日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
88 巻 , 11 号
選択された号の論文の27件中1~27を表示しています
  • 嶋田 甚五郎
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2101-2103
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 滝澤 秀次郎
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2104-2111
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    本年の4月から新しい時代の感染症対策を担う「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症新法)が施行されたが,この背景には,近年の新興・再興感染症の出現,医学・医療の進歩,公衆衛生水準の向上,人権尊重と行政の公正透明化の要請等が挙げられる.感染症新法は,概念上結核を除く全ての感染症を包含する法律であり,感染症発生動向調査や国が定める基本指針等による事前対応型行政を目指している.
  • 岡 慎一
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2112-2116
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    1999年4月1日から,感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症新法)が施行され,感染症が1類から4類までと,さらに新感染症「感染力が強く重篤であり, 1類なみの対応が必要な新興感染症」に分類された.特定感染症指定医療機関とは,この新法のうち,新感染症, 1類感染症, 2類感染症の患者の入院医療を担当できる病院と規定され,厚生大臣が全国に2から4カ所指定することになっている.
  • 小花 光夫, 松岡 康夫
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2117-2122
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    「感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律」では都道府県知事により指定され, 1類感染症と2類感染症を扱う第1種感染症指定医療機関と2類感染症のみを扱う第2種感染症指定医療機関が定められている.感染症指定医療機間の役割は患者を社会から隔離することではなく,患者の人権を尊重しつつ,良質でかつ適切な医療を提供することであり,これを通じて感染症の蔓延を防止しようとするものである.
  • 古川 恵一
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2123-2127
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    感染症新法の下で,一般病院は指定された広範囲の各種感染症について,出現の有無を監視する必要がある.そして各感染症に応じた的確な対応と診療,感染対策を実行する備えが必要である.一般病院における各種感染症に対する診療のレベルと感染管理の質を高めるためには,臨床感染症専門医が必要であり,その養成のための教育プログラムを早急に築くべきである.聖路加国際病院感染症科での感染症診療への取り組みについても紹介する.
  • 村田 三紗子
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2128-2133
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    感染症新法において,保健所は地域の感染症対策の中核的機関と位置付けられた.役割として, (1)地域住民への感染症に関する正しい知識の普及啓発, (2)法の対象となるすべての感染症の届出受理及びコンピュータ・オンラインシステムによる情報の伝送と地域への還元, (3) 1類, 2類, 3類感染症の患者・感染者に対する入院勧告と就業制限,患者の移送,消毒等の指示・命令,健康診断,保健指導,疫学調査, (4)感染症診査協議会の開催, (5)積極的疫学調査などが挙げられる.
  • 倉田 毅
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2134-2140
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ヒトに感染して,皮膚や内臓に出血を生ずるウイルス病は多数あるが,いわゆる今回の法律改正にともなう“新法”の中で, 1類感染症として位置づけられているウイルス性出血熱には4疾患が含まれる.それらの特徴は(1) 3疾患はサハラ砂漠以南にある. (2)臨床的には発熱,頭痛,咽頭痛などを主徴とし,しばしば重症化し出血を生ずる. (3)これは最も重要で,感染者や患者の血液により,ヒトからヒトへ感染が生ずることで,医療用具の欠如により,予期せぬ大発生となる.この定義にそう疾患は,ラッサ熱,エボラ出血熱,マールブルグ病,クリミア・コンゴ出血熱である.
  • 渡辺 治雄
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2141-2146
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ペストは感染症新法では, 1類感染症に分類されている.我が国においては,昭和元年以来ペストの発生がみられていないが,世界には依然として多くのペスト病巣窟が存在している.万が一ペストが我が国に侵入してきた場合の,迅速なる診断,治療体制を日頃から整備しておくことが,危機管理的側面からも重要である. PCR法を含めたDNA診断法およびマウスモデル系における新規抗菌薬による治療実験等のデータを含め,ペストに対する診断・治療について概説する.
  • 相楽 裕子
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2147-2153
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    2類感染症には細菌性赤痢,コレラ,腸チフス,パラチフス,ジフテリア,急性灰白髄炎が該当する.いずれも国内ではほぼ制御された疾患であるところから,海外との交流を通して侵入してくる可能性が高い.疑わしい場合には,保健所への届け出あるいは第2種感染症指定医療機関への紹介等によって早期診断に努め,患者の治療と感染拡大防止を図ることが望まれる.
  • 柳原 格, 河野 原吾, 本田 武司
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2154-2159
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic E. coti: EHEC)感染症は,感染症新法では唯一の3類感染症として分類されている.本疾患では,単なる食中毒や腸管感染症にとどまらずHUSや脳症といった重篤な腸管外合併症を伴う場合があり,またそれらの重症合併症に対する治療法が未だに確立されていないなどの問題点を含めて概説する.
  • 柏木 征三郎
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2160-2165
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    インフルエンザ流行の際に問題となるのは,小児における脳炎・脳症の発生および高齢者における死亡例である.古くから,高齢者にとってインフルエンザは,老人の最後のともしびを消す疾患として知られている.これは,インフルエンザ罹患後に肺炎の合併, ADLへの影響などによると考えられる.治療としては, A型に対してはアマンタジンが有効である.予防としては,アマンタジンも有効であるが,ワクチンが強くすすめられる.
  • 竹村 弘, 嶋田 甚五郎
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2166-2172
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    1988年にイギリスで,最初のバンコマイシン耐性腸球菌(vancomycin resistant enterococci: VRE)感染症の報告がなされて以来,欧米を中心にVREによる院内感染症が急増し問題になっている,特に米国では病院内で分離されるEneerococcus faecalzs (E. faecalis)の耐性率は,ここ8年間で約50倍に急増している.これに対しCDC(Centers for Disease Control and Prevention)は1995年にVREの伝播防止のためのガイドラインを発表している.わが国でも1996年にVREの臨床分離例の最初の報告があり,今後その動向に充分に注意をする必用がある.
  • 木村 哲
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2173-2181
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    HIV感染症・エイズ対策については,これまで「後天性免疫不全症候群の予防に関する法律」(1989年制定)によって行われて来たが,いわゆる「感染症新法」の施行に伴い,この新法の下に包含され推進されることとなった.新法ではHIV感染症・エイズも他の約60種類の感染症と共に4類感染症の一つとしてサーベイランスされ診療される.しかし,いまだに新規の感染が増え続けていることから「特定感染症」の一つとして重点的施策がとられることとなった.
  • 川名 尚
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2182-2188
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    感染症新法になって性病という言葉は消え性感染症という言葉が用いられるようになった.性感染症の中でも後天性免疫不全症候群と梅毒は,無症候性保菌者を含めて全数を把握することになり全医師が届出をしなければならない.新法で定点報告の対象となったものには,性器クラミジア感染症,性器ヘルペスウイルス感染症,尖形コンジロームのウイルスやクラミジアによるものと淋菌感染症の4つで今後ますます重要になると思われる感染症である.
  • 野村 隆司
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2189-2195
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    1999年4月1日から施行された感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律においては,これまでは全く異なった1類感染症, 2類感染症, 3類感染症, 4類感染症,指定感染症及び新感染症からなる感染症類型が設けられている.指定感染症は,旧法である伝染病予防法においても規定されていた事項であるが,感染症新法では,適応に当たっての手続保障の厳格化等を講じている.本稿では,指定感染症と新感染症の相違点を中心に感染症類型を概説する.
  • 平井 莞二
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2196-2204
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    新興感染症とは『隔地的,または国際的に公衆衛生上の問題をおこした未知の新しく同定された感染症』とWHOにより定義されている.未知の病原体による感染症は人獣共通感染症かヒトに既存の病原体によるものが多い.未知の病原体による感染症の出現には幾つかの段階と要因が考えられる.未知の病原体を同定するためには従来からの方法に加えて,核酸を標的とした分子生物学的手法が取り入れられている.
  • 門松 賢, 岩本 正照, 小沢 尚, 秋月 正史, 水入 苑生, 長谷川 昭
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2230-2232
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は20歳,女性.咽頭痛,発熱を主訴に受診した際,偶発的に著明な低K血症を指摘され,精査目的で入院した.経過中に下痢,嘔吐,口渇,多飲,多尿,テタニー,筋力低下等の症状を認めなかった.代謝性アルカローシスを伴う低K及び低Mg血症を認め尿中Ca/Cr(mol)比等からGitelman症候群と診断した.成人に認められる慢性の低K血症の診断に際しては, Gitelman症候群を念頭に置く必要があると考えた.
  • 斉藤 美和子, 新妻 一直, 石橋 克之, 黒沢 正喜, 飯塚 美伸, 浜田 明子, 佐治 紘炳
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2233-2235
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は39歳,男性.風邪様症状後,下肢麻痺と膀胱直腸障害が出現し,胸部X線上,空洞病変あり肺結核と診断.髄液検査にて髄膜炎の所見なく, MRIにてTh10より上位の胸髄にT1で等信号, T2で高信号を認め肺結核に伴った結核性脊髄炎と診断した.抗結核薬のみの治療では神経症状は徐々に悪化し,四肢麻痺,意識障害まで進行したが,ステロイドパルス療法が著効し歩行可能となり退院した.結核性脊髄炎は稀であり報告した.
  • 野地 秀義, 甲斐 龍幸, 斎藤 由理恵, 中澤 敏弘, 七島 勉, 丸山 幸夫, 斎藤 直史
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2236-2239
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は36歳,男性で1996年3月よりHIV感染症の診断でジダノシンによる加療を受けていた. 1997年2月,左半身の脱力感が出現した.末梢血液中のCD4陽性リンパ球数は26/μlで,血清と髄液検査では本症例の神経病変の感染源は不明であった.頭部MRIとCT検査で脳病変が大脳白質に限局し圧排効果と造影増強を伴わず本症例は進行性多巣性白質脳症(PML)と診断された.ジドブジン,インディナビルおよび各種抗生物質等を追加投与したが, 1998年6月15日永眠した. PMLは予後不良だが本症例はPML発症後16カ月間生存した.
  • 窪田 彰一, 西尾 宏之, 河野 光志, 赤井 雅也, 加藤 雅之, 若林 聖伸, 白神 悟志, 堀口 孝泰, 大迫 文麿, 奥泉 譲
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2240-2241
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は74歳,女性.肝嚢胞の精査目的にて受診した.身体所見や血液検査では異常所見は認めなかった.食道胃透視にて食道に壁外圧排を認め,胸部CTにて瘤形成を伴う拡張した気管支動脈によるものと判明した.気管支・肺に炎症性変化は認めなかった.気管支動脈造影では,気管支動脈が著しく屈曲・蛇行・拡張し,複数の動脈瘤を形成して肺動脈に短絡していた.原発性気管支動脈蔓状血管腫は稀な疾患で,本邦での報告は12例のみである.いずれも発見動機は喀血であるが,本例のように無症状で発見され,しかも瘤形成を伴う例は他になく,極めて稀であると思われる.成因としては,先天的に血管の形成異常があり,経過とともに血管壁の脆弱な部分が瘤になったものと推察される.
  • 佐藤 和加乃, 加藤 健, 高橋 充彦, 山田 大志郎, 緑川 早苗, 渡辺 毅, 野沢 佳弘, 阿部 正文, 橘内 芳一
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2242-2244
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は腹水,下腿浮腫を主訴とする82歳,男性.腹部CTにて門脈塞栓を認め, α-fetoprotein(AFP)の高値,レクチン分画にてL2, L3のブロードなバンドを認めた.剖検にて上腸間膜静脈,門脈浸潤を示す上行結腸癌を認めた.原発巣は主として腺管構造,転移巣では充実性増殖が認められ, AFP, carcinoembryonic antigen (CEA)が陽性であった. AFP産生大腸癌の報告はほとんどが直腸癌であり,上行結腸癌で特異的な進展様式を呈した非常に稀な症例と考え報告した.
  • 服部 直樹, 翠 健一郎, 山本 正彦, 永松 正明, 祖父江 元
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2245-2251
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    末梢神経障害に関する最近の進歩は,特に遺伝性ニューロパシーの原因遺伝子の解明,脱髄性ニューロパシーの糖鎖抗原の同定など長足の進展が見られている.また治療法についても多くの知見が集積されてきており,日常臨床の現場においても診断,治療の体系が大きく変わりつつある.しかし,病態発現機序の解明やそれに基づく治療法の適用範囲や新たな治療法の開発という点では今後の研究に期待すべき点も多い.本稿では最近の進歩のうち特に治療に関する重要なものをトピックスとして取り上げレビューする.
  • 清水 英治, 山本 晃義
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2252-2259
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    腫瘍随伴症候群は,腫瘍による浸潤,圧迫,閉塞などの直接的な症状ではなく,腫瘍が産生する生理活性物質や腫瘍が誘導した自己免疫反応による間接的な症状と定義される.肺癌の10~20%に腫瘍随伴症候群が合併するといわれており,小細胞肺癌に高頻度に認められる.腫瘍随伴症候群の出現が肺癌の臨床診断に先行することがあり,肺癌発見の契機となる.また, Lambert-Eaton筋無力症候群におけるVGCC抗体のように,抗体価が肺癌の病勢と相関することがあり,腫瘍随伴症候群を一種の腫瘍マーカーとしてとらえることができる.非小細胞肺癌の末期に合併することの多い高カルシウム血症は,ビスフォスフォネートの開発によりコントロールが容易になり,患者のquality of lifeの改善に役立っている.近年,分子生物学的手法の発達により神経症候群に出現する自己抗体の解析が進み,肺癌にともなう腫瘍随伴症候群の病態が次第に明らかになりつつある.
  • 宮下 修行, 松島 敏春
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2260-2266
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Chlamydia pneumoniaeは,呼吸器感染症の主要な原因菌の1つであり,市中肺炎の約10%に関与するとされている.近年,欧米における気管支喘息の急性増悪因子として, C. pneumoniae感染症が注目されており,本邦の検討でも小児,成人を問わず発作時にC. pneumoniaeが高頻度に関与していることが判明した.また,気管支喘息患者のC. pneumoniae特異的IgG・IgA抗体保有率や幾何学的平均値は,健康成人に比べ有意に高く,喘息患者においてC. pneumoniaeの慢性刺激や再感染がこれらの増悪に関与しているものと考えられた.増悪の機序としては,特異的IgE抗体の存在や,ストレス蛋白による気道過敏性の亢進などが考えられている.さらにC. pneumoniaeは, virusと異なり抗菌薬が有効であることから,これらの同定を行うことは初期治療のみならず症状改善後の持続感染や再増悪防止の面などからも非常に意義のあることと考えられた.
  • 堀田 饒
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2267-2273
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    糖尿病性神経障害は,比較的早期より発症し,頻度も高く,突然死の一因として最近注目されている.死に至らないまでも,患者に与える苦痛は計り知れず,他の合併症に及ぼす影響も大きいのが糖尿病性神経障害である.
    しかし,その早期診断と適切な管理・治療は必ずしも確立された訳ではない.診断的には,自律神経障害が比較的早期から診断可能な報告が散見され,種々のアプローチがなされている.一方,管理・治療としては糖尿病性神経障害の危険因子の可能な限りの排除が大切で,最近高血圧が注目され,血糖コントロール同様に血圧コントロールの重要性が唱えられている.治療薬として,新しいAR阻害薬の開発が世界的に進行中であり, PKCβ阻害薬の有効性が動物実験的に確かめられ臨床治験が欧米を中心にはじまろうとしている.
    ここでは,新しい成績を混じえて,糖尿病性神経障害の診断と治療の現状を述べてみたい.
  • 北村 真, 斎藤 明, 堺 秀人
    1999 年 88 巻 11 号 p. 2274-2279
    発行日: 1999/11/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    多臓器不全とは主要臓器が同時あるいは連続的に機能不全に陥る病態であり,侵襲にさらされた生体組織がcytokineを始めとするhumoral mediatorを介して全身の組織障害,酸素代謝障害を惹起することによって成立していくことが明らかとなっている.是正すべき血中成分を考慮して,血液透析,血液濾過,血漿交換,血液吸着などを組み合わせて多臓器不全に対する治療が行われる.この血液浄化療法は臓器不全に対する対症療法のみならず,全身性炎症反応をひきおこすmediatorを除去し,除水により体内の水・ナトリウムの負荷を軽減し,全身管理に必要な栄養素,電解質,薬剤を投与するための輸液スペースを確保することも大きな目的である.早期に適応される血液浄化療法によって多臓器不全の救命率は40%以上に達しているが,本法は単独で成立する治療法ではなく,原因に対する治療ならびに十分な全身管理が行われることによってのみ救命が可能であることを忘れてはならない.
  • 1999 年 88 巻 11 号 p. 2307
    発行日: 1999年
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
feedback
Top