パーキソソニズムの原因には,薬物の副作用,中毒,脳炎後遺症,錐体外路系変性疾患(線条体黒質変性症,進行性核上性麻痺,オリーブ橋小脳萎縮症,多系統変性症, Huntington病),痴呆性疾患(汎発性Lewy小体病, Alzheilner病・Pick病の末期, Guam島のパーキンソン痴呆複合,大脳皮質基底核変性症)など多種類の疾患があるので,正確な鑑別診断が必要である.治療の観点からは,薬物など治療可能な原因を見逃さないこと,それ以外の疾患であっても様々な抗パーキンソン薬を試みてみることが大切である.
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