日本内科学会雑誌
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89 巻 , 4 号
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  • 金沢 一郎
    2000 年 89 巻 4 号 p. 605-607
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
  • 瀬川 文徳, 黒岩 義之
    2000 年 89 巻 4 号 p. 608-616
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    不随意運動は,主にその運動の出現が安静時か動作・姿勢時か,律動性の有無,運動の速さ,律動性があれば動きの周波数に注目し分類していくことが有用である.近年,基底核の神経回路への知見の集積とともに,錐体外路性の不随意運動に対する新たな理解が深まり,不随意運動などの運動異常に対して,定位脳手衛や電気刺激療法も行われるようになってきた.近年の基底核回路への考え方を図示し,不随意運動の病態,分類について解説する.
  • 柴崎 浩
    2000 年 89 巻 4 号 p. 617-622
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    不随意運動(involuntary movements)とは意図しないで起こる運動のなかで病的なものをいい,その中には振戦,ミオクローヌス,ジストニー,アテトーゼ,舞踏運動,バリスム,ジスキネジーなどが含まれる.不随意運動の的確な診断と分類にはその現象の詳細な観察が最も大切であり,その検査としては多チャンネル表面筋電図によるポリグラフでその運動を記録してみることが最も基本的である.不随意運動はしばしば代謝異常や薬物の影響,さらに脳の器質的障害によって症候性または二次性に生じるので,その可能性を常に念頭において診療に当たることが大切である.
  • 園生 雅弘
    2000 年 89 巻 4 号 p. 623-628
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    線維束性収縮(fasciculation)は通常一つの運動単位の自発活動であり, contraction fasciculationとは区別される.針筋電図では線維束自発電位(fasciculation potential)として記録され,その発火パターンによって認識される. Fasciculationは筋萎縮性側索硬化症と伝導ブロックを来す疾患に最も特徴的である. Fasciculationの発火の起源は筋内軸索や神経終末などの遠位部にあるとする説が有力だが,その発生機序は未解明である.
  • 近藤 智善, 広西 昌也
    2000 年 89 巻 4 号 p. 629-633
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    振戦は安静時振戦,姿勢時振戦,企図振戦,動作時振戦に区別される.小脳性協調運動障害の現れと解される動作時振戦や代謝異常による振戦を除いて,小脳歯状核・赤核・視床を結ぶ経路のどこかの障害で振戦のリズムが発生し,振戦の性状の違いは筋トーヌスの差によるとの説がある.パーキンソン病の振戦と本態性振戦に対する薬物治療以外は特異的な内服療法はなく,視床Vim核の定位的破壊術の適用が考慮される症例がある.
  • 中島 健二
    2000 年 89 巻 4 号 p. 634-641
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ミオクローヌスはしばしば遭遇する不随意運動で,突然起こる急激ですばやい短時間の瞬間的な筋肉の不随意収縮である.四肢・関節の動きを伴わないものから,動きを伴う大きな動きまである.多くは不規則に出現するが,律動的な場合もある.安静時に自発的に生ずるものや,動作時にみられるもの,すなわち動作により誘発されるもの,視覚・聴覚・触覚・精神的緊張・姿勢などで誘発されるものもある.ミオクローヌスには刺激により誘発されるミオクローヌスと,刺激と無関係なミオクローヌスがある.体性感覚刺激や光刺激によりミオクローヌスが誘発されることもあり,高振幅の体性感覚誘発電位や視覚誘発電位を示したり,亢進した長潜時反射を呈すこともある.このような特徴を示すのが皮質反射性ミオクローヌスである.ミオクローヌスを呈す原因疾患には多くのものがあり,これらを鑑別していかねばならない.
  • 山本 紘子
    2000 年 89 巻 4 号 p. 642-649
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    舞踏運動は非律動的な,振幅の大きい,速い速度の急激に出現する不随意運動で,大脳皮質-基底核系でのγ-アミノ酪酸(GABA)の欠乏などの神経伝達物質の不均衡に起因する, Huntington病,歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症などの変性疾患や炎症,中毒,代謝異常,血管障害,腫瘍,外傷などで出現する.変性性の疾患では遺伝子異常の解明が進み,確定診断に用いられる.運動を抑え得る薬剤は数種あり,ある程度の効果が期待できる。
  • 加藤 丈夫
    2000 年 89 巻 4 号 p. 650-654
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    バリズムは,肢の近位筋に強く起こる,急速で激しい,上下肢を投げ出すような粗大な不随意運動である.一側の上下肢に起こることが多く,これをヘミバリズムという.病巣は反対側の視床下核にあり,脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によることが多い.視床下核以外の部位の障害によりバリズムが生じることもある.治療薬としてハロペリドールなどのドーパミン受容体拮抗薬が用いられ,多くの症例で満足のいく結果が得られている.
  • 田代 邦雄
    2000 年 89 巻 4 号 p. 655-658
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    アテト一ゼとは, 1871年にHammondが提唱した不随意運動で,その意味するところは「安定した姿位を保つことができない」ということで,舞踏運動とは異なる概念として今日に至るまで意義のあるものである.その責任病巣は大脳基底核,とくに線条体である.しかしアテトーゼ様の不随意運動,舞踏アテトーゼ,舞踏運動をはじめ,類似そして鑑別に苦慮する不随意運動はいくつもあり,これらの病態,鑑別,そして治療の試みも含め検討すべき問題は多数存在していると言える.
  • 山本 悌司
    2000 年 89 巻 4 号 p. 659-664
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    ジストニーは持続的非生理的な主動筋・拮抗筋群の収縮による姿勢,姿位の異常であり,患者にとって不都合で日常生活を妨げる状態である.黒質線条体を中心とした運動回路の機能異常と考えられる.遺伝性特発性捻転ジストニーの一群として現在7型が分類され,その遺伝子座,遺伝子異常が明らかにされつつある.また,症候性ジストニーは,様々な原因により黒質線条体系の病変をきたしたときに認められる.特発姓遺伝性捻転ジストニーのなかでも,瀬川病(ドーパ反応性ジストニー)は染色体14q上のGTP cyclohydrolase 1の異常によることが判明し,ジストエーの主要な病態を理解する上で重要な鍵となっている.本症はL-dopa治療が奏効するが,現時点で他の病態によるジストニーの治療は限られている.
  • 坂本 崇, 松本 真一, 梶 龍兒, 久堀 保, 目崎 高広
    2000 年 89 巻 4 号 p. 665-670
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    局所性ジストニーは局所の異常な筋過緊張を呈する病態である.詳細な機序はなお不明であるが,動作特異性・感覚トリックといったこの疾患特有の現象から,知覚入力に対する運動出力として形成された運動サブルーチンの異常が示唆される.この感覚-運動連関を利用したMAB治療はボツリヌス治療に比肩し得る成績を挙げており,痙性斜頸や書痙を始めとする局所性ジストニーの治療として有用である.
  • 森松 光紀
    2000 年 89 巻 4 号 p. 678-684
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    チックは,単一筋または複数の筋群に起こる,短時間の,すばやい,反復的・常同的運動である.一般に小児期から成人初期に発病し,やがて消失するか,半永久的に続く.心因性のこともあるが脳内伝達物質の異常とみなされる場合もある.後者の代表はトゥレット症候群である.治療はまず経過を観察し,社会生活上の困難を示すときは,ドパミン阻害薬を中心にした薬物治療を行う.ただし,完全抑制はしばしば困難である.
  • 田中 真, 岡本 幸市
    2000 年 89 巻 4 号 p. 685-690
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    発作性舞踏アテトーゼには急激な運動開始によって誘発される発作性運動誘発性舞踏アテトーゼと運動によらず他の誘因によつて起こる発作性ジストニー性舞踏アテトーゼが存在する.前者は本邦で頻度が高く,少量の抗てんかん薬で著効が得られるが,この疾患の認識は十分でない.診療にあたり,この疾患の存在を念頭におくことが重要である.後者はまれな疾患で治療に抵抗性であるが,分子遺伝学的研究が進み現在注目されている疾患である.
  • 永松 正明, 塩澤 全司
    2000 年 89 巻 4 号 p. 691-697
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    Restless legs syndromeは夜間就寝時に下肢に深在性の「むずむず感」などと表現される異常感覚が生じ,足を動かさずにいられなくなる病態をさし,しばしば睡眠障害をきたす.特発性のものと尿毒症などに伴う症候性のものがあり,ドパミン系細胞の機能異常などの機序が推測されているが,原因は解明されていない.ドパミン作動薬, L-dopa薬などが有効である.診断には注意深い問診が重要である.
  • 葛原 茂樹
    2000 年 89 巻 4 号 p. 698-703
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    薬剤誘発性の不随意運動には,振戦,パーキンソニズム,舞踏運動,ジスキネジー,ミオクローヌス,チック,ジストニー,静坐不能症などがあり,発生頻度も高い.原因薬剤は多岐にわたるが,特に頻度が高いのはドパミン受容体遮断薬で,抗精神病薬以外にも鎮吐薬,胃腸運動調整薬,抗うつ薬,カルシウム拮抗薬が含まれる.多くは薬剤中止により消失するが,ドパミン受容体遮断薬による遅発性ジスキネジーは難治性であり,悪性症候群は重症化しやすいので,早期診断が大切である.
  • 有村 公良, 樋口 逸郎
    2000 年 89 巻 4 号 p. 704-710
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    神経の興奮性はイオンチャネルによって制御されており,イオンチャネル異常によるこの制御機構の乱れが不随意運動の原因となりうる.現在までイオンチャネル異常により主症状として不随意な筋収縮を呈する疾患として,筋細胞膜のNaチャネル異常およびClチャネル異常に伴うミオトニア症候群,末梢神経のKチャネル異常に伴う反復発作性失調症1型ならびに後天性ニューロミオトニア(Isaacs症候群)が知られている.
  • 栗原 照幸, 西野 洋, 真木 寿之
    2000 年 89 巻 4 号 p. 711-718
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    糖尿病に伴う不随意運動には,非ケトン性高血糖に伴うhemiballism-hemichoreaがある.これは上下肢を投げ出すような不随意運動で,対側の被殻,尾状核にpetechial hemorrhageを来たして,不随意運動が起こる.家族性ceruloplasmin欠損症は,糖尿病発症後に,眼瞼けいれんなどの不随意運動のほか失調症,痴呆が見られるが,肝膵脳に鉄の沈着を起こす遺伝性代謝疾患である.
  • 桑原 志のぶ, 垣田 彩子, 奥村 中, 近藤 国和, 山本 昌弘
    2000 年 89 巻 4 号 p. 754-756
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は58歳女性.髄膜炎症状にて入院中に著明な低Na血症を呈し,副腎不全と考え,ステロイドの補充を開始したところ尿崩症の顕性化を認めた.頭部MRIおよび各種負荷試験にて,下垂体膿瘍による下垂体前葉機能低下症および尿崩症と診断し,経蝶形骨洞的膿瘍摘出術を施行した.病理所見にてnecrotic tissueを確認した.
  • 村田 弥栄子, 松井 邦昭, 佐野 直樹, 目黒 由紀, 長南 明道, 安藤 正夫, 三島 利之, 熱海 稔, 望月 福治
    2000 年 89 巻 4 号 p. 757-759
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は22歳男性.全身の浮腫と胸水,腹水貯留を呈し来院.低アルブミン血症(1.8g/dl)を認めたが,尿蛋白は陰性で蛋白漏出性胃腸症が疑われた. α1アンチトリプシン腸管クリアランスの増加と99mTc-HSAシンチで腸管への蛋白漏出を認めた.胃内視鏡検査で胃全体にタコイボ様隆起が密在するびらん性胃炎を認め, Helicobacter pylori (Hp)感染が確認された.除菌により胃炎と低蛋白血症の速やかな改善が得られ,急性胃粘膜病変と蛋白漏出へのHp感染の関与が強く示唆された.
  • 宮崎 景, 清水 豊, 大岩 哲哉, 林 芳樹, 山内 辰也
    2000 年 89 巻 4 号 p. 760-761
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は81歳女性.上腹部不快感を主訴に受診し,上部消化管内視鏡, X線造影にて不整像を認め,胃生検組織でsignet ring cell lymphoma (SRCL)と診断された. CHOP療法を6クール施行し腫瘍は縮小した. SRCLは稀な疾患であり,また画像上興味深い所見を有した症例であるので報告した.
  • 坂本 裕子, 五十嵐 久人, 澄井 俊彦, 有田 好之, 井口 登与志, 名和田 新
    2000 年 89 巻 4 号 p. 762-764
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は32歳男性. 1996年からBehçet病にてプレドニゾロン内服中(総投与量8400mg). 1998年8月に肝機能異常・黄疸を指摘.腹部超音波検査で膵頭部に径4cmの腫瘤性病変を認め,腹部CT, MRIで辺縁が濃染される腫瘤を認め,腹部リンパ節結核によるリンパ節腫大が疑われた.腹腔鏡下生検にて,好酸菌染色でリンパ節内の結核菌が同定された.抗結核剤投与にてリンパ節は縮小した.
  • 宮下 一美, 山田 典一, 矢津 卓宏, 清水 敦哉, 沖中 務, 藤岡 博文, 井阪 直樹, 高瀬 幸次郎, 中野 赳
    2000 年 89 巻 4 号 p. 765-767
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    症例は73歳,女性.腹腔鏡下胆嚢摘出術後に失神発作をきたし,肺動脈造影にて肺血栓塞栓症と診断.カテーテル血栓吸引術と抗凝固療法を行うも,再度ショックをきたし,緊急外科的血栓摘除術施行.画像診断にて,下大静脈欠損・奇静脈結合と診断.今回は,気腹が誘因となって著明に拡張した奇静脈内に形成された血栓により肺血栓塞栓症を発症したと考えられた.
  • 新津 洋司郎
    2000 年 89 巻 4 号 p. 768-773
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    最近の鉄代謝における分子遺伝学的研究の進歩には目覚ましいものがある.ここ数年の間に,これまで長年捜し求められ続けられてきた,遺伝性ヘモクロマトーシスの原因遺伝子HFEや細胞膜鉄トランスポーター遺伝子Nramp2/DCT-1およびHephaestinといった鉄代謝におけるkey proteinsの遺伝子が次々とクローニングされた.それにともなって,腸管からの鉄吸収の分子機構が明らかにされた.生体で鉄が欠乏すると,腸管上皮では鉄吸収分子としてDCT-1の発現が高まり,細胞表面ではtransferrin receptorおよびDCT-1の発現が増加してくる.さらに,これらの発現変化は,鉄欠乏によって活性型に変化したiron regulatory proteinが各mRNAの3'非翻訳領域に存在するiron-responsive elementsに結合して翻訳効率を高める,という共通の機序で行われることがわかってきた.
  • 大沼 郁子, 山下 英俊
    2000 年 89 巻 4 号 p. 774-781
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    糖尿病に伴う糖代謝異常を原因として発症する糖尿病網膜症の病態の分子レベルでの研究が近年急速に進歩し,新しい治療薬開発も進行している.糖尿病網膜症に関与する高血糖に伴う代謝異常として,ポリオール代謝経路亢進,蛋白質への非酵素的糖付加反応により生成される後期反応生成物(AGE)産生増加,プロテインキナーゼC活性化などがある.網膜血管閉塞後の網膜虚血に伴う増殖糖尿病網膜症における血管新生に関与する可能性のある因子としては, VEGF, TNF, TGF-βなど多くの因子が報告されている.現在,これらの研究成果を踏まえた新しい薬物には臨床治験の段階に入っているものもあり,今後網膜症の多様な病態に対応するために作用機序の異なる多くの薬剤が臨床現場へ供給されることも考えられる.
  • 長井 苑子
    2000 年 89 巻 4 号 p. 782-790
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    リウマチ性疾患において,間質性肺炎の出現の有無とその種類は,臨床経過・予後に関与している.リウマチ性間質性肺炎の診断上の問題点,臨床病理組織学的病変の多様性,病理組織所見と検査所見(CT, BALF細胞所見)との関連性,治療方針決定と経過・予後との関連性について記載した.個々の病理細織所見のみに限定した場合,リウマチ性間質性肺炎と特発性間質性肺炎の間に大きな違いはない.しかし,経過・予後を比較した場合,同じUIP病変でも,リウマチ性間質性肺炎の予後は特発性間質性肺炎に比較して良好である.一方, NSIP/BOOPでは,特発性間質性肺炎の方がリウマチ性間質性肺炎より予後が良好なようである.治療に関しては,肺外病変,関節病変に対する対応とは異なり,ステロイド薬を中心とする病態療法,対症療法としての酸素療法を,原疾患の種類,また,病勢と病期によっていかに適切に行うかが当面の課題となる.
  • 森下 竜一, 荻原 俊男
    2000 年 89 巻 4 号 p. 791-797
    発行日: 2000/04/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    遺伝子治療が臨床の現場で開始され,はや10年近い時間が過ぎつつある.循環器疾患における遺伝子治療は当初その対象とすら見なされていなかつたが,現在ではがんや先天性疾患における遺伝子治療以上に将来性が語られている.事実,米国タフッ大学におけるVEGF遺伝子による閉塞性動脈硬化症に対する遺伝子治療の臨床試験は,最も成功している試験と見なされている.現在循環器疾患における遺伝子治療で臨床試験が開始されたものは,閉塞性動脈硬化症,経皮的血管拡張術後再狭窄,グラフト再不全,心筋梗塞,狭心症など多岐にわたっている.本稿では,諸外国での臨床研究の紹介と共に,我々が現在国内で進めている遺伝子治療のストラテジーについて解説する.
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