaworth-Howard試験にて特発性副甲状腺機能低下症と診断した. lα-OH-D
3,乳酸Ca投与にて血清Ca, Piは正常化しテタニー発作,尋常性乾癬の改善が認められたが難聴の改善傾向は認められなかった.本例は特発性副甲状腺機能低下症に乾癬と難聴を合併したまれな症例である.
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岩井 力, 加藤 博司, 石塚 慶次郎, 小笹 潔, 石川 昌澄, 黒坂 判造
1988 年 77 巻 8 号 p.
1288-1289
発行日: 1988/08/10
公開日: 2008/06/12
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症例は79才,男性.悪心を主訴として来院.胃X線内視鏡検査で,胃角部から前庭部後壁側にかけて比較的限局した粘膜の凹凸不整を認め,その中の胃角部後壁側に辺縁不整のびらんを伴っていた.胃全検により,アミロイドーシスと診断.全身の精査を行なうも,他臓器には異常を認めず,限局性胃アミロイドーシスと診断した.本症例は,胃アミロイドーシスの初期変化をとらえることのできたまれな症例と考えられたので報告する.
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