日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
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83 巻 , 10 号
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  • 黒川 清
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1713-1714
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 柴崎 敏昭, 酒井 紀
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1715-1719
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    腎毒性物質による報告は実に多彩で,現在でもその数は増加傾向にある.その臨床像は多彩で臨床で用いる治療薬や診断薬による場合は臨床家にとって時に重大問題を惹起する.また,その発症機序は多彩であるが,使用量が増えるに従って発症頻度が増加する直接型障害とアレルギー機序が関与する過敏型に二大別される.ここでは日々診療に密接に絡む治療薬,診断薬などを中心に薬物性腎障害の発症機序について述べる.
  • 下条 文武, 荒川 正昭
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1720-1723
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    腎毒性物質による腎障害は,近年の薬物の普及とあいまって,著しく増加している.本症を早期に診断することは,適切な対応を行う上で最も重要であるが,腎毒性物質による腎障害の病態は多彩であるので,きめ細かい観察が必要である.腎毒性物質の使用にあたっては,単に血清の尿素窒素や血清クレアチニン値のみでなく,尿量,尿蛋白,尿沈渣,尿中NAG,尿β2-ミクログロブリン排泄量, 24時間クレアチニンクリアランスなどを適時検査して,早期に診断し対応する必要がある.
  • 大澤 源吾
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1724-1728
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    中毒性腎障害をおこすものは医用薬物と産業用物質とに大別される.後者によるものは環境整備と安全教育によって予防しうる.医用薬物のほとんどが腎障害をおこす危険を持つことを認識し,真に適応となるものならば当該薬物の性格を十分に把握し,細心の注意を払って用いることにより,障害作用を防止もしくは最小限に抑制して,薬物効果を発揮するように努めるべきである.
  • 菱田 明
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1729-1733
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    抗菌薬による腎障害は主として急性尿細管壊死と急性間質性腎炎の二つのかたちで現われるが,前者は大部分アミノグリコシドによるもので,一部にセファロスポリンによるものがある.間質性腎炎はアレルギー機序を介しておこり,ペニシリン系薬物,リファンピシン, ST合剤によるものがある.尿細管壊死の発症は投与量に依存しておこるほか,脱水,腎機能,低血圧など患者側の因子も発症頻度に大きく影響する.間質性腎炎によるものでは,原因薬物の中止が予後に大きく影響する.
  • 中林 公正
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1734-1739
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    癌患者を抗腫瘍薬で治療した時に生じる腎障害で,日常臨床上遭遇する頻度の高い腎障害の早期診断と予防について概説した. CDDP性腎障害(尿細管性)は投薬後7日以内に生じ,尿中β2-ミクログロブリンの上昇が診断指標となる. MMC腎症は溶血性尿毒症性症候群症状を呈することから,破砕赤血球の出現,血小板減少,尿中FDP上昇が診断上重要である. MTXや他薬で白血病や悪性リンパ腫を治療すると,尿細管閉塞性腎障害を来すことがあるが,乏尿が初期症状である.他の薬物性腎障害も存在するが,その頻度は少なくい.
  • 両角 國男, 武田 朝美
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1740-1746
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    免疫抑制の腎障害について,腎移植での臨床使用の主体であるシクロスポリンを中心にその機序,問題点を述べた.免疫抑制作用だけでなくその副作用についても分子生物学的な解明が徐々になされてきており,腎障害を防いでいくためにも今後の進歩が期待される.また,自己免疫疾患など免疫抑制薬の使用される範囲が広がってきており,移植医療だけでなく一般医療においても免疫抑制薬による腎障害の認識は重要となる.
  • 若新 政史, 若新 洋子
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1747-1751
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    非ステロイド性抗炎症薬・免疫調整薬による腎障害で薬物過敏型のものと自己免疫機序の関与するものとについて考察した.前者には非ステロイド性抗炎症薬の多くのものが含まれるが,アレルギーを引き起こし易い体質等に充分注意し慎重に使用する必要がある.後者にはフェナセチン,金剤,ペニシラミン,などがあげられる.慢性関節リウマチ等免疫異常状態における薬物の使用であり,安易な使用は慎むべきである.
  • 木田 寛, 吉村 光弘
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1752-1757
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    1)造影剤による腎障害を防ぐには,使用時に水分を十分に補給しながら尿量の維持を計ることが大切である.とくに既存の腎機能障害,糖尿病,多発性骨髄腫,高年齢には注意を払い,なかでも血清クレアチニンが5.0mg/dlを超える場合には,適応を熟考する. 2)麻薬,とくにヘロイン常用者に,巣状糸球体硬化症,アミロイド症,感染性心内膜炎に続発する糸球体腎炎などのみられることが知られている. 3)麻酔薬による腎障害はまれである.
  • 海津 嘉蔵
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1758-1761
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    多くの重金属は強い腎毒性を有し,類似した徴候を示すが,代謝・排泄系で差異がでる.通常,近位尿細管障害が共通で,診断には尿中酵素と低分子蛋白の測定を行う.カドミウム中毒:慢性では,イタイイタイ病が代表である.中年閉経後の女性で,骨痛と尿細管障害を呈し,進行例では萎縮腎になる.鉛中毒:子供ではFanconi症候群がおこるが,成人では少ない.尿細管上皮細胞内に核封入体が認められる.水銀中毒:メチル水銀は水俣病を惹起する.神経毒性以外に尿細管障害が出現する.
  • 青柳 一正
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1762-1766
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Paraquat,有機溶媒,殺虫剤の中毒は腎臓の尿細管障害を起すが,その毒性は活性酸素の産生,チトクロームP-450monooxigenaseやglutathione-S-transferaseにより代謝され親電子性代謝産物となり標的物質への結合,代謝産物による障害(蓚酸やフッ素)などによる. puromycin aminonucleosideはアデノシンに類似の低分子有機化合物でネフローゼを起すが,著者らはこれが活性酸素の産生を増加させることを発見し,糸球体の活性酸素の画像化を供覧した.
  • 山田 明
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1767-1770
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    世界的には,毒蛇咬傷による急性腎不全は特に熱帯地方で少なくないが,本邦においても,マムシとハブの咬傷による急性腎不全が報告されている.組織学的には尿細管壊死あるいは腎皮質壊死を来す.蛇毒そのものによる作用やrhabdomyolysisが機序として想定されている.ハブ毒はmesangiolysisを起こすことが知られている.スズメバチによる蜂刺症もまれに腎障害を引き起こす.急性腎不全をきたす場合と,ネフローゼ症候群を来す場合がある.食中毒では鯉や草魚の胆嚢の生食による急性腎不全が本邦を含めたアジア地域で報告されており,アオブダイの中毒による急性腎不全もまれに見られる.毒きのこでは特にタマゴテングタケの中毒で急性腎不全に陥る.このように生物毒による腎障害は急性腎不全が多いが,腎以外の全身症状が管理できれば血液浄化法により救命できる.
  • 田部井 薫
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1771-1776
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    細菌毒には, verotoxin (VT)などの外毒素(exotoxin)と内毒素(endotoxin: ET)とがある. VTはPAF, PGI2, TxA2などを介して溶血性尿毒症性症候群を起こす. ETは細胞膜に存在するlipopolysaccharideで, PAI, PG, endothelinやTNF, IL-1, IL-6などのcytokine, nitricoxide等を介して, DICや腎皮質壊死を起こす. cytokineの臨床的意義は今後の研究が待たれる.
  • 頼岡 徳在, 武政 敦夫
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1777-1781
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ヘムタンパクであるヘモグロビン,ミオグロビンはそれぞれ溶血,横紋筋融解により血漿中に増加し,腎尿細管障害を中心とした中毒性腎症を惹起する.いずれも障害程度が強ければ,急性腎不全を呈するため早期診断と予防が重要である.なお,一旦急性腎不全に陥った場合には時期を逸することなく血液浄化療法を導入するとともにDICなどの合併症対策が必要である.
  • 矢野 新太郎, 金井 秀夫
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1782-1787
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    さまざまな病的状態で生じるパラプロテインやクリオグロブリンは腎障害性に働く.多発性骨髄腫では,フリーの免疫グロブリンL鎖が腎障害の中心的役割を担っている.このL鎖によって惹起される円柱腎症は,急性腎不全を呈する腎症として骨髄腫の診療上問題になることが多い.一方,クリオグロブリン血症では,免疫グロブリンとそれに対する抗体による免疫複合体が腎障害の主な原因になっている.これらの病態には未だ不明な点が多い.
  • 富野 康日己, 溝口 雅康
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1788-1792
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    少量では問題を起こしえない内因性物質が量的に排泄閾値を越えたり,それらの物質に対する免疫耐性が低下した場合に腎組織障害が惹き起こされる.高Ca血症では腎髄質のミトコンドリアの障害,高尿酸・蓚酸血症では髄質への各結晶の沈着と炎症反応,低K血症では尿細管上皮細胞内の空泡集積が認められる.本項では,これら4病態によって生ずる腎障害の臨床的,病理組織学的特徴について概説する.
  • 斉藤 喬雄, 小原 克也, 及川 眞一
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1793-1797
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    糖質や脂質代謝異常ではその過剰沈着により臓器障害を生じる.腎臓でも酵素欠損などによる異常糖質や脂質が尿細管や糸球体に沈着し,中毒性腎症に共通した腎障害を引き起こす.ここでは,その代表的な疾患として,糖原病, Fabry病, lipoprotein glomerulopathy, lecithincholesterol acyltransferase欠損症を取り上げた.一般的に,酵素欠損症は先天性で小児に見られることが多いが,これらの疾患は成人で発症することがあり,内科で発見する場合もある.
  • 猪鹿倉 忠彦, 堀切 尚, 梅原 藤雄, 中原 啓一, 後藤 孝史, 樋口 逸郎, 中川 正法, 丸山 征郎, 納 光弘
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1817-1819
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    血管炎の存在が疑われた肥厚性硬膜炎の63歳女性について報告した.左側頭部痛,弛張熱を主訴とし,頸部リンパ節腫脹,頭部MRIで左硬膜の著明な肥厚像, Gaシンチグラフィーで左側頭部への高集積像を示した.脳神経症状はなく,血液検査で炎症所見,凝固系亢進,免疫複合体増加, P-ANCA陽性を示し,髄液中たんぱく, IgGの増加を示した.副腎皮質ステロイドホルモン薬と免疫抑制薬が著効した.硬膜肥厚を呈する他疾患との臨床鑑別診断上重要な症例と考えられる.
  • 松村 麻実, 三森 経世, 吉田 正, 秋月 正史
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1820-1821
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    高齢男性に発症した亜急性皮膚ループスエリテマトーデス(SCLE)の1例を経験した.本例は特徴的な再発性環状紅斑,汎血球減少症,たんぱく尿などの多彩な臨床症状を呈し,抗SS-B抗体単独陽性であった. SCLEの病態および抗SS-B抗体の臨床的意義を考察する上で重要な症例と考えられる.
  • 高野 敦子, 高田 康光, 朝日 寿実, 堀 亨, 浦風 雅春, 沢 丞, 大角 誠治, 小林 正
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1822-1823
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    進行胃癌に対し胃・膵全摘術を施行し,術後合併症により外胆汁瘻を形成後5年目に四肢の筋力低下,手袋靴下型の表在感覚障害,深部感覚障害及びしびれ感を伴う痛みが出現した症例を経験した.本例にビタミンE大量筋注療法を行ったところ,自他覚所見は改善した.胃・膵切除後の患者における神経障害の際にはビタミンE投与も検討されるべきと考える.
  • 横濱 章彦, 中村 礼子, 松島 孝文, 定方 宏人, 澤村 守夫, 村上 博和, 矢野 新太郎, 成清 卓二
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1824-1825
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は44歳女性.鉄欠乏性貧血と低たんぱく血症精査のため当科入院.便中α1アンチトリプシン定量, 99mTc-albumin-scintigraphyにより回盲部病変からのたんぱく漏出が疑われ, 90cmにおよぶ病変部の回腸切除を行った.術後低たんぱく血症,貧血は改善し,病理診断から非特異性多発性小腸潰瘍症と診断した.本症は再発が多く経過観察が重要である.
  • 松山 友彦, 茂木 良弘, 宮崎 悦, 平山 敦, 増子 詠一, 木田 雅也, 潘 紀良, 渡辺 直樹, 新津 洋司郎
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1826-1828
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は42歳女性,左側胸部より後腹膜,骨盤腔,左鼠径に連続した巨大海綿状血管腫と,同側の下肢の肥大が認められ, Klippel-Weber症候群と診断した.さらに関節の過可動性及び皮膚の過伸展があり, Ehlers-Danlos症候群を伴っていた.電顕上これまで報告のない異常collagen fibrilがみられたため,まれな症例と考え報告した.
  • 森 茂雄, 加藤 尚久, 勝田 勢津子, 生田目 剛, 竹内 敏明, 石倉 紀男, 松本 茂登子, 松本 常男, 伊達 徹也, 西村 誠
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1829-1830
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は36歳,男性.近医にてマイコプラズマ肺炎による急性呼吸不全と診断され,当院へ緊急入院となった.著明な高血圧,頻脈,発汗が継続し,腰痛を訴えたため,腹部超音波検査を行ったところ副腎腫瘍を認め,尿中VMA陽性より褐色細胞腫クリーゼによる心不全と考え治療を試みたがショック状態となり入院第3病日に死亡した.本症例はマイコプラズマ感染症によってクリーゼが誘発されたと考えられた.
  • 板津 智子, 高井 修平, 戸叶 嘉明, 安田 勝彦, 橋本 博史, 広瀬 俊一
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1831-1833
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は44歳女性,先行する感冒様症状後に意識障害出現しインスリン依存性糖尿病(IDDM)性ケトアシドーシスの病態を呈した患者.入院当初より著明な膵腫大,膵外分泌機能の低下を伴う急性膵炎の合併を認めた.さらに抗核抗体,抗SS-A抗体の陽性およびSchirmerテストの低下,口唇生検で小葉内導管周辺の炎症細胞性浸潤がみられsubclinical siccaの診断も得た.当症例はIDDMと急性膵炎, subclinical siccaの合併例として貴重であり報告する.
  • 後藤 元
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1834-1840
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    呼吸器疾患はAIDSの最も重要な合併症であり, HIV感染者の65%において, AIDS初発症状は,呼吸器症状であり, AIDSの80%において,経過中なんらかの呼吸器疾患が出現する.これらは日和見感染症および腫瘍性病変から成るが,その頻度,重症度からカリニ肺炎が最も大きな問題となっている.カリニ肺炎に関する研究は,最近10年間に大きく進展し,基礎,臨床のいずれの分野においても,その内容はほぼ一変した観がある.本稿ではこうした状況を,カリニの分類学上の位置づけ,病態生理,伝播経路,診断,治療,および予防の各面から解説した.
  • 戸田 剛太郎
    1994 年 83 巻 10 号 p. 1841-1846
    発行日: 1994/10/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    疫学的研究によりB型(HIV), C型(HCV)肝炎ウイルスが肝細胞癌発生に深く関わっていることが示されている.肝炎ウイルスが発癌にどのようにかかわっているかについて,二つの考えがある.ひとつはホストゲノムに組み込まれたウイルス遺伝子(HBX遺伝子など)の産物のトランス活性化作用によるとするものであり,もう一つは肝炎ウイルスによる肝細胞の壊死,それに続く再生の繰返しの過程において肝炎ウイルスに対して抵抗性で,高い増殖能を獲得した肝細胞クローンから癌細胞が発生するとする考え方である.前者はHBV発癌に関わっていると考えられるが, HCV発癌については否定的である.肝細胞癌における遺伝子異常には様々なものがあるが,特定の癌遺伝子の活性化はみつかっていない.一方,癌抑制遺伝子についてはp53遺伝子, RB遺伝子の異常が高頻度にみられ,またLOH (loss of heterozygosity)も高頻度にみられる.
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